2018年、ベルズ戦を最後に17年のCT選手生活に幕を閉じたミック・ファニング
その長いキャリアで3度のワールドタイトル、通算22勝という輝かしい成績を残した。
ベルズでの最多優勝記録4回はケリー・スレーター、マーク・リチャーズとタイ記録だが、フランスでは2013年にアンディ・アイアンズの記録を更新して単独で最多優勝記録4回を達成。
そんなミックに10月3日から開幕するCT第9戦『Quiksilver Pro France』を前にWSLがフランスでの優勝の秘訣を訪ねた。
水晶玉を見るように
フランスで上手くやる秘訣の一つは、「水晶玉を見るように」
つまり、先見性を持つことさ。
このイベントではヒート毎に異なるサンドバーが使用されることがあるから、それを試して見通す必要がある。
また、フランスでは潮の動きで急激にコンディションが変化する。その可能性を考えながら対応する必要があるのさ。
ヒートの準備が出来てからブザーがなるまでの40分、波が劇的に変化することもある。
これから先のヒントの多くも、この変化に関することさ。
勝負は到着時から始まる
ホセゴーに到着したら、サンドバーの変化を確認するために最初の数日間は1時間毎に波チェックをするよ。
これは試合中の変化の予測に役立つね。
この波チェックとフリーサーフィンを繰り返してコンテストの週に合わせていくんだ。
海を観察する
フランスにいる時は常に海が見られる場所にいるんだ。
滞在先に戻る時もランチの時もね。
それだけ常に状況に注意を払っていれば間違いないね。
いつでもヒートに向かえる準備
フランスでは常にヒートに向かえる準備を欠かさない。
イベントは毎日のように中断されても常にボードなどの用意をしていたよ。
そうすれば即座に戦えるからね。
もし、私と一緒の部屋に滞在して追い付こうとしたら、「グッドラック!」と声をかける。
準備万端の私は一瞬でドアの向こうに消えてしまうけどね。
サーフボードの扱いは慎重に
一旦、サンドバーを見つけたらそこで自分のベストなサーフボードを試してみる。
それが試合に使用するための一本になった場合、慎重に扱うんだ。
フランスでは簡単にサーフボードが折れてしまうから、フリーサーフィンは代わりのサーフボードを使用するのさ。
作戦
フランスでヒートを戦う時の作戦は非常に重要。
まずヒートを4分割して、その時間毎のベストな波に乗る方法を考えるんだ。
ラインナップでじっとすることはなく、とにかく動き回るのさ。
多くの選手が30分間じっと波を待つのを見てきたよ。
心をオープンにして過度な期待はしないこと
最後に『Quik Pro France』で上手くやる大きな秘訣を教えると心をオープンにすることだね
ありとあらゆる条件の中、一つのラウンドのヒートで敗退しても次のサーフィンのためになると考える。
’準備をして期待をしない’
これが自分の経験の中で重要な勝利のキーポイントかな。
参考記事
Mick Fanning: How To Win France
(空海)