F+(エフプラス)
WSLファイナルズのピリオドはスタートしているが、何とかいい波に恵まれそうで、現地時間の月曜火曜あたりが濃厚なので、日本の火曜水曜とかかね。男女合わせて最長でも12ヒートなので、ちょうどいい波の時間帯は選べそうだね。
まぁ、年間のツアーの決着を一日で決めるのに、これでいい波が来なかったら洒落になんないし。なんかなぁ、やっぱり私は割り切れないな、このシステム。
逆ならいいかもと思う。ワールドタイトルはやっぱりツアーで決めちゃって。この一日のトップ5の戦いは何かスペシャルな賞にすればいいのに。例えば1位総取りの高額な賞金とかさ。年間ツアーのランキングは翌年のシードと名誉、トップ5の戦いは実質のお金、みたいなことであれば、一応盛り上がるだろうし、なんかもう少し飲みこめるかな。
例えば4年に1回でオリンピックの金メダリストとワールドツアーの年間1位で、どっちが真のその年のトップか、みたいな戦いであれば、決着という意味で納得も行くし、盛り上がりそうだけど。
まるで関係ないけど、今気づいちゃったのは、今年ぶっちぎったふたり、ガブとカリッサ、背番号同じなのね。10番。気にしてなかったわ~。
さて、質問
●ケリーの「サーフランチ」を皮切りに、ウェイブプール建設ブームが起こっていますが、この先、スポーツレジャーとして、また商業的に定着すると思われますか?
えー、この件に関しては今発売されているNALUの最新号に寄稿していて、まぁ、オリンピック後のサーフシーンみたいなテーマではあるんだけど、プールに関しても書いているので、そちらも合わせて読んでください。もとよりフリーランスなので、頼まれれば何でもしますというスタンスでお仕事させていただいている、神出鬼没のつのだでございます。
日本に過去いくつもウエイブプールはあって、どれも商業施設として営業していた。
思い浮かぶのは伊豆長岡のウエイブプール、東武動物公園にあった東武スーパープール、横浜のワイルドブルー、宮崎シーガイアのオーシャンドームなど、どれもサーフィンのできる波を作れるプールだった。
当時世界的にプールブームだったかどうかはあまり記憶にないが、90年代の日本初のウエイブプールブームだと思う。そしてこれらの施設はすべて、採算が取れずに閉鎖の憂き目にあっている。
ケリーのサーフランチの登場で、波質の改善という大きな技術革新があって、サーフィンを楽しむという目的に大きな満足感を与えたものの、その分コストがかかり、実質的には現状では商業ベースにはまるで乗らない。
一日機械を回すためのランニングコストを、一日の最大造波数で割れば波1本あたりの単価が出てくるわけだけど、サーフランチのそれは確か5万円ぐらいだったと記憶している。それが原価なので、そこに人件費、建設費の減価償却分、利益を乗せて、ざっくり1本10万円で売れれば商売として成り立つぎりぎりのラインだろう。ま、誰も買わないだろうな。
ウエイブプールの発展と成功があれば、それは世界の内陸部に新しいサーフマーケットが開拓できるということで、商圏拡大の大きな推進力になる。だからこそ、世界中で様々なシステムでプールの開発が盛んにおこなわれているわけだ。
でもなぁ、どうなんだろう。お手頃感としては一日5000円とかで2時間の入れ替え制とかで乗れる、なのかなぁ。
使い方としてはゴルフの打ちっぱなし、野球のバッティングセンター的な位置づけが正解のような気がする。初心者のスクールゲレンデ。そこでスクール通って、ある程度乗れるようになっての海デビュー、とかなんじゃないんだろうか。
内陸部でプールで始まりプールで終わる、みたいなサーフィンって成立するのかなぁ。でも昔東武スーパープールのスクール盛んな頃は、プールでしかサーフィンしたことないです、というそこそこ乗れる中級者いたもんな。海には行かなくていいです、って人。楽しそうにプールでサーフィンしてたっけ。
ご質問の答えとしては、条件が合えば。かね。
まぁ、ウエイブプールの波も商品なので、消費者の値ごろ感と合えば定着するんだと思う。ただし、ランニングコスト、維持メンテナンス費等、どのシステムのプールにしても相当かかりそうではあるし、企業側の利益を確保したうえで、消費者が日常的に使うレベルの価格帯に持っていくのは難しいんじゃないかと思う。
まぁ、日本の場合、電車や車で数時間かければタダでサーフィンできる場所があるわけだから、お金払って継続的に消費させるって、だいぶ大変なんじゃないかと個人的には思う。
もうひとつ、プールの波質が面白いか否かはあまり関係ないような気がする。波質がいいから高くても売れる、悪いから安くないとダメ、という風にはならないだろう。いい波に乗る、という欲望を金で解決するなら、お買い物を兼ねた海外サーフツアーでいいわけだから(笑)。