昨日までのQSに続いて、本日からはGINZA 78 CLINIC CHIBA ICHINOMIYA OPEN PRO JUNIORがスタート。13歳から20歳までの若手選手が登場する。近年のサーフシーンの低年齢化に伴い、QSとのダブルエントリーの選手も多くみられた。
フィリピンのノアが岩見天獅を下す
その中のひとり、ディフェンディングチャンピオンの岩見天獅。ここをホームにする選手だが、ラウンドオブ64でまさかの敗退。終盤のファーストプライオリティの時の波のチョイスミスが敗因と言えるだろう。3ヒットはできたもののサイズが小さく、必要だった5点台には届かなかった。その岩見を押し出したのがフィリピンのノア・アークフィールド。彼もQSとのダブルエントリー組だ。会場右に選手たちがポジショニングするなか、ひとり少し左側に離れ、形のいい波でリップやエアリバースを決めていた。
フィリピンのサーフシーンはまだまだこれからなので、金銭的サポートも得にくく、今回も来日の旅費等様々な人の援助を受けての参戦となった。日本以外のアジアの国々にはそういう選手がたくさん埋もれていて、実力は十分でも表に出てこられないというケースがあり、世界よりは小さいエリアのAPAC(アジアパシフィック)というカテゴリーでの試合ができたことで、こういう選手も参加できたりするようになった。香港、韓国、インドネシア、フィリピンなどなど、サーフィンではまだこれからという国々にも大きく門戸が開かれた形だ。
次世代サーファーの台頭
次世代を担うサーファーのひとり、小濃来波は順当にラウンドオブ32に勝ち上がった。初の兄弟対決となった佐藤利希と佐藤頼斗、兄の利希が1位通過、弟の頼斗が2位というワンツーフィニッシュで仲良くヒートアップした。
「いい波しか乗らないって決めてたんですけど、波のセレクトが難しくて少し混乱しました。たまたまいい波に乗れたのでよかったです。普段から練習試合とかで一度も弟には負けてなかったので、余裕でした(笑)」と兄。
「(兄は)強かったですね(笑)。ワンターンじゃスコアされてないから、2発以上当たる波に乗れというコーチの指示だったんですけど、波選びがダメでした」と弟。
次はファイナルデーの表彰台に並ぶことが目標だ。
シニアで世界を目指す金沢呂偉の弟の太規、同じく安室丈の弟の弦などに加え、リザール・タンジュンの息子のヴァルン・タンジュンなど、次世代のサーファーにはサラブレッドと言える選手も多い。彼らはすべてラウンドオブ32に勝ち上がっている。
浦崎陽平は今大会最年少エントリーの11歳。本日2ラウンド勝って、ラウンドオブ32に勝ち上がった。13歳以下なのでWSLの承認を得て参加している。
ダブル優勝を狙う中塩佳那が好発進
ウイメンズのほうでは昨日QS3000 で優勝した中塩佳那が、ラウンドオブ32第1ヒートに登場。優勝の勢いのまま、7.17のハイポイントライドを含むヒートトータルスコア12.00と、余裕のラウンドアップを果たし、QS、プロジュニアのダブル優勝に向けて好スタートを切った。
「切り替えも大事ですけど、昨日の勢いのままプロジュニアも優勝できたらいいなと思います。QSよりはプロジュニアのほうが点数が出しやすいというか、点数も出るってわかってたので、普段通りのサーフィンをすれば6点7点が出せるなって思ったので、そういう波に乗れてよかったと思います。
ラウンド1なので、楽しみながら走りたいなと思ってたので、ちょっと遊んでました。
明日は2回とか3回あるので、波はさがるかもしれないんですけど、自分のサーフィンができれば勝てると思うので、応援よろしくお願いします」と、自信のほどをうかがわせていた。
松野杏莉、佐藤李、池田未来、スカイ・ブラウン、川瀬心那、松永莉奈、日本で生まれ育ち、現在はインドネシアの選手として活躍する加藤リディア、馬庭彩らのハイシード選手は順当にラウンドオブ16に勝ち上がった。
明日も早朝6:00ファーストコール、6:30スタート予定。メンズウイメンズともにスタンバイだ。
CHIBA ICHINOMIYA OPEN(ライブ配信/ヒート表)
https://www.chibaichinomiyaopen.com/
ICHINOMIYA SURFING FESTIVAL
https://ichinomiya-surfing-festival.com/
(THE SURF NEWS / つのだゆき)