(キャリア2度目のQS優勝を決めた脇田紗良)

脇田紗良&ジョン・マーク・トコンが優勝!QS3,000『whitebuffalo HYUGA PRO』最終日

5月のオーストラリアから始まるCSのアジアリージョナル枠を決める大事な1戦、QS3,000『whitebuffalo HYUGA PRO』が3月2日〜5日に宮崎県日向市・お倉ヶ浜で開催された。

イベント期間中はコシ前後のサイズに日中は風の影響が入った難しいコンディション。
メンズではスモールのビーチブレイクらしく、エアーが勝敗の鍵を握ったヒートが多かった。

脇田紗良がキャリア2度目のQS優勝

(脇田紗良)

3月5日の最終日はメンズがQF、ウィメンズはSFからスタート。

ウィメンズはアジアリージョナルランキングトップの野中美波、2位の都築虹帆に加え、池田美来、脇田紗良が残り、15歳の池田美来が野中美波を倒して最初のファイナルの切符を手に入れた。
脇田紗良、都築虹帆とのSFH2では都築虹帆が痛恨のインターフェアを犯してしまい、脇田紗良がラウンドアップ。

(池田美来)

ファイナルは両者共に波選びに苦戦する中、序盤に5.00、5.25を重ねた脇田紗良が逃げ切り、2022年3月のQS1,000『Asia Open』以来となるキャリア2度目のQS優勝を決め、ランキングでも10位から6位に浮上してCS入りの可能性が見えてきた。

「決勝のパフォーマンスは納得できるものではありませんでしたが、最初に何本か決められたし、Round of 16でもハイスコアを出せたので、そこは自分が成長したところだと思います。次も頑張ろうというモチベーションにもなったので、優勝できて良かったです。ここで優勝したことでCSへの希望が見えてきたので、CSに向けてオーストラリアの2戦でも経験を積みたいと思います」

田中大貴とジョン・マーク・トコンがファイナルへ

QFからスタートしたメンズは田中大貴、西慶司郎、フィリピンのジョン・マーク・トコン、大原洋人がラウンドアップ。
アジアリージョナル3位のクトゥ・アグース(IDN)はこのラウンドで姿を消す。

SFH1、田中大貴、西慶司郎の日本人対決はバックハンドでのストレートアップでスコアを出していた西慶司郎に田中大貴が対抗。最後に6.60を出して2018年にイギリスで開催されたQS1,000『Quiksilver Open』以来のファイナル進出を果たした。

SFH2、ジョン・マーク・トコン、大原洋人のカードは完璧なエアー合戦となり、大原洋人よりも高さがあるエアーリバースをメイクしたジョン・マーク・トコンが7.45を出して圧勝していた。

(QSアジアリージョナル、日本人トップで宮崎入りした田中大貴)
(誰よりもバックハンドが映えていた西慶司郎)
(SFで大原洋人に競り勝ったジョン・マーク・トコン)
(怪我からの完全復活となった大原洋人)

田中大貴が日本人最高位でCS入りを固める

ファイナリストは田中大貴とジョン・マーク・トコン。

先行はジョン・マーク・トコン。
SFで大原洋人を倒したエアーの完成度は高く、開始直後に6.50を出してリードすると後半にも6.30を出してトータル12.80。
田中大貴もエアーで対抗して6.25をマークしたものの、バックアップスコアが足らず、QS初優勝はお預けになった。
しかし、田中大貴は2,340ポイントを加算してランキング3位に浮上。2023年CS入りを固めてきた。

「ファイナルは良い風が吹いて、パーフェクトのコンディションでした。エキサイティングな大会で、日本で優勝できて最高の気分です」と優勝の喜びを語ったジョン・マーク・トコン。
田中大貴とは「大会前、ファイナルで会おう」と話していた仲で、それが見事に実現した。

ランキングも10位から一気に4位に浮上している。

(バレルだけではなく、エアーも一流ということを見せつけたジョン・マーク・トコン)
(CS入りを固めてきた田中大貴)

QSアジアリージョナルからの2023年CS出場枠について

5月からオーストラリアでスタートするCSの出場枠について説明するとQSアジアリージョナルからの枠は男子が上位5名とリージョナルワイルドカード1名。
女子がリージョナルQS上位3名とリージョナルワイルドカード1名。

すでに終了したフィリピン、日本のイベントに加え、オーストラリア/オセアニアリージョナルと合同で開催される2イベント。
合計4イベントでのランキングで決定される。

残り2戦はアジア勢がアウェイとなり、更にニューキャッスルの最終戦だけは5,000とグレードが高くなるため、現時点のランキングが大きく入れ替わる可能性もある。
逆に考えればまだ多くの選手に可能性があると言える。

・3月13日〜18日 オーストラリア・セントラルコースト
QS3,000『Vissla & Sisstrevolution Central Coast Pro』

・3月20日〜26日 オーストラリア・ニューキャッスル
QS5,000『Burton Automotive Pro & Speaking in Colour Pro』

QS3,000『whitebuffalo HYUGA PRO』結果
1位 ジョン・マーク・トコン(PHL)
2位 田中大貴(JPN)
3位 西慶司郎(JPN)、大原洋人(JPN)
5位 ブロンソン・メイディ(IDN)、クトゥ・アグース(IDN)、上山キアヌ(JPN)、古川海夕(JPN)

ウィメンズ
1位 脇田紗良(JPN)
2位 池田美来(JPN)
3位 野中美波(JPN)、都築虹帆(JPN)
5位 カイラニ・ジョンソン(IDN)、松田詩野(JPN)、松岡亜音(JPN)、芳田花瑚(JPN)

『whitebuffalo HYUGA PRO』公式サイト
https://hyugapro.com/

(空海)

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。