エルサルバドルで開催中のCT第4戦『Surf City El Salvador Pro』はいよいよクライマックスが近い。
そんな中、長いレイデイの後に再開されたメンズRound of 32で最も話題になったのは、クロスビー・コラピントに対する五十嵐カノアのインターフェアだった。
ご存知ない方は最初に以下の動画の5:39あたりを見て頂きたい。
シチュエーションはカノアがリードしてプライオリティもカノア。
対戦相手のクロスビーは逆転に4.23必要で両者は少し離れた位置にいた。
そこにラスト数秒でセットが入り、奥にいたクロスビーがテイクオフ。
逆転されるポテンシャルを持つ波だと判断したカノアはプライオリティを利用してブロックする形でテイクオフするが、同時に終了のホーンが鳴ってしまう。
WSLルールブックによると、ヒート終了時にはプライオリティを持っていても妨害してはいけない。
妨害した場合、ペナルティがあると提示されている。
今回のケースはカノアに非があると判断し、2番目のスコアがゼロとなり、クロスビーの勝利となった。
WSLルールブック 第11.13(f)条
ヒートが終了すると、すべての優先権は消滅します。ヒート終了時にサーファーがウェーブに乗っていた場合、どのサーファーもそれを妨害してはなりません(たとえヒート終了前により高い優先権を持っていたとしてもです)。
妨害が発生した場合、妨害ペナルティ2が適用されます。
4度目のレアケース
今回と同じインターフェアは過去に3度だけあった。
最も有名なのは、最初に起きた2015年のローワーズでのシーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)とミシェル・ボウレズ(PYF)のカードでシーバスがインターフェアとなった。
今回のカノアは10年の間に起きた4度目のレアケース。
ジャッジは映像を何度も見返してのインターフェアコールだったそうだが、コーチのスネークことジェイク・パターソンは怒りをあらわにしていたし、勝ったクロスビーでさえ煮え切らないコメントを残していた。
WSLコメンテーターのミッチ・サラザールによると、「このルールについては改訂するべき」という議論があると語られている。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)