(松田詩野&都筑有夢路) PHOTO: ISA / Pablo Franco

『2022 ISA World Surfing Games』2日目 日本代表は全てラウンドアップ!

現地時間9月18日、カリフォルニア、ハンティントンビーチを舞台とした『2022 ISA World Surfing Games』は大会2日目を迎えた。

オーシャンサイドで開催中のQS3,000『SuperGirl Pro』を考慮してこの日もメンズのみ進行してR2の残りヒートを全て消化。
敗者復活戦のリパチャージもスタートして一気にR2まで進んだ。

この日は新しい南南西ウネリが入り、日中は風の影響が入りながらも前日より波数が多くなっていた。

フェルナンド・アギーレ氏の情熱が詰まった「THE IMPOSSIBLE WAVE」

(Quiksilver USAの創設者であり元CEOのボブ・マクナイトとワールドチャンピオンのデビー・ビーチャムも来場)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

WSG開催に合わせ、ISA会長のフェルナンド・アギーレ氏の情熱が詰まった「THE IMPOSSIBLE WAVE」のワールドプレミアが開催された。

40分間のこのドキュメンタリーはサーフィンをオリンピック競技にするためのストーリーで、上映会場に到着したゲストはサーフィンの歴史と文化を称え、伝統的なハワイアンレイを身にまとっていた。

1994年にISAの会長に就任したフェルナンド氏は20年以上に渡って最大の業績を達成するために、並外れた時間、資金、そして最も重要な波を捧げ、世界最大のスポーツイベントであるオリンピックにサーフィンの出場枠を確保した。

彼の旅は単純で簡単なものではなく、「粘り強さと回復力が私のエンジンだったけど、燃料はすべての人々のサポートだったと思う。私が精神異常者だと思った人もいたし、これは狂気の沙汰だと言っていたよ。でも、私は信じていたんだ」と話す。

2016年にサーフィンが東京オリンピックの追加種目に決まり、2024年パリ、2028年ロサンゼルスでも種目として採用されることが決定。
それも正式競技として承認されたのだ。



日本代表は全てラウンドアップ

(村上舜と波乗りジャパン)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

前日のR1を全てラウンドアップしていた日本代表「NAMINORI JAPAN」

R2では村上舜が波を待ち過ぎて波に乗れず、敗者復活戦のリパチャージを強いられたが、この日の村上舜はピアに向かってのレフトを狙い、次々とスコアを重ねてパナマ代表のタオ・ロドリゲスと共にリパチャージR3へのラウンドアップを決めた。

(まずは1ヒート進んだ村上舜)
Photo: ISA / Ben Reed

R1ではシングルスコア、トータルスコア共にハイエストを出していた五十嵐カノアはR2でも絶好調。
普段からサーフィンしているハンティントンビーチの癖を最も知っている選手の一人であり、東京五輪のチリ代表、マニュエル・セルマンなどを相手に唯一7ポイントを出し、トータル14.10で快勝した。

(日本代表にしてHBの英雄でもあるカノア)
PHOTO: ISA / Pablo Jimenez

上山キアヌ久里朱はブラジリアンながらイタリア代表として出場している強豪のジェシー・メンデスなどと対戦。
波数が少なく、リスタートされた厳しいヒートで手堅くスコアをまとめてトータル11.77で1位通過を果たした。

上山キアヌ久里朱は今大会と同じくここハンティントンビーチで開催された『2018 VISSLA ISA World Junior Surfing Championship』の金メダリストであり、4年後の現在も日本代表として世界の舞台に立つ素晴らしい選手。
ISAも彼の動向には注目している。

(上山キアヌ久里朱)
Photo: ISA / Ben Reed

和井田理央の長いロードが始まった

(和井田理央)
PHOTO: ISA / Pablo Jimenez

来年のCT入りがほぼ確実になっているインドネシア代表の和井田理央。

R1で敗退してリパチャージラウンドに回っているが、セネガル代表などを相手に9.00を含むトータル16.00で圧勝。
シングルスコアに関しては前日のカノアの8.87を抜き、9.33をマークしたアメリカ代表のグリフィン・コラピントに続く2番目のスコアになっている。

「東京2020は私にとって本当に大きな出来事だった。多くのことを学び、私の人生を確実に変えたんだ。2024年のパリにも出場したいし、それが目標でもある。この大会で優勝して、出場権を獲得したい」

リパチャージからグランドファイナルに辿り着くには12回連勝しなければいけない長いロードが待っている。
自身のInstagramで「12ラウンドの用意はできているよ」とポストしている。

フリーサーファーのセバスチャン・ウィリアムズ

(セバスチャン・ウィリアムズ)
Photo: ISA / Ben Reed

22歳、メキシコ代表のセバスチャン・ウィリアムズは世界最高峰のフリーサーファーとして信じられないエアリアルやバレルをメイクしてきた。
過去3年間で3度しかコンテストジャージを着たことがない彼はフリーサーフィン以外の世界でも結果を残したいと考えて今回出場を決めたそうだ。

「アンディ・アイアンズが言っていたように、サーフィンと競技は別、人生は全く別のことである。だからこの3つを可能な限り良い形で組み合わせたいんだ。ワールドチャンピオンになることが夢さ。まあ、それは全てのサーファーの夢だと思うんだけどね。決まり文句みたいな感じだけど、本気だよ」


(ポルトガル代表のフレデリコ)
Photo: ISA / Ben Reed

その他、R2ではアメリカ代表のコロへ・アンディーノ、ナット・ヤング。
ブラジル代表のミゲル・プーポ、サミュエル・プーポ、ジャドソン・アンドレ。
オーストラリア代表のジャクソン・ベーカー、リアム・オブライエン。
ペルー代表のルーカ・メシナス、アルゼンチン代表のサンティアゴ・ムニーツ、イタリア代表のレオナルド・フィオラヴァンティ、ジェシー・メンデスなどがR3へ進んでいる。

(会場を視察するフェルナンド会長、イタリア代表のジェシー・メンデス、レオナルド・フィオラヴァンティ、新コーチとなったエイドリアーノ)
PHOTO: ISA / Pablo Franco
(ブラジル代表のミゲル)
Photo: ISA / Ben Reed
(9.33を出したグリフィン・コラピント)
PHOTO: ISA / Pablo Jimenez
(美女揃いのプエルトリコ代表) PHOTO: ISA / Pablo Franco
(イタリア代表として出場しているジェシー・メンデス)
Photo: ISA / Ben Reed
(CTでは不調のコロへだが…)
Photo: ISA / Ben Reed
(勝ち進んでいるコロへ) Photo: ISA / Ben Reed

スケジュール

PHOTO: ISA / Pablo Franco

9月19日、大会3日目のスケジュールはウィメンズが開幕。

日本代表のトップバッターは松田詩野でH5、H25に都筑有夢路、前田マヒナはH29。

日本時間9月19日の23:30からヒート開始予定。
公式サイトでライブ中継が配信される。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)

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