2013年、バリ島のクラマスで開催されたCTの『Oakley Pro Bali』に15歳で出場。
ジェイコブ・ウィルコックと共にウエスタンオーストラリアの神童として注目されているジャック・ロビンソン。
ニックネームは「ロボ」
彼の本領が発揮されるのはウエスタンオーストラリアでは日常的なシャローなリーフブレイク。
バレルのスキルが世界トップレベルなのは誰もが認めるところであり、2015年にはパイプマスターズのトライアルで強豪を抑えて優勝。
2016年、2018年はホームの『Drug Aware Margaret River Pro』にワイルドカード、リプレイスメントで出場とすでに大舞台での経験を積んでいるが、QSの方はビーチブレイクでの戦いに苦労してクオリファイにはまだ一歩届かない。
タヒチ・チョープでは子供の頃からワイプアウトを恐れないクレイジーなチャージを繰り返して現在は完璧に自分の波にしているし、ケリー・スレーター、ジョン・ジョン・フローレンスさえも彼のバレルの技術を絶賛している。
だからこそQSでスタックしているのが歯がゆい。
そんなジャックの得意な舞台であるWSLのスペシャルイベント、バリ島・パダンパダンの『Rip Curl Cup Padang Padang』が2日間に渡って開催され、初のファイナル進出、10ポイントを含むトータル19.90とパーフェクトに近いスコアを揃えて見事な勝利を収めた。
「波を待った甲斐があったね。一年を通して見ても最高のコンテスト、確実に今までのトップ3。QSやCTではないけど、最高の波と最高のメンバーさ」
ジャック・ロビンソン
今年は『Corona Bali Protected』、『Uluwatu CT』とCTが2戦も開催されたバリ島。
乾季がベストシーズンになるパダンパダンはビーチがクローズアウトするような大きなウネリが入った時に真価を発揮、特に『Rip Curl Cup Padang Padang』のファイナルデイとなった現地時間7月19日は10年に一度と言えるような巨大なウネリがヒットして素晴らしいコンディションに恵まれた。
『Rip Curl Cup Padang Padang』は招待制のイベントであり、過去にはジェイミー・オブライエン、トム・キャロル、クリスチャン・フレッチャー、ブラッド・ガーラック、クリス・ワードなど世界中からベストサーファーが招かれ、ローカルとタイトルをかけて戦ってきた。 2016年にWSLの公式イベントになる前のローカルイベントの名残で、CTや他のスペシャルイベントに比べると勝負よりもこの究極の波をシェアするセッションの延長のような雰囲気で表彰式も厳かながら和やかなムードに包まれる。
パーフェクト10が2本、9ポイントが何本もスコアされた今年の『Rip Curl Cup Padang Padang』は2009年にジェイミー・オブライエンが優勝した以来の最高の波という声もあった。
もし、コンテストに興味が無くてもサーフィンの本質を理解しているサーファーならきっと楽しめるイベントが『Rip Curl Cup Padang Padang』だ。
「ウエスタンオーストラリアからここまでは3時間。近所みたいだよ。子供の頃から友人と通ってサーフィンしているし、同じ海。彼らと最高のパダンパダンでサーフィン出来てもう言うことはないね」
ジャック・ロビンソン
『Rip Curl Cup Padang Padang』
1位 ジャック・ロビンソン(AUS)
2位 アグース’Blacky’セティアワン(IND)
3位 マデ・アディ・プトラ(IND)
4位 メガ・セマディ(IDN)
(空海)