(グリフィンを抑えてトップ通過を果たしたカノア)PHOTO: © WSL/Ed Sloane

カノアとコナーがトップ通過!CT第5戦『Rip Curl Pro Bells Beach』2日目

現地時間4月22日、CT第5戦『Rip Curl Pro Bells Beach』は3日間のレイデイを経て大会2日目を迎えた。

公式4-6ftレンジとサイズこそあったベルズだったが、朝からオンショアが吹き続き、難しいコンディション。
メンズOpening RoundのH2から再開して全てのヒートと敗者復活戦のElimination Round、ウィメンズはElimination Roundのみ進行した。

イタロとアランがハイスコアを出す

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メンズサイドでは5〜6ポイントがアベレージスコアの中、イタロ・フェレイラ(BRA)が8.50、アラン・クリーランド(MEX)が8.00のハイスコアを出し、トータルでも15.00に乗せて他選手を圧倒。

イタロはH6でローカルトライアルから勝ち上がったゼヴィア・ハックスタブルとラムジ・ブキアム(MAR)を相手に1本目で7.17、次に8.50を出していた。
特にバックハンドには難しそうなオンショアのベルズを完璧にコントロールしていた。

「良いヒートだったよ。良いウォールを見つけようとしたんだ。チャンスは沢山あるけど、ベストな波を見つけるのは簡単じゃない。でも、最初に良い波が来て7ポイントを出せたし、そのあとも8ポイントの波が来た。ベルズでの試合はいつも楽しいし、良いウォールを見つけて全力で攻めるのが本当に楽しい。今日も最高だったよ」

(ラムジ・ブキアム)
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なお、このヒートは終了後にラジムがインサイドの岩に足を挟んでしまい、膝を負傷するハプニングがあった。
残念ながらElimination Roundは棄権、ランキング27位とカットライン下にいる彼にとって最悪の怪我になった。

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H10でフィリッペ・トレド(BRA)、ジョエル・ヴォーン(AUS)と戦ったアランは、開始早々に7.00。更にクリティカルセクションでの3ターンで8.17をスコア。
トップでRound of 32進出を決めた。

「ジョエルとは親友だし、フィリペは世界最高峰のサーファーの一人。そんな2人とヒートで戦えることにワクワクしていたよ。数日間小波が続いていて、やっとスウェルが入ってきた。風はあるけど楽しい波だし、数本乗れたことに凄く満足している。この場所が大好きで、地元の人たちと過ごすのも最高。昨夜はフッティー(オーストラリアンフットボール)の試合に行ったんだ。本当に楽しい時間を過ごしいるよ。ここにいられること、波に乗れること、一つ一つの機会に感謝している。毎朝起きてサーフィンできることに感謝してるし、最高のスポーツだと思う。波があるだけで、もうそれ以上のことは望めないよ」

マシューが巻き返す

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エルサルバドルでジョーディ・スミスとの歴史に残る南アフリカ人対決をしたマシュー・マクギリヴレイは、Opening RoundのH12でコール・ハウシュマンド(USA)、リアム・オブライエン(AUS)に抑えられ、Elimination Round行きに…。
しかし、Elimination Roundでは7ポイントを2本重ねてトータル14.53で圧勝。ルーキーのジャクソン・バンチ(HAW)と共にRound of 32進出を決め、次はグリフィン・コラピント(USA)と対戦する。

「エリミネーションラウンドのプレッシャーは凄いよ。オープニングラウンドでうまくスタートできなくて、かなり長い時間を波待ちに費やしてしまった。このヒートではとにかく良いスタートを切ることを意識した。早い段階で何本か乗り、調子が上がってきたんだ。今回は波数も多く、チャンスが沢山あったのが良かったね。グリフィンとまた戦えるのが楽しみ。彼は凄いコンペティターで、自分に刺激を与えてくれる存在。戦うのが楽しみさ」

再び注目を集めたモーガン

(モーガン・シビリック)
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昨年のベルズ戦でロボ、ライアンを倒して5位に入ったモーガン・シビリック(AUS)は今年もワイルドカードで出場。
イーサン・ユーイング(AUS)、セス・モニーツ(HAW)とのH5では、プレッシャーがない自由なライディングでヒートのハイスコアとなる7.23を出し、トップ通過を果たした。

「ベルズに戻ってくるのはいつだって最高だよ。この場所が本当に好きさ。今のところ素晴らしい波には当たってないけど、大会が進むにつれて楽しいコンディションになりそうなので、ワクワクしている。ベルズで世界最高の選手たちと競い合うのは、自分を高めるにはこれ以上ない舞台。今年を良いシーズンにするためにも、できるだけ勝ち上がりたいね」

2021年にCTランキング5位というデビューを飾りながらも、2022年にはミッドシーズンカットでCS落ちしたモーガン。
まだ25歳と若く、返り咲きの可能性も十分にあるだろう。

PHOTO: © WSL/Cait Miers
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その他、日本の五十嵐カノア、コナー・オレアリーは共にトップ通過。
次はカノアがリアム・オブライエン(AUS)、コナーがマルコ・ミニョ(FRA)とのカードになる。

キャロライン、サクラが次に繋げる

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2ヒートだけ行われたElimination Roundでは、キャロライン・マークス(USA)、ルアーナ・シルヴァ(BRA)、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)、ナディア・エロスタルベ(EUK)が勝ち上がった。

今シーズンは9位が続き、エルサルバドルで初めて5位。
ランキング13位ととカットライン下にいるサクラは、「エリミネーションラウンドに回るのはやっぱり悔しいわ。でも、それが必要だったのかもしれない。ベルズでもう一度チャンスをもらえて、自分のサーフィンを見直すきっかけになった。ルーキーと対戦するのは何が起こるかわからない。特に新しいロケーションでは難しいけど、リズムを見つけて自分の力を出せたのは嬉しい。この波では良い結果を出せると思っている」と話していた。

ネクストコールは現地時間4月23日の朝8時15分(日本時間同日朝7時15分)

Rip Curl Pro Bells Beach Men’s Opening Round Results: 
HEAT 1: Crosby Colapinto (USA) 12.84 DEF. Rio Waida (INA) 10.20, Imaikalani deVault (HAW) 8.07
HEAT 2: Samuel Pupo (BRA) 12.00 DEF. Barron Mamiya (HAW) 8.20, Joao Chianca (BRA) 7.77
HEAT 3: Jordy Smith (RSA) 12.54 DEF. George Pittar (AUS) 10.77, Edgard Groggia (BRA) 8.87
HEAT 4: Ian Gentil (HAW) 13.07 DEF. Yago Dora (BRA) 10.13, Ian Gouveia (BRA) 9.90
HEAT 5: Morgan Cibilic (AUS) 14.06 DEF. Ethan Ewing (AUS) 12.97, Seth Moniz (HAW) 8.67
HEAT 6: Italo Ferreira (BRA) 15.67 DEF. Xavier Huxtable (AUS) 11.44, Ramzi Boukhiam (MAR) 11.00
HEAT 7: Jack Robinson (AUS) 12.93 DEF. Ryan Callinan (AUS) 12.56, Marco Mignot (FRA) 11.23
HEAT 8: Connor O’Leary (JPN) 10.76 DEF. Leonardo Fioravanti (ITA) 9.16, Deivid Silva (BRA) 8.70
HEAT 9: Jake Marshall (USA) 13.80 DEF. Miguel Pupo (BRA) 10.53, Alejo Muniz (BRA) 9.43
HEAT 10: Alan Cleland (MEX) 15.00 DEF. Filipe Toledo (BRA) 10.34, Joel Vaughan (AUS) 7.67
HEAT 11: Kanoa Igarashi (JPN) 13.37 DEF. Griffin Colapinto (USA) 10.33, Jackson Bunch (HAW) 8.67
HEAT 12: Cole Houshmand (USA) 10.33 DEF. Liam O’Brien (AUS) 10.33, Matthew McGillivray (RSA) 9.46

Rip Curl Pro Bells Beach Men’s Elimination Round Results: 
HEAT 1: Matthew McGillivray (RSA) 14.53 DEF. Jackson Bunch (HAW) 12.97, Edgard Groggia (BRA) 10.50
HEAT 2: Joel Vaughan (AUS) DEF. Imaikalani deVault (HAW) , Ramzi Boukhiam (MAR) INJ
HEAT 3: Marco Mignot (FRA) 10.67 DEF. Seth Moniz (HAW) 10.60, Deivid Silva (BRA) 10.53
HEAT 4: Alejo Muniz (BRA) 11.63 DEF. Joao Chianca (BRA) 10.00, Ian Gouveia (BRA) 9.44

Rip Curl Pro Bells Beach Men’s Round of 32 Matchups: 
HEAT 1: Ethan Ewing (AUS) vs. Ryan Callinan (AUS)
HEAT 2: Connor O’Leary (JPN) vs. Marco Mignot (FRA)
HEAT 3: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Liam O’Brien (AUS)
HEAT 4: Miguel Pupo (BRA) vs. Seth Moniz (HAW)
HEAT 5: Jordy Smith (RSA) vs. Imaikalani deVault (HAW)
HEAT 6: Crosby Colapinto (USA) vs. Joel Vaughan (AUS)
HEAT 7: Cole Houshmand (USA) vs. Morgan Cibilic (AUS)
HEAT 8: Leonardo Fioravanti (ITA) vs. Alan Cleland (MEX)
HEAT 9: Italo Ferreira (BRA) vs. Xavier Huxtable (AUS)
HEAT 10: Matthew McGillivray (RSA) vs. Griffin Colapinto (USA)
HEAT 11: Rio Waida (INA) vs. Samuel Pupo (BRA)
HEAT 12: Barron Mamiya (HAW) vs. Ian Gentil (HAW)
HEAT 13: Yago Dora (BRA) vs. Alejo Muniz (BRA)
HEAT 14: Jake Marshall (USA) vs. Joao Chianca (BRA)
HEAT 15: Filipe Toledo (BRA) vs. George Pittar (AUS)
HEAT 16: Jack Robinson (AUS) vs. Jackson Bunch (HAW)

Rip Curl Pro Bells Beach Women’s Elimination Round Results: 
HEAT 1: Luana Silva (BRA) 11.00 DEF. Caroline Marks (USA) 8.93, Carly Shanahan (AUS) 5.83
HEAT 2: Bettylou Sakura Johnson (HAW) 11.84 DEF. Nadia Erostarbe (ESP) 8.00, Vahine Fierro (FRA) 7.80

Rip Curl Pro Bells Beach Women’s Round of 16 Matchups: 
HEAT 1: Molly Picklum (AUS) vs. Luana Silva (BRA)
HEAT 2: Sawyer Lindblad (USA) vs. Lakey Peterson (USA)
HEAT 3: Caitlin Simmers (USA) vs. Sally Fitzgibbons (AUS)
HEAT 4: Bella Kenworthy (USA) vs. Brisa Hennessy (CRC)
HEAT 5: Gabriela Bryan (HAW) vs. Nadia Erostarbe (ESP)
HEAT 6: Isabella Nichols (AUS) vs. Erin Brooks (CAN)
HEAT 7: Caroline Marks (USA) vs. Bettylou Sakura Johnson (HAW)
HEAT 8: Tyler Wright (AUS) vs. Ellie Harrison (AUS)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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