開催まで残り半年を切った東京五輪。
史上初の種目となる「サーフィン」の参加選手も暫定的なものを含めると大半が決まり、残りは2021年5月8日〜16日に中米・エルサルバドルで開催される「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」で決定する。
まだ全ての選手が決定していないこともあり、第1ヒートの組み合わせも発表はされていないが、基本となるシード表やフォーマットがISAの公式サイトで公開された。
直接ISAに確認したところ、「それぞれの選手選考のランキングに基づいてシードが決まり、例えば2019年CTランキングでの選考はその順位を使用、WSGも同様です。しかし、まだ確実にシードを確認するには早過ぎる段階なので決定とは言えません。CTランク6位のカノアは、4位だったフィリッペ・トレドが外されるため、繰上げで5位とみなされるでしょう」との返答。
今回のヒート組予想もあくまで確定ではなく、一つの可能性として参考にしていただきたい。
なお、ラウンド1で1位、2位になった選手はラウンド3へ進出。3位、4位になった選手は敗者復活戦のラウンド2へ回る。
ラウンド2は5人ヒート(2ヒート)になり、下位2名が脱落。残った16名によりラウンド3からマンオンマンのヒートがファイナルまで続くフォーマットだ。
メンズ ヒート組予想
まず、メンズのヒート組予想。
選手選考の優先順位一番となるCT枠は10名。
基準となる2019年のランキング順だと上からイタロ・フェレイラ、ガブリエル・メディナ、ジョーディ・スミス、コロヘ・アンディーノ、五十嵐カノア、ジョン・ジョン・フローレンス、オーウェン・ライト、ジェレミー・フローレス、ジュリアン・ウィルソン、ミシェル・ボウレズ。
続いて選手選考の優先順位二番の大会は、これから開催される「2021 ISA ワールドサーフィンゲームス」で男子5名が新たに決定する。
優先順位三番となる「2019 ISA ワールドサーフィンゲームス」で出場枠を暫定的に獲得しているのは、ランキングの高い順に村上舜、ラムジ・バークヒアム、フレデリコ・モライス、ビリー・ステアマンド。
選手選考の優先順位四番は「2019 パンアメリカンゲームス」で優勝したルーカ・メシナス。
これを上記の表のOriginal Seedに当てはめると以下となる。
11〜15の空白5枠は「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」の順位。
1〜10は出場確定、16〜20は暫定的。
1 イタロ・フェレイラ
2 ガブリエル・メディナ
3 ジョーディ・スミス
4 コロヘ・アンディーノ
5 五十嵐カノア
6 ジョン・ジョン・フローレンス
7 オーウェン・ライト
8 ジェレミー・フローレス
9 ジュリアン・ウィルソン
10 ミシェル・ボウレズ
11~15《2021 ISA WSG》
16 村上舜
17 ラムジ・バークヒアム
18 フレデリコ・モライス
19 ビリー・ステアマンド
20 ルーカ・メシナス
仮に上記の順序がそのまま適用されるとすると、ラウンド1では、五十嵐カノアと村上舜はジョン・ジョン・フローレンスと共に第4ヒートに登場する計算になる。
2019年にCT6位の五十嵐カノアと、2度のワールドチャンピオンであり2021シーズンもパイプマスターズで優勝と好調なジョンジョン、そして2019年のワールドサーフィンゲームスで表彰台に上った村上舜。世界ランクの差こそあれど、志田下という開催地を考えると、どのような順位になってもおかしくない展開だ。
但し、これはあくまでも暫定的であり、「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」の結果次第では、村上舜が自身でシーディングを上げる可能性もあり、逆に大原洋人がその座を奪う可能性もある。(五輪に出場できるのは1カ国最大2名まで)
ウィメンズ ヒート組予想
選手選考の優先順位一番となるCT枠は8名。
基準となる2019年のランキング順だと上からカリッサ・ムーア、キャロライン・マークス、ステファニー・ギルモア、サリー・フィッツギボンズ、タティアナ・ウェストン・ウェブ、ジョアン・ディファイ、ブリッサ・ヘネシー、シルヴァナ・リマ。
選手選考の優先順位二番の大会は、これから開催される「2021 ISA ワールドサーフィンゲームス」で5名が新たに決定する。
選手選考の優先順位三番の「2019 ISA ワールドサーフィンゲームス」のランキング順、上からビアンカ・ベイタンタグ、アナト・ルロアール、松田詩野、エラ・ウィリアムス。
選手選考の優先順位四番は「2019 パンアメリカンゲームス」で優勝したダニエラ・ローザス。
これを上記の表のOriginal Seedに当てはめると以下となる。
9〜15の7枠は「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」の順位。
1〜8は出場確定、16〜20は暫定的。
1 カリッサ・ムーア
2 キャロライン・マークス
3 ステファニー・ギルモア
4 サリー・フィッツギボンズ
5 タティアナ・ウェストン・ウェブ
6 ジョアン・ディファイ
7 ブリッサ・ヘネシー
8 シルヴァナ・リマ
9~15 《2021 ISA WSG》
16 ビアンカ・ブッテンダグ
17 アナット・ルノアール
18 松田詩野
19 エラ・ウィリアムス
20 ダニエラ・ローザス
この順序がそのまま適用されるとしたら、ラウンド1で、松田詩野はステファニー・ギルモア、シルヴァナ・リマと同ヒートになる。7度のワールドチャンピオンのステフと、現時点で最年長のベテラン、シルヴァナに松田詩野がどのような戦いを挑むのかが見どころになりそうだ。
但し、男子と同様、「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」の結果次第では、松田詩野が自身でシーディングを上げる可能性もあるし、都筑有夢路や前田マヒナが追加で出場枠を獲得する可能性もある。
最終メンバーは、5月末に控えている「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」で決定する。CTに比べたら国の多様性を重視した選考方法とはいえ、世界で選び抜かれた男女各20名が集まる。上記はあくまでも現時点での予想でしかないが、ラウンド1から見逃せないヒートばかりになることは間違いなさそうだ。
(THE SURF NEWS編集部)