2度のワールドタイトルに大きく貢献した継父チャーリーのコーチから離れ、CTオーストラリアレッグに乗り込んできたガブリエル・メディナ。新妻ヤスミン・ブルネットと共にオーストラリア入りしたガブリエルは、より自立した生き方を模索しているようだ。
14歳の時、初めて海外、フランスでコンテストに出場してから常にガブリエルの側にいて、コーチだけではなく、父親としてのアドバイス、道具の選択、ヒートの戦略、宣伝担当までこなしていたチャーリーの変わりは誰なのか?コンテスト前から話題になっていたが、現在開催中の「リップカール ニューキャッスルカップ」で明らかになった。
ガブリエルの新しいコーチは過去にミック・ファニングの3回のワールドタイトルの内、2回に貢献したことで有名なアンディ・キング。
ミックの後はRed Bullのチームで7年間トレーニングプログラムを開発した後、ゴールドコースト近郊の「Hurley High Performance Centre」で、サーフィン・オーストラリアのナショナル・コーチを務め、そのコーチを辞めた後はジュリアン・ウィルソン、キーリー・アンドリューを始めとしたオージーサーファーの指導をしていた。
現在は冒頭の写真にも写っている通り、セス・モニーツのコーチも務めているアンディの手腕について、サーフィンジャーナリストでトム・キャロルの兄でもあるニック・キャロルはこう話している。
「情熱、献身、ヒートの細部へのこだわり。偉大なサーファーには自分の直感を信じるように勧める傾向があるが、サーファーが全てを出し切っていないと思えば、それを遠慮なく話す人だよ」
2度のワールドタイトルと14度のCTイベントでの優勝。2016年〜2017年にチャーリーがジャッジへの過度な批判によって参加停止処分を受けた以外、10年間一緒に成功を収めてきたガブリエルはヒートやイベントへの新しいアプローチ方法に適応する必要がある。
もちろん、強烈な競争力を生み出しているのはガブリエル自身であり、経験も豊富だが、過去の方程式を崩したくない気持ちは強いだろう。
一方でチャーリーから離れることでサーフィンに対して新鮮な感覚を持ち、それが新しい視点を与えてくれるかもしれない。チャーリーから独立したガブリエルが新たなアプローチでレベルアップする可能性もある。
(空海)