コンテスト全体がキャンセルになる前のレイデー。オンショアでスモール。あちこちのメディアでシャークアタックのことが報道されていることもあったけど、それよりなにより波がまるでアウトだったので、誰も会場ではサーフしなかった。
サーファーたちはこのエリアの観光に出かけたり、近くのワイナリー巡りをしたりしてレイデーを楽しんだ。
ウエスタンオーストラリアのマーガレットリバーは、いいワインの産地として有名で、コンテスト会場の近くには有名ワイナリーも多く、それらのワイナリーでは各種ワインの試飲や、ランチとワインを楽しむコースなど、ちょっといい感じの半日ツアーができる。
この日はスポンサーが主催するBBQランチとワイナリーツアーにカリッサ・ムーア、レイキー・ピーターソン、ジョアンヌ・デファイが参加。Stella Bellaワイナリーでワインを楽しむ彼女たちを見ていると、とても美しいお年頃の普通の女の子で、あのビッグウエイブのノースポイントで太いラインのカービングを見せたアスリートの姿とは程遠いイメージだった。
■バリ・クラマス
男女ともセミファイナリストが出そろった。波が小さく、波数が少なく、朝イチのヒートは4人ヒートを開催するに足りる波数があったとは到底思えず、スケジュール的には余裕があったので、ヒート時間を延ばすとか、もう少しスタートを遅くするとか、したほうがよかったと思う。あのヒートがヒートとして成立するのかどうか、ずっと疑問に思いながら見ていた。喜納海人とか、超気の毒。
JPSAには独立したルールブックはなく、WSLのルール、ジャッジクライテリアに準ずるわけだけど、今シーズンのWSLのジャッジの変化には今のところまだ対応できてないと思う。セットじゃなくても点出るし、横のターンでも点出るし、エアーなんてよほど高さがなければポイントにならないけど、結構なるし。
サーフィンはレールという両刃の剣で波を深く切っていく、えぐっていくものであって、テールという面をトップで回すものではない、という基本的なところをもっとポイントに反映してもいいだろう。ターンの時にどこがどう、どのタイミングまで沈んでいるかはスプレーの出方でよくわかるはずだ。止まらない流れも重要だと思うんだけどなぁ。だって、WSLに準ずるわけでしょ?
Text by Joli、つのだゆき / Cover Photo by Joli