今大会優勝の都筑有夢路、稲葉玲王 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING

稲葉玲王、都筑有夢路が優勝。第4回ジャパンオープンオブサーフィン

2023年4月27日(木)に宮城県仙台市仙台新港にて「第4回ジャパンオープンオブサーフィン」が開催され、男子は稲葉玲王、女子は都筑有夢路が優勝。

この結果を受け、2023年5月30日から6月7日にエルサルバドルで開催予定の「2023 ISAワールドサーフィンゲームス」に出場する日本代表NAMINORI JAPANメンバー6名が決定した。

男子13名、女子8名で争われたジャパンオープン

ISA大会に向けた日本代表選考となる「ジャパンオープンオブサーフィン」。本大会への出場は日本サーフィン連盟が定める強化指定選手が主となるが、今回は目標とするパリ2024オリンピックの会場がタヒチ・チョープーであることから、チョープーやパイプライン等のチューブライディング経験から選ばれた「特定強化指定選手」よりメンバーを選出。

“タヒチが乗れてWSGでも勝てる選手” という選考の難しさの中、選考常連の若手にベテランの大野修聖や松岡慧斗も加わり注目を集めた。

出場選手の最年長となる大ベテラン、東京五輪ではチームキャプテンも務めた大野修聖 Photo: THE SURF NEWS
大野修聖 ラウンド1では終了間際の逆転ラウンドアップを果たすも、続くQFではバックアップを見つけられず惜しくも敗退 Photo: THE SURF NEWS
地元メディアからも注目を集めていた仙台出身の松岡慧斗 Photo: THE SURF NEWS
松岡慧斗 ラウンド1では僅差の敗退。仙台新港がさらに本慮発揮のコンディションとなれば結果は変わっていたかもしれない Photo: THE SURF NEWS

仙台新港のポテンシャルとチューブライディング

一度は延期を余儀なくされたものの、前日に大きくサイズアップした仙台新港は、時折りチューブをまくグッドコンディション。

今大会ハイエストは、セミファイナルの脇田泰地。長いチューブライディングからフィニッシュまでしっかりメイクして9.07ptをスコア。

ファイナルこそ潮止まりで波数が少なかったが、見ごたえあるヒートが多く、日本代表選考にふさわしい舞台での開催となった。

会場の仙台新港 Photo: THE SURF NEWS
脇田泰地 Photo: THE SURF NEWS
脇田泰地 Photo: THE SURF NEWS
脇田泰地 Photo: THE SURF NEWS

稲葉は大会初優勝、都筑は大会2連覇

迎えた女子ファイナルは、都筑有夢路と前田マヒナのオリンピアン対決。波数が少なくスローな展開となったが、徐々調子を上げてきた都筑有夢路が後半にエクセレントをスコアして逆転優勝!昨年に続き大会2連覇を達成。

また男子ファイナルは、第2回大会で準優勝経験がある稲葉玲王と脇田泰地の対戦。さらに波数が減りともにバックアップスコアが揃わない展開の中、追いかける稲葉玲王が残り20秒でつかんだバックハンドで見事逆転、ジャパンオープン初優勝を果たした。

大会2連覇を果たした都筑有夢路 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING
都筑有夢路 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING

都筑有夢路コメント
この大会に優勝できて、すごく嬉しい気持ちでいっぱいです。大会2連覇ということで本当にうれしいです。優勝できたことはいつもサポートしてくれる皆さんのおかげで、応援もすごく力になりました。
(大会を振り返って)良いコンディションでできたので楽しく試合に臨めました。楽しく試合をすることが一番難しいのですが、大会を通じてそこをクリアできたことは自分が成長できた証かと思います。
(決勝のパフォーマンスについて)最初はリズムをつかめずに焦っていましたが、最後は「良い波がくればできる」と自分に言い聞かせていたら、良い波がきたのでやるしかないと心を決めました。
(ワールドサーフィンゲームスに向けて)重要な大会になるので、しっかりと準備して(開催地の)エルサルバドルへ向かいたいと思います。優勝目指して頑張ります。

稲葉玲王はジャパンオープン初優勝 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING
稲葉玲王 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING

稲葉玲王コメント
ファイナルは、仲が良い(脇田)泰地との対決だったのですごく楽しみながらやれました。その一方で、プレッシャーがあって緊張もしました。最後は待って、まずまずの波に乗れて点数を出して逆転できたので良かったです。応援してくれた皆様ありがとうございました。
(大会を振り返って)いったん延期になりましたが、波がある中で試合できたことは良かったです。自分は波があるほうが得意なので、自分のサーフィンができたことに満足しています。
(大会初優勝について)これまで悔しい2位があったのですが、ようやく優勝することができました。結果を残したうえでワールドサーフィンゲームスに選出されたことは、自分の力でつかんだという実感があります。
(ワールドサーフィンゲームスに向けて)しっかり勝ち残って優勝して、メダルを取る気持ちで頑張りたいと思います。そして、オリンピックの出場枠を勝ち取りたいです。

パリ2024オリンピックの選考大会「2023 ISAワールドサーフィンゲームス」は、2023年5月30日よりエルサルバドルで開催予定。

第4回ジャパンオープンオブサーフィン結果

女子
1位 都筑有夢路
2位 前田マヒナ
3位 松田詩野
3位 都築虹帆

男子
1位 稲葉玲王
2位 脇田泰地
3位 大原洋人
3位 西慶司郎

2023 ISAワールドサーフィンゲームス日本代表NAMINORI JAPANメンバー

<女子3名>
都筑有夢路
前田マヒナ
松田詩野

<男子3名>
五十嵐カノア
稲葉玲王
脇田泰地

ジャパンオープン オブ サーフィン公式サイト
https://japanopenofsurfing.jp

男子参加選手 Photo: THE SURF NEWS
女子参加選手 Photo: THE SURF NEWS
開会式では国家斉唱も。NSA酒井理事長、JPSA細川理事長、選手代表の都筑有夢路、大原洋人 Photo: THE SURF NEWS
日本サーフィン連盟 酒井理事長より「エルサルバドルでアジア枠を必ず取ってきて欲しい」 Photo: THE SURF NEWS
強化部推薦枠に選ばれた松田詩野 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING
ラウンド1から好調だった大原洋人は惜しくもSF敗退 Photo: JAPAN OPEN OF SURFING
あと一歩でメイクならず、都築虹帆のエアリバース Photo: JAPAN OPEN OF SURFING
ファイナル終了後、報道陣に囲まれてポイントコールを待つ稲葉玲王と脇田泰地。残り20秒で乗った波で見事稲葉が逆転! Photo: THE SURF NEWS
ライブ配信の解説とインタビュアーを務めた高橋みなと Photo: THE SURF NEWS
全ヒート結果 Photo: THE SURF NEWS

(THE SURF NEWS編集部)

blank

「国内外サーフィン界の最新トレンド・ニュースを読み解く」をコンセプトに、最新サーフィンニュースをお届けします。

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。