稀に見るグッドシーズンになっている太平洋と同じく、大西洋にも豊富なウネリがヒット。
世界を代表するビッグウェーブスポット、ポルトガル・ナザレに今シーズン2回目となる歴史的なウネリが入り、今季二度目となる『The TUDOR Nazaré Tow Surfing Challenge』が2月10日に開催された。
フォーマットは2021年12月13日に開催された1回目と同じトーインでのチーム戦。
サイズも同じく40-50ftレンジと巨大だった。
前回2連覇を達成したチャンボことルーカス・チアンカ(BRA)&&カイ・レニー(HAW)の最強コンビはカイがCT第2戦『Hurley Pro Sunset Beach』のワイルドカードを得たために欠場。代わりにベテランのニック・ヴォン・ランブ(PRT)がペアを組んでいた。
ウィメンズはジャスティンが負傷、マヤが初優勝
ウィメンズはジャスティン・デュポン(FRA)、マヤ・ガベイラ(BRA)、ミシェル・デス・ブイヨンラ(BRA)の3名が今回も参加。
前回2連覇を達成したジャスティンはH1の最初の波でストラップに左足首が引っかかり、松葉杖が必要な大怪我をして棄権。
2020年にナザレでギネス世界記録を更新したマヤとミシェルがトップを争い、最終ヒートでマヤが逆転。嬉しいナザレでの初優勝となった。
「ジェットコースターのようだった。大変な一日だったわ。最初のヒートで巻かれて、Co2キャニスターを使い切ってしまい、背骨に違和感も感じていたの。そのままサーフィンを続けたけど、ストレスを抱えながら無理をしてしまった。自分のヒートの直前にジャスティンが怪我をしたし、アントニオもジェイミーもやられてしまい、嫌な雰囲気になっていたわ。でも、今日はピエールが一緒にペアを組んでくれて本当に良かった。彼のおかげでやり遂げることが出来たわ。プロ初勝利が人生の多くを捧げてきたナザレなんて…」
マヤ・ガベイラ
メンズはチャンボが2連覇
12月開催の1回目ではカイとの絶妙なコンビで個人優勝をしていたチャンボ。
ペアがニックに代わってもナザレでの彼のライディングは変わらず、H1の序盤からベストウェーブで8.33のハイスコアを出し、圧勝で2連覇を達成した。
あの山のような巨大なナザレでアーリーウープや鮮やかなマニューバーをできるのは現在チャンボとカイだけだろう。
それだけ彼らのレベルは高く、良い意味でクレージーなのだ。
「凄い興奮しているよ。僕らのチームはあの場所で特別な繋がりを持っているんだ。いつも同じ波を探しているし、完璧なペアだよ。自分が乗った波には満足しているけど、もっと学んで自分のサーフィンを向上させたいね。ニックと一緒にベストパフォーマンス賞とベストチーム賞を受賞出来て本当に嬉しいさ。海での関係も最高だった。何も言わなくても彼が波を選んでくれ、僕はただ演技をするだけだったよ。彼も同じように演技をしてくれて最高だったね」
ルーカス・チアンカ
スコア的にはチャンボに及ばなかったものの、ニックも素晴らしいライディングでチームでの優勝「Best Team Performance Title」に大きく貢献した。
「本当に素晴らしい機会だったよ。チャンボのことは尊敬している。彼は常に自分の限界に挑戦する男なんだ。彼と競い合うことは楽しいよ。彼はとてもポジティブでエネルギーに溢れている素晴らしいサーファーさ。親切で、自分の世界を分かち合ってくれた。あの場所にいれたことが本当に最高だった。二人で何本も波に乗れたし、彼の波は凄い良かったよね。僕のことを応援してくれたし。最高だったよ」
ニック・ヴォン・ランブ
2021/2022のBWTのウェイティングピリオドは2022年3月31日まで。
マウイ島ジョーズを舞台とした『Quiksilver Jaws Big Wave Challenge』は未だゴーサインは出されず。
理想的なコンディションの予想が出た場合、競技開始の4日前にイエローアラート、48時間前にグリーンアラートが発令される。
WSL公式サイト:http://www.worldsurfleague.com/
(空海)