ハワイ、ポルトガルと巡った後、4月から5月にかけてオーストラリアで2戦が控えている2022年のワールドツアー。
今年は五十嵐カノアがカレントリーダーになっていることもあり、日本での注目度は非常に高い。
オーストラリアでの1戦目は4月10日〜20日にベルズビーチで開催される『Rip Curl Pro Bells Beach』
WSL公式サイトではすでにヒート表が公表されており、メンズ2枠のワイルドカードの内、1枠が2018年のベルズ戦を最後に引退したミック・ファニングに決定した。
ミックが引退後にワイルドカードで出場するのは今回が2度目。
1度目は2021年のオーストラリア・ノースナラビーン戦。
Round of 32でイタロ・フェレイラ(BRA)に抑えられて17位でフィニッシュしたものの、このカードは2018年のベルズ戦、引退試合のファイナルの再現となり、ミックも感慨深いものがあったようだ。
ベルズ戦で5度目のベルを鳴らす可能性は?
パンデミックにより2シーズンもキャンセルされたベルズ戦。
現役を引退したとはいえ、当たり前のようにサーフィンを続けているミックに勝算はあるのか?
ビーチブレイク勝負だったノースナラビーンと比較すれば、格段にあると言えるだろう。
「ベルズは本当に欲しかったワイルドカードだよ。確かに昨年はナラビーンに出たけど、本当はベルズを狙っていた。あの場所は本当に思い入れがある場所だから、ワールドカードが欲しかった。だから、かなり気合いが入っているよ。個人的にベルズの波が凄い好きなんだ。スピード、オープンキャンパス、ライトのポイントブレイク。歴史、断崖絶壁、駐車場でのお喋り。ベルズにまつわる全てが好きだよ。どれもが素晴らしく、私の心の中にあるものなんだ」
2018年の引退試合
ミックとベルズの関係はそのまま彼のキャリアに結び付く。
2001年、彼のスポンサー「Rip Curl」のお膝元でもあるベルズ戦に20歳の時にワイルドカードで出場して優勝。
翌年にクオリファイを果たし、ケリー、MRと並ぶ4度の優勝記録を持ち、17年間にも及ぶCTキャリアの引退試合にもこの場所を選んだ。
「5度目のベルを鳴らすこと。それはゲイル・クーパー(『Easter Bells surfing』で10度の優勝、5度のナショナルタイトルを獲得したサーファー)を除けば、誰もやったことがないんだ。自分のキャリアで近いことをやったけど、今回は良いパフォーマンスをすることに集中したい。ツアーに参加していた時の準備はとにかくトレーニングで自分を追い込むことだった。今回は自分のサーフィンに集中して世界ベストのレベルに達するようにしたい」
ミックはファーストラウンドでフィリッペ・トレド、サミュエル・プーポ、二人のブラジリアンと対戦する。
リプレイスメントでマイキー・ライトが復活!
メンズ、ウィメンズ共にもう1枠あるワイルドカードは20名によるローカルトライアルの勝者に与えられる。
なお、ポルトガル戦同様にガブリエル・メディナ(BRA)、ヤゴ・ドラ(BRA)、カルロス・ムニョス(CRI)、リアム・オブライエン(AUS)、キャロライン・マークス(USA)が欠場。
リプレイスメントはバロン・マミヤ(HAW)、マシュー・マクギリヴレイ(ZAF)、カイオ・イベリ(BRA)、ブロンテ・マコーレー(AUS)が入る。
リプレイスメントのもう1枠は2021年8月に無期限の休養、CT選手からフリーサーファーに戻ると発表したマイキー・ライトとサプライズ的な選出。
ツアーを引退してワイルドライフを送っているマイキーの野性味あふれるサーフィンにも注目だ。
WSL公式サイト:https://www.worldsurfleague.com/events/2022/mct/3891/rip-curl-pro-bells-beach
(空海)