現地時間10月1日、「WSLカウントダウン」のヨーロッパレッグ、『ユーロ・カップ・オブ・サーフィン』の第2戦『MEO ポルトガル・カップ・オブ・サーフィン』が終了。
このイベントはポルトガルを代表するコンテスト会場、エリセイラ、ペニチェ、ナザレなどで条件が良い場所を選ぶモバイル形式を利用。
今回は最もウネリに敏感なエリセイラで3日間に渡って行われた。
メンズはフレデリコ・モライスが優勝
会場のエリセイラは日に日にサイズアップ傾向。ファイナルデイは朝の内3-4ftレンジと落ち着いたクリーンなコンディションだったが、日中はサイズアップと共に風の影響が入ってしまい、難しい波へと変化。
そんな中、ローカルナレッジを活かしたフレデリコ・モライスと、初戦の『フレンチ・ランデヴー』で優勝し、ブラジル戦でも優勝と絶好調だったブラジリアンのイタロ・フェレイラがファイナルに進出。パワーサーフィンを武器にスコアを重ねたフレデリコが勝利した。
「いつでもホームで優勝するのは嬉しいね。この数日間は最高だったし、とても楽しかった。今回戦ったイタロ、カノア、アリッツ、アルフォソン。彼らに勝って優勝したなんて本当に興奮しているよ」
フレデリコ・モライス
ウィメンズはジョアン・ディファイが完全制覇
ウィメンズは『フレンチ・ランデヴー』で優勝していたフレンチのジョアン・ディファイが、2018年のヨーロッパジュニアチャンピオンで現在20歳のナディア・エロスターベ(EUK)とファイナルを争い、僅差で優勝。
唯一の現役CTサーファーとしての威厳を保ち、2連勝を決め、『ユーロ・カップ・オブ・サーフィン』のシリーズチャンピオンにも輝いた。
「みんながコンテストジャージを着て戻ってきたのは本当に嬉しいことよ。自身のサーフィンと競技力の確認になったわ。このヨーロッパレッグ、素晴らしい数週間だったし、人生で初めてイエロージャージを着ることが出来たのも嬉しかった。ここはジュニアのキャリアを始めた良い思い出があるの。その場所に戻ってこれて最高だったわ」
ジョアン・ディファイ
フランス戦でファイナル進出を果たしたアンディ・クリエール(ESP)に続き、今回のポルトガルではナディア・エロスターベ(EUK)が一番のダークホースとなり、注目を集めていた。
2019年のQSで2度の優勝経験がある彼女は世界トップレベルの舞台でも戦えることを証明。2021年QSシーズンの前に自信を高めたことは間違いないだろう。
「本当に楽しいコンテストだったわ。ジョアンは素晴らしいサーファー。彼女とのヒートは夢のようだった。こことフランスのアングレットで競技に戻れて最高だったわ」
ナディア・エロスターベ
メンズはイタロ・フェレイラがシリーズチャンピオン
メンズはフランスで優勝、ポルトガルで2位になったブラジリアンのイタロ・フェレイラが『ユーロ・カップ・オブ・サーフィン』のシリーズチャンピオンの座を手に入れた。
ファイナルで敗れはしたものの、どのようなコンディションでもスコアを出すコンスタントな強さはやはり圧倒的だった。
「ホームで優勝したフレデリコにおめでとうと言いたい。彼にとって本当に素晴らしいことだよね。またファイナルに進出出来たことは凄いことだし、自分にとって楽しい2週間だったよ。これから家に戻ってパイプと来シーズンに向けてトレーニングを始めるのが楽しみさ」
イタロ・フェレイラ
2万ドルを『オセアノ・アズール財団』に寄付
「WSLカウントダウン」は優勝賞金を寄付するチャリティーイベントでもある。
フランスではWSLとその選手たちが昨夏、壊滅的な火災に見舞われた森林の保護を支援したが、ポルトガルでは、2万ドルを『オセアノ・アズール財団』に寄付することにした。
『オセアノ・アズール財団』は海の環境保護を目的としており、それはWSLの「健全な海は人類の発展に不可欠である」というビジョンとも共通している。
『MEO ポルトガル・カップ・オブ・サーフィン』結果
ウィメンズ
1位 ジョアン・ディファイ(FRA)
2位 ナディア・エロスターベ(EUK)
3位 アナット・レリオール(ISR)、ヨランダ・ホプキンス(PRT)
メンズ
1位 フレデリコ・モライス(PRT)
2位 イタロ・フェレイラ(BRA)
3位 ラムジ・バークヒアム(MAR)、五十嵐カノア(JPN)
WSL公式サイト:http://www.worldsurfleague.com/
(空海)