いよいよ本日からスタートした「WSL QS3000 BONSOY CHIBA ICHINOMIYA OPEN」。
QS3000というグレードは男女とも国内で行われる最高峰のインターナショナルイベントだ。会場となった釣ヶ崎海岸は通称志田下とも呼ばれ、国内でもレベルの高いサーファーを多く輩出しているエリアであることでも知られている。
もちろん東京2020オリンピックで、オリンピック史上初めて行われたサーフィン競技の会場となったことでも有名。WSLのQS3000イベントにはふさわしい会場だ。
QSツアーはその上のCS(チャレンジャーシリーズ)、またその上のCT(チャンピオンシップツアー)と順に上がっていくための登竜門となる、世界を目指すサーファーには大事な試合だ。
インターナショナルイベントということで、日本ばかりでなくオーストラリア、インドネシア、イギリス、そして韓国からも選手が参加していた。
サーフィンがちょっとしたブームになっている韓国は、これからどんどん選手が出てくるであろうアジアのサーフィン新興国で、技術的にはまだこれからではあるけど、こういうインターナショナルイベントでの経験は大きな糧になることは間違いない。選手たちの成長が楽しみだ。
天候は晴れ、酷暑の続くこのエリアだが海から渡ってくる弱い北東風のおかげで、ビーチは過ごしやすかった。
波もこの試合に合わせたかのように前日よりサイズアップ。潮の満ち引きでコンディションに変化はあったものの、1m前後のコンテスタブルな波に恵まれ、メンズのラウンドオブ96の16ヒート、続けてラウンドオブ64のヒート1から8までが行われた。
この日最も輝いていたのはラウンドオブ96で、エクセレントライドを含むハイスコアでラウンドアップした大場玲遥(れおん)。湘南鵠沼がホームの選手だ。
セットのいい波をつかみキレのあるリップを繰り返して8.00ポイントをたたき出して、トータルスコア14.00と本日のハイエストヒートスコア、およびハイエストシングルウエイブスコアをたたき出した。
「波運が良かっただけですね。いい波が来てくれたので、いつも通りのサーフィンをしました。前のヒートを見ていて右側にセットが来ているのが見えたので、その辺をウロついていれば来るかな、と思っていました。タイミングよく乗れてよかったです」
とヒート後のインタビューで語った。
トップシードが登場するラウンドオブ64では伊東李安琉、岩見天獅、金沢呂偉らがワンランク違うサーフィンを見せてラウンドオブ32にコマを進めた。
本日の最終ヒートでは、CSで活躍中の田中大貴が登場。同じヒートに入ったのが大場玲遥だった。ラウンドオブ96ほどの爆発感はなかったものの、難しいコンディションの中いい波を選び、大場は1位通過を果たした。逆に取りこぼしてしまったのが田中大貴。今ひとつ攻めきれず僅差で3位、このイベントから姿を消すことになってしまった。
明日はファーストコールが6時30分、7時スタートを目指し、男女ともにスタンバイとなる。
週末なので、サブイベントもスタート。ライブコンサートやステージパフォーマンスなど、会場脇のスペースで行われる予定になっている。内容、出演者等、詳細は一宮町サーフィンフェスティバルのHPで。
CHIBA ICHINOMIYA OPEN(ライブ配信/ヒート表)
https://www.chibaichinomiyaopen.com/
ICHINOMIYA SURFING FESTIVAL
https://ichinomiya-surfing-festival.com/
(THE SURF NEWS / つのだゆき)