第2回ジャパンオープンを制した大原洋人と前田マヒナ

大原洋人&前田マヒナが優勝、五輪最終選考の出場選手が決定【第2回ジャパンオープンオブサーフィン最終日】

11月1日から3日にかけて、五輪サーフィン競技会場である千葉県一宮町・釣ヶ崎海岸(志田下)にて『第2回ジャパンオープンオブサーフィン』本戦が無観客で開催された。

決勝でそのスキルの高さを見せつけた大原洋人と、初日から高得点を重ねていた前田マヒナが優勝し、五輪最終選考会となる来年5月の「ISAワールドサーフィンゲームス(WSG)」の最後の出場枠を掴んだ。

昨年もWSGに出場していた大原洋人と前田マヒナ。昨年は五輪内定の座を村上舜・松田詩野に譲ったが、半年後のエルサルバドルで再び五輪切符の獲得に挑む。

2代目チャンピオンは大原洋人と前田マヒナ

大会最終日は、朝7時から雨の降るなか女子リパチャージラウンド3がスタート。昨日に続き腰~セット胸程度の波が残った。

本戦ではWSGと同じリパチャージ方式(敗者復活戦)が採用され、4人ヒートで進行。1ヒート20分、リパチャージファイナルとグランドファイナルは25分で行われた。

前田マヒナ

女子決勝には、メインラウンドを1度も負けずに勝ち上がった前田マヒナと川合美乃里、リパチャージラウンドから勝ち上がった松田詩野と野中美波が出場。

初日から高得点を出し好調だった前田マヒナが、決勝でも先攻の姿勢を崩さず開始直後にライトの波を掴み4マニューバーで5.67を得点。その後開始5分で3.80のバックアップスコアを揃えヒートをリード。

川合はヒート前半に4.27、3.57とスコアして2位のポジションつけるがその後スコアが伸ばせず。野中が残り1分でサイズのあるライトの波を掴み、2位に浮上するが逆転には一歩及ばず、前田が逃げ切った。波選びに苦心した松田は4位。

昨年ジャパンオープン2位の中塩佳那と、昨年のWSG日本代表の脇田紗良は、リパチャージファイナルで松田、野中と戦い敗退した。

野中美波
川合美乃里
松田詩野

「優勝できてすごく嬉しいです。初めに5.67の波に乗れましたが、バックアップがなかなか出ず、詩野も近くについていたので結構緊張した試合でした。ハワイと日本のサポーターがとても支えてくれているので、五輪の出場権を獲得して、オリンピックで日本のためにメダルを獲得したいです。」
前田マヒナ

前田マヒナ

男子決勝には、メインランドから稲葉玲王と大原洋人、リパチャージラウンドから西優司と松原渚生が出場。

ヒート前半に他の選手が2本以上のライディングを揃えるなか、ノーライドのまま待ち続けた大原が、残り11分でプライオリティを駆使し西をブロックしながらライトの波で4.97。

残り6分、大原が再びライトの波を掴み、決してポテンシャルの高くない波ながら難易度の高い3マニューバーを組み込み8.33で逆転1位に浮上。ライブ配信の解説・大野修聖は「自分で波を作り、自分のサーフィンのスキルで点数を取りに行った」と説明。直後に稲葉が7.17で応戦するも追いつかず、そのまま大原が逃げ切った。

「3~5点の波は要らない。本当に優勝できる波だけを狙った。」大原洋人
稲葉玲王
西優司
松原渚生

「勝てて本当に嬉しいです。今年1年、このジャパンオープンのために練習してたと言っても過言ではありません。ここで負けたらオリンピックへの道がなくなってしまうので、この試合だけは優勝したいと思っていたのでほっとしています。まだ道のりは長いけど、世界選手権、オリンピックといい結果を出したいと思います。」
大原洋人

大原洋人

五輪最終選考「ISAワールドサーフィンゲームス」出場選手が決定

ジャパンオープンの結果を踏まえ、来年5月にエルサルバドルで開催される五輪最終選考「ISAワールドサーフィンゲームス(WSG)」に出場する日本代表選手男女各3名が決定。

2019年世界ランキング日本人最上位の選手として五十嵐カノアと都筑有夢路、昨年のWSGでアジア1位となり五輪出場枠を暫定的に獲得している村上舜と松田詩野、そして今回のジャパンオープン優勝者である大原洋人と前田マヒナの6名が“波乗りジャパン”として出場する。

(左から)村上舜、松田詩野、都筑有夢路、前田マヒナ、大原洋人

■五輪出場条件
<男子>大原洋人が五輪に出場するには、2021年5月のWSGで五輪出場権確定済のCT選手を除く上位5名に入る必要がある。村上舜も上位5名に入った場合には、より上位の選手が五輪に出場することになる。
<女子>都筑有夢路と前田マヒナが五輪に出場するには、WSGで五輪出場権確定済のCT選手を除く上位7名に入ることが第1条件。どちらか1名が上位7位入りの場合は、その人と松田詩野が五輪に出場。2名とも上位7名に入り、松田詩野がそれ以下だった場合には、この2名が五輪に出場する。3名とも上位7名に入った場合には、そのうち上位2名が五輪に出場する。

©JAPAN OPEN OF SURFING
©JAPAN OPEN OF SURFING

『第2回ジャパンオープンオブサーフィン』結果

<男子>
1位 大原洋人
2位 稲葉玲王
3位 西優司
4位 松原渚生
<女子>
1位 前田マヒナ
2位 野中美波
3位 川合美乃里
4位 松田詩野

■大会公式ホームページ
https://japanopenofsurfing.jp

(THE SURF NEWS編集部)

『第2回 ジャパンオープンオブサーフィン』3日目 結果

<男子グランドファイナル>
稲葉 玲王 2位
大原 洋人 1位
西 優司 3位
松原 渚生 4位

<男子メインラウンド4>
稲葉 玲王 1位
松原 渚生 3位(リパチャージファイナルへ)
大原 洋人 2位
安室 丈 4位(リパチャージファイナルへ)

<男子リパチャージ(敗者復活)ファイナル>
松原 渚生 2位
安室 丈 4位(6th)
西 優司 1位
河谷 佐助 3位(5th)

<男子リパチャージ(敗者復活)ラウンド4>
西 優司 1位
河谷 佐助 2位
新井 洋人 3位(7th)
加藤 嵐 4位(8th)

<男子リパチャージ(敗者復活)ラウンド3>
ヒート1
藤沼 佳太郎 4位(11th)
西 修司 3位(9th)
新井 洋人 2位
西 優司 1位

ヒート2
仲村 拓久未 3位(9th)
河谷 佐助 1位
加藤 嵐 2位
森 友二 4位(11th)

<女子グランドファイナル>
前田 マヒナ 1位
川合 美乃里 3位
松田 詩野 4位
野中 美波 2位

<女子メインラウンド4>
前田 マヒナ 1位
脇田 紗良 4位(リパチャージファイナルへ)
川合 美乃里 2位
野中 美波 3位(リパチャージファイナルへ)

<女子リパチャージ(敗者復活)ファイナル>
野中 美波 2位
脇田 紗良 4位(6th)
松田 詩野 1位
中塩 佳那 3位(5th)

<女子リパチャージ(敗者復活)ラウンド4>
宮坂 麻衣子 3位(7th)
中塩 佳那 2位
松田 詩野 1位
池田 美来 4位(8th)

<女子リパチャージ(敗者復活)ラウンド3>
ヒート1
松田 詩野 2位
須田 那月 4位(11th
都築 虹帆 3位(9th)
宮坂 麻衣子 1位

ヒート2
大村 奈央 3位(9th)
池田 美来 2位
中塩 佳那 1位
庵原 美穂 4位(11th)

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