いよいよ終盤戦に入り、すでにクオリファイの発表が届き始めている2022年のCS(チャレンジャー・シリーズ)
8月の『Vans US Open of Surfing』から2ヶ月、10月1日にポルトガルのエリセイラで第5戦『EDP Vissla Pro Ericeira』がスタートして8日に全てのスケジュールが終了した。
レオナルド・フィオラヴァンティが優勝でクオリファイも確定
舞台のエリセイラ「Ribeira d’Ilhas」はイベントのクライマックスにエピックコンディションに恵まれ、ファイナルデイは公式4-6ftレンジ。
ライトのポイントブレイクはまずでベルズのようなラインナップとなり、ハイスコアが続出していた。
ファイナリストはレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、ライアン・カリナン(AUS)と共に2022年のミッドシーズンカットでCS送りになった選手。レオナルドが8.17と最高のスタートを切り、中盤にも8.10を重ねてライアンを追い込んだ。
一本目で6.50を出していたライアンは最後の波で7.50を返すものの、時すでに遅し…。
ポルトガル戦はレオナルドの圧勝で幕を閉じ、同時にCSランキングトップに立ち、2023年CTクオリファイも確定した。
「最高の気分だね。今回は家族と一緒にいるし、人生で最高の日に数えられるね。波も良いし、ビーチには沢山の人。なんて日だ!本当に嬉しいよ。キャリアの中でもこんな経験はそう多くないさ。次の目標は来年の結果だけど、今はあまり深く考えたくない。家族やここにいるみんなと一緒に楽しみたいよ」
今回のイベントでは前半に和井田理央がクオリファイを確定。
マンリーの第2戦『GWM Sydney Surf Pro』に続き、シーズン2度目の2位となったライアンも20,000ポイント以上を稼いでおり、クオリファイを確定させた。
これでブラジル、ハワイの2戦を残して10枠の内の3枠が埋まった。
ウィメンズはメイシー・キャラハンが優勝でトップに立つ
ウィメンズサイドはメイシー・キャラハン(AUS)、ケイトリン・シマーズ(USA)がファイナルに残り、一本目でカービングで7.00を出したメイシーがリード。
中盤は両者共にポジションが悪く、ロースコア止まりで進行した。ラスト5分、メイシーは6.83のバックアップスコアを重ねてケイトリンを完全に抑えて優勝。
CS初優勝に加え、ランキングでもケイトリンを退けてトップに立った。
「間違いなく人生最大の勝利、本当に嬉しいわ。最後のヒートに全力を尽くしたので、とても疲れた。優勝できて凄い嬉しい。今シーズン、3度目のファイナル。これは予想以上のことだったので、喜ぶべきことね」
南アフリカ、カリフォルニアと2戦連続で2位になっていたメイシーは3度目の正直で優勝を決め、2023年CTに返り咲くことがほぼ確実になった。
クオリファイに向けての動き
ポルトガル戦が終わり、残り2戦となったCS。
すでにクオリファイを決めた3名を除く上位選手ではリアム・オブライエン(AUS)、イアン・ジャンティ(HAW)、モーガン・シビリック(AUS)、ジェイコブ・ウィルコック(AUS)が一気にランキングを上げてクオリファイに近づいてきた。
メンズ10枠の半分、5枠と厳しいウィメンズではメイシー、モリー、ケイトリン、サクラの4名が今回も好成績を上げ、26,000ポイント以上でクオリファイを固めている。
5位のニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)以下は混戦で約12名の選手が逆転可能なポジションにいる。
今回のポルトガル戦、日本人選手では五十嵐カノア、村上舜がRound of 24進出の17位。
ウィメンズではRound of 32進出の松田詩野の17位が最高位だった。
ランキングでは脇田泰地の29位、ウィメンズは都筑有夢路の18位が最高位。
次の第6戦『Corona Saquarema Pro』は11月1日〜8日にブラジルのリオデジャネイロ、サクアレマで開催される。
CS第5戦『EDP Vissla Pro Ericeira』結果
1位 レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)
2位 ライアン・カリナン(AUS)
3位 イアン・ジャンティ(HAW)、リアム・オブライエン(AUS)
5位 マイケル・ロドリゲス(BRA)、デュラン・モファット(AUS)、ジェイコブ・ウィルコック(AUS)、モーガン・シビリック(AUS)
ウィメンズ
1位 メイシー・キャラハン(AUS)
2位 ケイトリン・シマーズ(USA)
3位 ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)、モリー・ピックラム(AUS)
5位 ヴァヒネ・フィエロ(FRA)、サラ・バウム(ZAF)、ダニエル・ロス(PER)、ソーヤ・リンドブラード(USA)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)