2012年のペルーを皮切りにニカラグア、メキシコ、フィジー、デンマーク、中国と4つの大陸で開催されてきた『ISA ワールドSUPアンドパドルボードチャンピオンシップ』
SUPとパドルボードの世界一を決めるこのイベント、8回目となる今年は中米のエルサルバドル、パーフェクトなライトブレイクの「エル・スンサル」で11月23日〜12月1日に開催された。
ISAではサーフィンと同じくSUPがオリンピックの競技として採用されることを目標としており、27カ国から161名のアスリートが参加して大いに盛り上がっていた。
イベント前半はフラットな場所をメインとした短距離レース、長距離レース、テクニカルレースなどが行われ、イタリア、スペイン、ブラジル、フランス、アメリカの選手が金メダルを獲得。
日本はパドルボードテクニカルレースで三井結果花、SUPジュニアで田口頼が銀メダルを獲得。
奥秋李果がSUP長距離レース、SUPテクニカルレースで共に銅メダルを獲得していた。
イベント後半戦 SUPサーフィン
イベント後半はパーフェクトなライトブレイクの「エル・スンサル」を舞台に最も参加人数が多いSUPサーフィンが4日間に渡って開催。
世界一を決めるのにふさわしいクオリティの高いブレイクでイベントはクライマックスを迎えた。
SUPサーフィンのメンズではフランス代表のブノア・カルペンティエルがイタリア代表と熾烈な争いの末に金メダルを獲得。
ISA初出場にして優勝の偉業を成し遂げた彼はロングボードでもWSLイベントに参加して2019年はヨーロッパで4位の実力。
フォイルサーフィンもこなすウォーターマンだ。
「本当に嬉しいね。初の世界的なコンテストでの優勝だし、フランスのチームとしてここで勝てたことは素晴らしい」
-ブノア・カルペンティエル
SUPサーフィンのウィメンズはジャスティン・デュポンが3年連続で金メダルを獲得している強豪、オーストラリア代表のシャキーラ・ウェストドルプを倒して初の金メダルを獲得。
ISAのサーフィンイベントでもお馴染みの彼女、ISA選手委員会の委員長を務め、このイベントの直前にはポルトガルのナザレでギネス世界記録を更新するようなビッグウェーブをメイクするなど、文字通りの’スーパーウィメンズサーファー’
SUPサーフィンの二つの金メダルで大きなポイントを稼いだフランスは団体でも初の金メダルを獲得した。
「信じられないわ。この勝利は素晴らしいチームが支えてくれたおかげよ。サーフィンの方では5度も2位になっているから、SUPサーフィンでワールドチャンピオンに輝いたことは素晴らしい気分よ」
―ジャスティン・デュポン
日本代表は6個のメダル獲得で団体6位
日本代表はイベント前半の4個のメダルの他、チームリレーでカッパーメダルを獲得。
更にSUPサーフィンでは堀越力がクーパーメダルを獲得した。
団体では2018年と並ぶ6位になった。
『2019 Surf City El Salvador ISA World SUP and Paddleboard Championship』結果
団体
1位 フランス
2位 スペイン
3位 アメリカ
4位 イタリア
…日本6位
個人
SUPサーフィンメンズ
1位 Benoit Carpentier(FRA)
2位 Airton Cozzolino(ITA)
3位 Alex Salazar(BRA)
4位 堀越力(JPN)
SUPサーフィンウィメンズ
1位 Justine Dupont(FRA)
2位 Shakira Westdorp(AUS)
3位 Iballa Ruano Moreno(ESP)
4位 Vania Torres(PER)
SUP短距離レース
メンズ
1位 Claudio Nika(ITA)
2位 Connor Baxter(USA)
3位 Titouan Puyo(FRA)
4位 Itzel Delgado(PER)
ウィメンズ
1位 Jade Howson(USA)
2位 Jessika Matos de Souza(BRA)
3位 Caterina Stenta(ITA)
4位 Amandine Chazot(FRA)
SUP長距離レース
メンズ
1位 Vinnicius Martins(BRA)
2位 Itzel Delgado(PER)
3位 Titouan Puyo(FRA)
4位 Claudio Nika(ITA)
ウィメンズ
1位 Esperanza Barreras(ESP)
2位 Amandine Chazot(FRA)
3位 奥秋李果(JPN)
4位 Mariana Carrasco Zanini(MEX)
パドルボード長距離レース
メンズ
1位 Hunter Pflueger(USA)
2位 David Buil Sanz(ESP)
3位 Sam Norton(ENG)
4位 Julen Marticorena(FRA)
ウィメンズ
1位 Tyra Buncombe(RSA)
2位 Camile Rosa Perotteau(FRA)
3位 Daniela Spais(ARG)
(4位以下は失格)
チームリレー
1位 スペイン
2位 フランス
3位 アメリカ
4位 日本
SUPテクニカルレース
メンズ
1位 Titouan Puyo(FRA)
2位 Connor Baxter(USA)
3位 Vinnicius Martins(BRA)
4位 Martin Vitry(FRA)
ウィメンズ
1位 Esperanza Barreras(ESP)
2位 Amandine Chazot(FRA)
3位 奥秋李果(JPN)
4位 Caterina Stenta(ITA)
パドルボードテクニカルレース
メンズ
1位 Julen Marticorena(FRA)
2位 Bart Schade(USA)
3位 Carlos Alonso Ruiz(ESP)
4位 Andrew Byatt(ENG)
ウィメンズ
1位 Itziar Abasca(ESP)
2位 三井結果花(JPN)
3位 Cornelia Rigatt(ITA)
4位 Tiana Pugliese(USA)
SUPジュニアレース
ボーイズ
1位 Christian Andersen(DEN)
2位 田口頼(JPN)
3位 Marius Auber(FRA)
4位 Tyler Bashor(USA)
ガールズ
1位 Jade Howson(USA)
2位 Duna Gordillo(ESP)
3位 Laura Dal Pont(ITA)
4位 Anais Guyomarch(FRA)
『2019 Surf City El Salvador ISA World SUP and Paddleboard Championship』公式サイト
訃報 ISA創設者 エドゥアルド・アリーナ
『2019 サーフシティ エルサルバドル ISA SUPアンドパドルボードチャンピオンシップ』が終了したその日、ISA創設者のエドゥアルド・アリーナ氏がペルーのリマで亡くなった。
享年92歳。
彼がいなければサーフィンがオリンピック競技として選ばれる日が来なかったかもしれない。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
(空海)