新型コロナウイルスの影響で封鎖されていたビーチが世界的に開放される方向にあり、サーファーとしての日常は取り戻しつつあるものの、コンテストの世界はまだ閉鎖が続き、WSLは少なくとも7月初旬まで全ての試合が延期または中止され、サーフィンコンテスト最大の集客力を誇る『Vans USオープン』に至っては、早くも中止が決定。
日本ではJPSAがツアー開催中止を発表したばかり…。
そんな中、ヨーロッパでも早期にロックダウンを行ない、5月上旬からは段階的に規制緩和されているポルトガルで3月から延期されていた国内コンテスト『Allianz Figueira Pro』が開催され、ポルトガル唯一のCTサーファー、フレデリコ・モライスが優勝。
国内のチャンピオンを決めるシリーズ、『Liga MEO Surf』の出場権も手に入れた。
「戦いの舞台に戻れて最高の気分さ。リズムも完璧だったし、サーフィンのレベルも上げることが出来た。本当にコンテストが待ち遠しかったよ」
フレデリコ・モライス
CT返り咲きからロックダウンへ
2017年、2018年とツアーを回り、2019年はリプレイスメントでの参加となったフレデリコ。
2019年はQSで3勝するなど大活躍、ランキングトップでツアーの返り咲きに成功していた。
28歳、パワーサーフィンを武器にする彼はシーズンオフを自国ポルトガルとオーストラリアで過ごし、トレーニングを積んでいた。
その模様は自身のYouTubeチャンネルで「My Place」として公開されていた。
ゴールドコーストでの開幕戦に集中していたが、延期が決定した後、ポルトガルに戻り、ロックダウンで2ヶ月海から離れることに…。
5月に規制が緩和された後、ようやくフリーサーフィンに戻ったそうだ。
サーフィンコンテスト初?の無観客試合
首都リスボンから約200km北に位置するフィゲイラ・ダ・フォズで開催された国内コンテスト『Allianz Figueira Pro』は無観客試合で行われ、現地のスポーツ番組でライブ中継が配信された。
フレデリコとウィメンズを制したテレッサ・ボンバロはマスクを着用して観客がいないビーチに設置された表彰台に上がり、トロフィーを受け取った。
今回のポルトガルのコンテストは、これから世界中で再開されるだろうサーフィンコンテストのモデルケースとなるかもしれない。
(空海)