(神がかったライドで逆転したカリッサ)PHOTO:© WSL/Cait Mier

CT第5戦『Margaret River Pro』4日目 ファイナルデイを戦う12名が決定!

現地時間4月23日、ウェスタンオーストラリアのマーガレットリバーを舞台としたCT第5戦『Margaret River Pro』は4日連続で進行してメンズはベスト8、ウィメンズはベスト4が決定。
早くも残るはファイナルデイのみとなった。

4日目のメインブレイクは公式6-8ftレンジと前日と同じサイズを維持。日中に吹き込んだオンショアも予想よりは強まらず、2つのヒートを同時進行するオーバーラッピングヒートの利用で足早にスケジュールを進行させていた。

(公式6-8ftレンジのグッドコンディションに恵まれた4日目 タイラー・ライト)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

メンズではジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ウィメンズではカリッサ・ムーア(HAW)がパーフェクトに近いスコアを出し、ワイルドカードのブロンテ・マコーレー(AUS)がカレントリーダーのモリー・ピックラム(AUS)を倒す番狂わせもあった。

また、メンズは3日目でミッドシーズンカット通過の22名が決定していたが、この日の結果によってウィメンズもシーズン後半戦に進む選手が確定した。

【シーズン後半戦に進む10名】
タイラー・ライト(AUS)
モリー・ピックラム(AUS)
カリッサ・ムーア(HAW)
キャロライン・マークス(USA)
ケイトリン・シマーズ(USA)
ステファニー・ギルモア(AUS)
タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
レイキー・ピーターソン(USA)
ガブリエラ・ブライアン(HAW)
ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)

カリッサのバレルライド

(バレルの後のフィニッシュも見事にメイクしたカリッサ)
PHOTO:© WSL/Cait Mier

カリッサのハイスコアはレイキー・ピーターソン(USA)とのQFで生まれた。
このヒートではミッドシーズンカット通過に大きな結果が必要だったレイキーが主導権を握ってプライオリティも持っていたが、カリッサは最後の波でテイクオフからバレルイン、強引に出口を見つけてフィニッシュまでメイク。ジャッジは9.63を出して逆転に成功。
カリッサらしい、まさに神がかったライディングだった。

「正直、レイキーがあの波に乗らないのは理由があると思ったわ。でも、これが最後のチャンスだと思い、挑戦してみたのよ。自分が一番驚いたけど、それは最高の気分。宇宙が私の味方をしてくれているような気がするわ。彼女はヒート全体で私を圧倒していた。友人でもあんな形で負けるのは好きじゃないの」

カリッサの次の相手はカレントリーダーのモリーを倒したブロンテ。ローカルナレッジがある彼女との勝負は非常に興味深い。

ジョン・ジョンのレイバック

(シグネーチャームーブでハイスコアを出したジョン・ジョン)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

QS時代を合わせるとマーガレットリバーで3度の優勝経験があるジョン・ジョンは連日驚異的なサーフィンを披露しているが、この日もパワフルなメインブレイクをキャンバスに見立て、美しく力強いレイバックで9.43を出した。
次の対戦相手であるイーサン・ユーイング(AUS)はベルズ戦で優勝したばかりでレールワークではジョン・ジョンに引けを取らない。素晴らしい勝負が期待できるだろう。

「自分にとって重要なのは、何も考えずにサーフィンだけすることだね。イーサンとは良い勝負になると思うよ。彼のフォアハンド・カーブは本当に素晴らしい。今日のような波でヒートを戦う時は相手のことを考えずにサーフィンだけに集中するんだ。本領を発揮するチャンスがあることを願うよ」

(次にジョン・ジョンと対戦するイーサンのレールワーク)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

タイラー・ライトがイエロージャージを獲得

(タイラー・ライト)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

ランキングトップのモリーがブロンテに負け、2位のタイラー・ライト(AUS)がステファニー・ギルモア(AUS)に勝ってSF進出を決めたこの日。
すっかりイエロージャージが定着していたモリーの牙城が崩れ、次のサーフランチ戦ではタイラーがイエロージャージを着用することになる。

また、タイラーに敗れたステファニーは心配されていたミッドシーズンカットを通過。

(ステファニー・ギルモア)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

「すごくストレスフルだったわ。ベティルーが昨日敗れたのを見て、レイキーが最後に逆転したのも見た。あの調子で私のカットも危ういと思ったわ。タイトルを獲得した直後に再びこんな目に遭うなんね。理論的には、ひっそりとトップ10に入り、次は5位以内に入る。そして、最終的にはトップになるのが良いのかも。みんなのサポートに感謝している。後半戦も素晴らしいイベントがあるので、残れて嬉しいわ」

昨年もミッドシーズンカットには苦戦していたステファニーだったが、後半戦はエルサルバドルで優勝。
ファイナル5に残り、8度目のワールドタイトルを獲得していた。
つまり、ミッドシーズンカットはあくまでシーズンの通過点であり、ワールドタイトルには関係ないとも言える。

ベテラン勢ではステファニー、レイキーがミッドシーズンカットを通過した一方、コートニー・コンローグ(USA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)は脱落している。

ウィメンズのSFのマッチアップはブロンテ vs カリッサ、タイラー vs キャロライン。
メンズQFはフィリッペ vs ガブリエル、ジョアン vs コナー、グリフィン vs バロン、イーサン vs ジョン・ジョン。

(ファイナルデイに残ったコナー)
PHOTO:© WSL/Cait Mier

ネクストコールは現地時間4月24日の7時15分(日本時間の同日8時15分)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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