2018年5月5日から6日にかけて、カリフォルニア内陸部のレモーにあるケリー・スレーターのウェーブプール「サーフランチ」で、初の一般公開イベント『Founders’ Cup of Surfing』が開催された。
WSLが、スペシャルティイベントの一つとして開催した本大会だが、サーフランチで初の一般公開イベント、リージョナル対抗のチーム戦、100万円を超えるプレミアムチケットが発売、ハーフタイムショーが行われるなど、これまでのサーフィンコンテストの歴史において前例のないイベントだった。
THE SURF NEWSでは、WSLの選手たちを長年撮り続けてきたカメラマンSteve Shermanにこのイベントの撮影をオファー。これまでプロサーフィンの世界を追い続けてきた彼の目に、この歴史的なイベントはどのように映ったのだろうか。彼が捉えた『Founders’ Cup of Surfing』を改めて振り返る。
このレモーで過ごした週末は夢みたいだった ーSteve Sherman
会場にいる全員が、誰が勝ったか負けたかなんて関係なく、すべてのチームのために応援していた ーSteve Sherman
それぞれのチームのため、そしてほかのチームのために、選手同士が盛大に応援しあい、ハグしあっていたんだ -Steve Sherman
このウェイブプールはプロレベルの完璧なサーフィンを十分実行可能だ、ということを世界に示したと思うよ -Steve Sherman
ケリーの長年の夢が実現する瞬間に立ち会えたことは、素晴らしい経験だった -Steve Sherman
◆取材後記全文
このレモーで過ごした週末は夢みたいだった。今までこんなサーフイベント見たことないよ。まず、純粋に、そこにいた全てのサーフファンが、とてもエキサイトしていたんだ。みんな長蛇の列をつくってプールに並んで。会場にいる全員が、誰が勝ったか負けたかなんて関係なく、すべてのチームのために応援していた。それから、チームメンバー同士の絆も印象深かった。それぞれのチームのため、そしてほかのチームのために、選手同士が盛大に応援しあい、ハグしあっていたんだ。
それから、このイベントを通して、このウェイブプールはプロレベルの完璧なサーフィンを十分実行可能だ、ということを世界に示したと思うよ。波は変えられるから、それほど予測可能ってわけでもない。アメリカのテレビ(CBSスポーツ)でライブ放送されるようになったら、プロサーフィンの世界を永遠に変えるだろうね。
今回、ケリーの長年の夢が実現する瞬間に立ち会えたことは、素晴らしい経験だった。9月に、またこの場所で、WSLのCTを見るのが楽しみだよ。サーフィンの新しい歴史は始まったばかり。この先、サーフィンの歴史が変わっていくその瞬間を見逃さずに!
スティーブ・シャーマン
Steve Sherman
1963年、米国インディアナ州生まれ。10歳で家族とともにカリフォルニア・サンディエゴに移住、12歳でサーフィンを始めた。中学のフォトグラフィーの授業の課題として地元のスケートボードコンテストを撮りはじめた。これまでに『Transworld Skateboarding Magazine』『Surfing Magazine』などでキャリアを重ねており、現在はWorld Surf Leagueのフォトグラファーとしても活躍中。選手達の素顔を捉えた「Behind The Curtain」をはじめとする舞台裏ポートレートシリーズで知られる。
(THE SURF NEWS編集部)