2015年から3年続けてQSはカリフォルニア・ハンティントンビーチの『Shoe City Pro』が開幕戦となり、コロヘ・アンディーノ、パトリック・グダスカス、五十嵐カノアとカリフォルニアの選手が優勝していた。
今年はそのハンティントンビーチのイベントが無くなり、イスラエルでの3,000『Seat Pro Netanya pres by Reef』から開幕。
更にオーストラリア、ハワイ、フロリダが同時進行と忙しいシーズンスタートになっている。
現地時間1月20日に終了した『Seat Pro Netanya pres by Reef』には日本から稲葉玲王、加藤嵐、西慶司郎が参加。
稲葉玲王がQF進出で5位に入り、アメリカ国籍の小林桂がSF進出の3位でフィニッシュ。
小林桂はR2で9.93のハイエストスコアをマークしてこれはイベント終了まで破られることはなかった。
同世代で同じカリフォルニア・サンクレメンテのコミュニティで育ったグリフィン・コラピントが2017年にQSトップでクオリファイをメイク。
当然、影響を受けており、フルシーズン2年目となる今年はその後に続く目標を定めている。
2016年の328位から2017年は一気に100位にランクアップした小林桂。
イスラエルで披露したライディングを見ると2018年は更なる飛躍が期待出来そうだ。
ファイナルデイは前日に通過したストームの影響で上がったウネリがまとまり、公式3-4ftレンジ。
クリーンなグッドコンディションに回復。
小林桂はSFでマシュー・マクギリブレー(ZAF)と対戦。
ハイスコアを重ねたマシューに対してリズムが狂ってしまい、何度もトライしたエアリアルをメイク出来ず、ロースコア止まりで敗退。
メンタルな部分が今後の課題だろう。
「マット(マシュー)は本当に上手かったし、2つのビッグスコアが必要だと分かっていた。あのヒートはエアリアル勝負で、何本かはビッグスコアに結び付く波もあったけど、全て着地に失敗してしまったのさ。ヒート前のエキスプレッション・セッションで波が良かったので、興奮して冷静さを失ってしまったんだと思う」
イベントの方はSFで小林桂をコンビネーションスコアに追い込んだマシューがファイナルでチャーリー・マーティン(FRA)と対戦。
クロスゲームの末にマシューがフロントサイドのローテーションエアーをメイクして8.33をスコア。
リードを広げ、トータル15.53で勝利を収めた。
「最高の気分さ。今年でQSは3年目。努力を重ねた成果が出て本当に嬉しいよ。昨日は巨大なストームで大荒れだったから、今日は不安だったけど、波は良くなる一方だった。凄い良い波もあったよ」
QS3年目にして初優勝を果たしたマシュー。
R1から全てのヒートでトータル14ポイント以上の安定したスコアを出し、SFではハイエストの18.33。
初めてのイスラエルの感想は、「素晴らしい国だね。ここで出会ったサーファーは皆情熱的だったよ。そして、予想以上にサーファーが多かった。フレンドリーで、ビーチでのサポートも素晴らしかった。食事も毎日美味しかったし、最高のトリップになったさ」と話していた。
中東の国、地中海に面するイスラエル。
内海のために波はコンスタントでは無いが、ソコロフビーチなど条件が決まればワールドクラスのブレイクが存在する。
もちろん、ローカルも多く、大きなコミュニティもある。
『Seat Pro Netanya pres by Reef』
1位 マシュー・マクギリブレー(ZAF)
2位 チャーリー・マーティン(FRA)
3位 小林桂(USA)、ネルソン・クロアレク(FRA)
COVER PHOTO:© WSL/Masure