Photo: ISA/Pablo Franco

まずは森大騎がトップ通過!『ISA World Longboard Championship』初日

ISA主催のロングボード世界選手権『ISA World Longboard Championship』が3年連続でエルサルバドルで開催。
現地時間4月25日に過去最多となる44か国、143名の選手と関係者により開会式が行われ、その後に公式4-6ftレンジのエル・スンザルでメンズのR1がスタート。
24ヒート中、11ヒートが進行した。

始めてのエルサルバドルで森大騎がトップ通過

Photo: ISA/Jersson Barboza

この日、日本代表で出番があったのは、森大騎のみ。
始めてのエルサルバドルでのヒートで緊張していた感じはあったものの、まずはウォーミングアップ的なラウンドで6ポイント台を2本まとめ、コロンビア共和国、南アフリカ代表を全く寄せ付けずに余裕のラウンドアップを決めた。

「エルサルバドルに来たのは始めてです。ファーストヒートだったので、ちょっと緊張してポジションも分からなかったのですが、良い試合運びができました。サーフボードは日本の尾頭シェイプです。朝から皆さん応援ありがとうございます。ファーストヒートで緊張したのですが、次のヒートも気を引き締めて頑張りたいと思います。おおきに」

昨年銀メダルを獲得した井上鷹はH17。
銅メダルを獲得した田岡なつみはH9。
吉川広夏はH16。

Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Pablo Jimenez

シード国を倒した3名

(ラファエル・コルテス)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

初日に進行した11ヒートの内、多くのヒートはシード国が順当にトップ通過を果たしていたが、チリのラファエル・コルテス、アルゼンチンのスーフィエル・ギル、ウルグアイのジュリアン・シュバイツァーの3名はシード国を上回る活躍を見せていた。

その中でも、チリのラファエルは前回大会で優勝したハワイ代表のジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタインを倒す大金星を挙げた。
2023年サンティアゴ・パンアメリカン競技大会で銅メダルを獲得していたラファエルはサイズがある波での戦いに慣れている。

「ここに来られて本当に嬉しいし、自分にとって特別な大会を最高の形でスタートできて本当に最高だよ。今までいくつかの大会に出たけど、思ったようなスコアが出なかったこともあって、今回は正直あまり期待していなかったんだ。でも7点台が出たと聞いた瞬間、”よし、半分はできた。あとはもう一本だ “と思えた。このような形でスタートを切れて本当に嬉しい。でも、これはまだ第一歩。ノーズライドのように、地に足をつけて、一歩ずつ進んでいくよ」

ハイエストはペルー代表

(初日のハイエストを出したルーカス・ガリード・レッカ)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

初日のハイエストスコアはペルー代表のルーカス・ガリード・レッカが出した7.67。トータルでも13.84というトップスコアを叩き出した。
その他、ポルトガルのアントニオ・ダンタス、ブラジルのジェフソン・シルヴァ、アメリカのスティーブン・ニュートンがクリーンなノーズライドやレールワークで確実にスコアを重ね、順当に初戦を突破した。

初出場の選手では、日本の森大騎を始め、イギリスのアーサー・ランデル、フランスのローラン・ルフーヴルが強い印象を残し、2023年の銅メダリスト、フィリピンのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェルも安定したライディングを披露していた。

過去最多となる選手による開会式

Photo: ISA/Jersson Barboza

初日は10時から華やかな開会式が行われ、イベントの始まりを祝った。

式典では、各国の砂を持ち寄る伝統的な「サンズ・オブ・ザ・ワールド」に加え、陽気でカラフルな「フィエスタ・プエブロ」によるパフォーマンスも披露され、会場は熱気に包まれた。

今年はノルウェー、ポーランド、タヒチ、タイの4か国がWLCに初めて代表選手を送り出し、記念すべき旗を大会で初めて掲げた。

Photo: ISA/Jersson Barboza

ISA会長のフェルナンド・アギーレ氏のメッセージ

ようこそ、美しいエル・スンザルへ。
サーフシティ・エルサルバドルで、ISAワールド・ロングボード選手権が開催されることを心より歓迎します。
これは本当に素晴らしいイベントです。エルサルバドルとISAは長年にわたって共に歩み、多くの素晴らしい体験をしてきました。
私はエル・スンザルが大好きです。
世界でも最高クラスのロングボード波がここにはあります。皆さんが素晴らしいスコアを叩き出し、波乗りを楽しみ、仲間たちとの絆、エルサルバドルの人々の温かさ、そしてISAワールドチャンピオンシップの素晴らしいスピリットを全身で感じてくれることを確信しています。

観光大臣のモレナ・バルデス大臣のメッセージ

Photo: ISA/Jersson Barboza

また多くの皆さんの顔をこうして見られて本当に嬉しいです。

何度も来てくださっている方もいらっしゃいますよね。皆さんから『ここの波が大好き』という声を聞けるのはとても嬉しいですが、それ以上に『ここの人々の温かさが好き』と言っていただけることが何よりの喜びです。
私がこれまでのサーフィン大会でいつも感じている大切なことを、2つだけお伝えしたいと思います。
それは“思いやり”と“敬意”です。
思いやりとは、私たちの環境、私たちの故郷を大切にする気持ち。そしてそれはサーファーの本質でもあります。
そしてもう一つは敬意。私たちは、この国のすべてのサーフポイントを、皆さんとそして未来のサーファーたちと分かち合っていきたいのです。

コンテスト2日目の4月26日は朝7時(日本時間同日の22時)にメンズR1の残りヒートからスタート。
その後、ウィメンズR1の全18ヒートの内、H1〜H14が進行予定。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(染谷たかし)

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