(プレスカンファレンスに参加した選手) PHOTO:© WSL/Ed Sloane

CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』プレスカンファレンス

現地時間4月4日からウェイティングピリオドに入ったCT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』
初日はすでにレイデイが決定しており、次のコールは現地時間4月5日の朝7時(日本時間同日6時)になる。
今のところウェイティングピリオド前半は期待できない波予報なので、クライマックスは後半になりそう。

今年は3年ぶりにF+つのだゆき編集長が現地で取材するので、お楽しみに!

メンズはランキング上位5人がシーズン後半への進出確定

(オーストラリアの先住民アボリジニのワタウロングによるセレモニー)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder

ベルズ、マーガレットリバーと続くオーストラリアレッグはシーズン前半の折り返しとなり、ランキング下位の選手はミッドシーズンカットによってCS落ちになる。
今年は五十嵐カノア(JPN)、ケリー・スレーター(USA)などもカットの懸念があるため、トップ争いと共に注目が集まるだろう。

一方、第3戦終了時点でのメンズのトップ5はシーズン後半への進出が確定。
ミッドシーズンカットのプレッシャーから解放され、シーズン後半のファイナル5入りに向けて次のステップを歩むことになる。

2023年CT『MEO Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 ジャック・ロビンソン(AUS) 23,885pt
2位 ジョアオ・チアンカ(BRA) 22,170pt
3位 フィリッペ・トレド(BRA) 16,075pt
4位 カイオ・イベリ(BRA) 14,150pt
5位 グリフィン・コラピント(USA) 13,875pt

(ジャック・ロビンソン)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

「オーストラリアに戻って楽しんでいるよ。今朝のオープニングセレモニーはぞくぞくしたね。ベルズの階段を下りる時のように一歩一歩進んでいるような感じさ。昨年は様々なことがあったような気がするけど、自分にとっては新しい位置だった。今はただ進むべき道に集中するだけさ。同じ舞台で戦う彼らの刺激が自分の最高のパフォーマンスを引き出してくれる。それもワクワクしているんだ」
ジャック・ロビンソン

ウィメンズはレースが激化

(次世代の二人 ケイトリン&モリー)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

トップ5のシーズン後半進出が決定しているメンズに対してウィメンズはまだポイント差が少なく、トップの選手でさえミッドシーズンカットを免れてシーズン後半に進出という発表がされていない。

「自分の名前の横に1位の印があると確かにプレッシャーになる。でも、トップの立場による忙しさなどを楽しめることが嬉しいし、すべてが素晴らしい。私はこの時期を満喫し、ベルズでの時間を楽しんでいるわ」
モリー・ピックラム

「ここ数か月は忙しかったけど、いい感じね。ウェットスーツを着るのにも慣れたわ。ここオーストラリアの天候は出身地のカリフォルニアと似ているの」
ケイトリン・シマーズ

2023年CT『MEO Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 モリー・ピックラム(AUS) 19,490pt
2位 カリッサ・ムーア(HAW) 17,355pt
2位 ケイトリン・シマーズ(USA) 17,355pt
4位 タイラー・ライト(AUS) 14,930pt
5位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA) 13,440pt

ディフェンディングチャンピオンのコメント

(マイクを持つフィリッペ )
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

プレスカンファレンスには上位選手と今大会が引退試合となるオーウェン・ライト(AUS)が参加。
ディフェンディング・チャンピオンであるフィリッペとタイラーは、共に優勝してベルを鳴らしたのは昨年が始めてで、今年は2年連続を狙っている。

「ここに戻れて本当に嬉しいよ。私たちはみんなベルズを愛している。本当に特別で、最も象徴的なイベントの一つだからね。ワールドタイトルには少し劣るけど、ベルを鳴らすのは同じ感覚。普通はワールドタイトルを獲得すると、1年間はゆっくり過ごしたり、ペースを落とすことが多いみたいだけど、自分はそうではない。今年もプロセスを楽しみ、全力でこの大会に臨むよ。家族の幸せと明るい将来を望んでいるんだ。もちろん、サーフィンも愛しているよ」
フィリッペ・トレド

昨年、ベルズを制して初のワールドタイトルを獲得したフィリッペ。
今年はすでにサンセットビーチで優勝しており、オーストラリアレッグでの結果次第では再びトップに戻る可能性もある。

(タイラー・ライト)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder

「ワールドタイトル獲得とベルズでの優勝は全く違うわ。家族がここにいるのは特別。私たちは長い間ここに来ているので、オーウェンがキャリアを終える場所として本当にふさわしいと思う。ゆっくりと楽しむことは本当に特別なこと。そうね。今はオーウェンが戦う姿を早く見たいわ」
タイラー・ライト

現地のF+つのだゆき編集長によるとオーウェンは3週間ほど前から滞在して入念に練習しているそうだ。
引退試合で優勝というドラマティックな展開も考えられるだろう。

(昨年のウィニングライド)
PHOTO:© WSL/Hughes

オーウェン・ライトのコメント

(引退試合となるオーウェン・ライト) PHOTO:© WSL/Ed Sloane

「引退するのに他の方法は考えなかった。昨年、タイラーが彼女のキャリアで最も大きな勝利の1つを決めた時、自分もこの場所にいた。私たちにとって、ここに巡礼することは特別なことなんだ。今回は家族全員がここにいる。この時間は永遠に大切にするよ。自分のキャリアはアップダウンが大きく、このツアーがどれだけの波乱万丈な旅であるかを振り返る時間もあった。すべての光景が私の心に鮮明に蘇ってくるんだ。ベルズにパドルアウトする時、それらが頭の中を駆け巡るよ」
オーウェン・ライト

長年CTのトップに君臨しながらも、2015年にパイプラインでフリーサーフィン中に負った大怪我によって大きく人生が変わったオーウェン。
今回の引退の決断の理由も地球上で最もヘビーな波で競技をすることへのリスクで、今後は外傷性脳損傷、脳しんとうを受けたあらゆるスポーツのアスリートの擁護者になるとのことだ。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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