本日行われたWSLのミーティングにおいて、2018年のマーガレットリバープロはキャンセルとなることが決まった。月曜日にあった2件のシャークアタックを受けて、安全を考えての決定だ。
サーファーたちの中でも意見は分かれていて、キャンセル派と続行派がいたが、SNSにはもっと様々な意見があふれていて、まぁ、やる、やらない、どっちに決定してもどちらからも文句が出そうな感じではある。
写真はイベントキャンセルを聞き、会場を去るオウエン・ライト、早々と撤収するカメラ部隊などなど。
2016年にJベイで起きたミック・ファニングのシャークアタック以降、WSLはシャークモニタリングを丁寧に行い、コンテストエリアの安全をはかってきた。昨年のJベイでは細心の注意を払って安全にコンテストが行われたばかりだ。
今回のこの措置は、サケの群れが近くを通り、それを追う100頭以上のクジラがコンテスト会場の南のハムリンベイに現れ、そういうときにはいつでもそのクジラを狙うシャークも共にやってくるというわけで、シャークアタックの可能性が増す。実際にサメに襲われたクジラの死がいがビーチに打ち上げられたりしていて、それは片づけられたものの、危険が去ったわけではない、という判断だ。
これによって、メンズのラウンド3の選手は全員13位のポイント、ウイメンズのクオーターに残った選手も同様。ルールブックでは試合が途中でキャンセルされた場合、代替えのコンテストを開催しなくてはならないという規定がないので、追加試合は行われない方向だ。
コンテスト会場に近いヤリンガップに住む、元CTサーファーのタジ・バロウは、
「おそらく初日のビッグウエイブの日の波のほうが、シャークアタックの可能性よりだいぶ命のリスクが高かったんじゃないかと思う。誰もケガしないように、命を失わないようにと祈っていた」、とローカルメディアに語った。そのうえで、「シャークアタックのリスクは海で試合を行うというサーフィンには必ずついて回る危険の一つであり、避けられないことだ。そしてそれを回避するためのこのコンテストでのシャークモニタリングはよく機能していたと思う。しかし残念ながらこの決断になった。これは、地元の観光やビジネスに大きな弊害をもたらす可能性がある」と付け加えた。
■バリ・クラマス
波はだいぶサイズダウン、潮の悪い時にはかなり厳しいコンディションになったが、波数はあり、5分おきぐらいに入る数本のセットの波の中で、ショルダーがあって張ってくる波と、消えてしまう波を見分ける力が勝敗の分かれ目になった。
明日はいよいよトップシードが登場するラウンド5。いつものことだがトップシード選手が登場するとサーフィンのレベルも各段に上がるので、楽しみではあるが、明日はさらなるサイズダウンが予想される。う~ん、な感じ。
Text by Joli、つのだゆき / Cover Photo by Joli