PHOTO: © WSL/Kirstin Scholtz

2021年ワールドチャンピオン決定戦『WSLファイナル』試合フォーマット解説

早くも残り2戦、メキシコ、タヒチを残すだけとなった今シーズンのCT。
しかし、ここでワールドタイトルが決まらないのが今シーズンのフォーマットの大きな違い。
ベスト5が最後にカリフォルニアで「WSLファイナル」を戦い、チャンピオンが決定するのだ。

いよいよ9月に迫ってきた「WSLファイナル」を前にWSLがフォーマットを公表。
その詳細を解説する。

ベスト5の決定方法

(すでにWSLファイナル出定が確定しているカリッサ・ムーア)
PHOTO: © WSL/Pat Nolan

開幕戦のハワイから最終戦のタヒチまで全8戦で争われる2021年シーズン。
8戦中上位6イベントの結果をカウントしてランキングが決定する。

すでにポイント差からカレントリーダーのカリッサ・ムーアとガブリエル・メディナの出場は確定。
男女共に残り4枠を巡る戦いになる。
なお、五十嵐カノアは現在ランキング6位で5位とのポイント差も少ないので、残り2戦の結果次第でベスト5入りの可能性が十分にある。

▪️CT第6戦『ジープ サーフランチプロ』終了時点でのトップ5
・メンズ
1位 ガブリエル・メディナ(BRA) 46,720pt
2位 イタロ・フェレイラ(BRA) 33,555pt
3位 フィリッペ・トレド(BRA) 32,065pt
4位 モーガン・シビリック(AUS) 24,610pt
5位 グリフィン・コラピント(USA) 24,235pt
6位 五十嵐カノア(USA) 23,545pt

・ウィメンズ
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 43,855pt
2位 ジョアン・ディファイ(FRA) 34,645pt
3位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 34,270pt
4位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA) 33,625pt
5位 ステファニー・ギルモア(AUS) 29,390pt

開催場所

(2014年のロワーズ戦・JJF)
PHOTO: © WSL/Rowland

「WSLファイナル」の開催場所はカリフォルニア・サンクレメンテのローワー・トラッセルズ。
この玉石の上で割れる規則的な波はスケートボードパークのようだと称されるほどで、世界で最もハイパフォーマンスな波の一つ。
サーフランチのイベントが加わる前、長年CTの舞台として使用されていたお馴染みの場所。

開催日は9月9日〜17日の9日間のベスト一日。
9月はハリケーンシーズンでウネリに恵まれることが多く、CTもこの時期に開催されていた。

フォーマット

「WSLファイナル」のフォーマットはランキング上位の選手ほど有利なフォーマットになっている。

コンテストはトーナメント戦。
まず、ランキング4位と5位の選手が戦い、勝った方がランキング3位の選手と戦う。
その勝者が次にランキング2位の選手と戦い、最後にその勝者とランキングトップの選手が最後にタイトルマッチを行う。
タイトルマッチのみ、3ヒート実施し先に2勝した選手がワールドチャンピオンとなる。

つまり、ランキング4位と5位の選手がワールドタイトルを獲得するには5回勝つ必要がある。
逆にランキングトップの選手はタイトルマッチでの2回を勝てばワールドタイトルを獲得できる。

シーズンでベスト5の選手が平等ではなく、上位の選手にアドバンテージなのが特徴だ。

参考記事:Explained: The 2021 Rip Curl WSL Finals Format

(空海)

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