CTで10年のキャリアを持ち、CT通算4勝。2021年にランキング2位、2024年にランキング3位。
パリ五輪では銀メダルを獲得していたタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)が心身の健康を優先するという理由から第4戦以降のCTイベントを欠場すると発表した。
「この決断は簡単なものではなかった。これまでサーフィンで成し遂げてきた全てのこと。そして、スポンサー、チーム、ファンの皆さんから常に受けてきたサポートに心から感謝しているわ。私の全ての成果は、激しい努力と周囲の支えがあったからこそ実現できたもの。最近、自分の心の健康にもっと注意を払う必要があると気付いた。私はアスリートとして常にこの競技に情熱を注いできたけど、その情熱を大切にし、トップレベルで戦い続けるためには、自分の健康を最優先にすることが不可欠なの。ここ最近感じていた精神的・肉体的な疲労は、一度立ち止まり、自分自身と向き合う時が来たという明確なサインだった」

PHOTO: © WSL/Ed Sloane
ISAワールドジュニアでの2度の金メダル獲得とジュニア時代から活躍していた彼女は、2015年にルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝き、同年のQSではシリーズチャンピオンを獲得。
CT通算4勝。2021年にランキング2位、2024年にランキング3位。
タヒチではウィンメンズ史上初のパーフェクト10を出すなどCT選手でもいわばエリートサーファーである。
しかし、2025年は開幕戦、第2戦と続けて9位となり、第3戦は最下位となる17位。
ランキングでも17位と最悪のシーズン序盤となっていた…。
まだ28歳と若く、今回の休養は次のステップに移るための大切な準備期間と言えるだろう。
「スポーツにおけるメンタルヘルスについて話すことは、私たち全員にとって重要なことだと信じている。私を応援してくれる皆さんに正直でいたいと思っているの。弱さを見せることは決して弱点ではなく、それこそが人間らしさである。繋がりを生み、競技の内外で自分の持つ可能性を最大限に発揮するための鍵だと思うの。この休養は終わりではなく、新たな始まりです。皆さんのサポートのもと、私はより強く、より自己理解を深め、そして今まで以上に情熱を持って水の中に戻ってくると確信しているわ」
次の第4戦からのタティアナのリプレイスメントは各イベント毎にワイルドカード枠が設けられる。
なお、産休に入ったジョアン・ディファイ(FRA)のリプレイスメントはナディア・エロスタルベ(EUK)が入る。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(染谷たかし)