国家戦略として「Surf City」キャンペーンを行い、積極的に大きな国際大会を誘致して2021年には東京五輪の選手選考も兼ねた『2021 ISAワールドサーフィンゲームス』が開催された中米・エルサルバドルで再びISAイベントが開催。
今回は18歳以下の世界一を決めるワールドジュニアで、45カ国から419人と過去最多の選手が集まり、9日間に渡る長い戦いが現地時間6月5日に幕を閉じた。
国別団体はハワイが金メダルを獲得
個人だけではなく、国別の結果も重視されるISAイベントにおいて、本大会の団体金メダルはハワイ。
U18ボーイズでルーク・スワンソンと、シオン・クロフォードがワンツーフィニッシュ、U18ガールズではエウェロイラ ・ウォンが優勝。更にU16ボーイズでルーク・テマが3位に入っるなど圧倒的な結果。
ハワイは2014年以来、4度目の国別団体が金メダル。
U16ボーイズで注目されていたシェーン・ドリアンの息子、ジャクソンは前日に敗れたものの、他国を圧倒する強い選手を揃え、見事に頂点に立った。
日本代表は池田美来が銅メダルを獲得
2018年にカリフォルニア・ハンティントンビーチで開催された同イベントで国別団体金メダルを獲得したこともある強豪の日本はワールドジュニア開催がパンデミックで2年連続中止されていたこともあり、年齢制限から初出場の選手が多かった。
惜しくも国別団体では6位だったが、ファイナルデイにU18ガールズの中塩佳那、U16ボーイズの渡邉壱孔、U16ガールズの池田美来の3名が残り、池田美来が3位で銅メダルを獲得。
中塩佳那、渡邉壱孔はR6からリパチャージに回り、ここからファイナルに残ることは出来ず、渡邉壱孔が5位、中塩佳那が6位でフィニッシュ。
それでも渡邉壱孔は初出場とは思えない伸び伸びとしたサーフィンで勢いを見せていた。最終ヒートのリパチャージ10では、開始直後にインターフェアを侵してしまい万事休すと思われたが、その後はバレルもメイクしてのエクセレントスコアをマーク。終了間際に逆転を許しグランドファイナル進出は叶わなかったが、ヒート後半までトップの座をキープしての惜敗という結果。
また、4度目の出場となる中塩佳那は自身の最高位だった9位を上回る成績で最後のISAワールドジュニアを終えた。
3月に早稲田大に合格したことを発表した中塩佳那はスポーツ科学部に入り、競技を続けながら文武両道の道を歩むと言う。目標のCT入りの先には日本のサーフィンコンテストでもっと進化すべき指導者が視野に入っている。
『2022 Surf City El Salvador ISA World Junior Surfing Championship』結果
国別団体
1位 ハワイ
2位 オーストラリア
3位 アメリカ
4位 フランス
5位 スペイン
6位 日本
U18ボーイズ
1位 ルーク・スワンソン(HAW)
2位 シオン・クロフォード(HAW)
3位 ルーク・トンプソン(RSA)
4位 コビー・クレメンツ(AUS)
U18ガールズ
1位 エウェロイラ ・ウォン(HAW)
2位 ルシア・マチャド(ESP)
3位 ヒナ・マリア・コンラディ(FRA)
4位 ゾエ・ベネデット(USA)
U16ボーイズ
1位 ウィルス・ドローマー(AUS)
2位 イニゴ・マディナ(FRA)
3位 ルーク・テマ(HAW)
4位 ハンス・オドリオゾラ(ESP)
U16ガールズ
1位 エリン・ブルックス(CAN)
2位 ベラ・ケンワージー(USA)
3位 池田美来(JPN)
4位 ティア・ゼブロウスキ(FRA)
■日本代表選手の結果
U18ボーイズ
17位 岩見天獅
33位 鈴木一歩
49位 佐藤利希
U18ガールズ
6位 中塩佳那
19位 松岡亜音
22位 川瀬心那
U16ボーイズ
5位 渡邉壱孔
21位 長沢侑磨
33位 寺田文太
U16ガールズ
3位 池田美来
16位 鈴木莉珠
43位 高橋花音
『2022 Surf City El Salvador ISA World Junior Surfing Championship』公式サイト
https://isasurf.org/event/2022-el-salvador-isa-world-juniors-surfing-championship/
(空海)