(Congratulations!) PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

ワイキキ勢が独占したファイナルを制したのは?LT第3戦『Surf City El Salvador Longboard Classic』

近年、WSL、ISAでのイベントの開催地として使用されている中米エルサルバドル。
新政権のもと、国を挙げてサーフィンで成長戦略を練った政策は成功しており、今年はロングボードのワールドツアー(LT)第3戦がライトのポイントブレイク、エル・スンサルで開催されて現地時間9月22日に終了した。

メンズはSF、ウィメンズはQFから始まったファイナルデイ。
表彰台はワイキキのサーファーで独占された。

ソフィア・コーヘーンがLT初優勝

(ソフィア・コーヘーン)
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ウィメンズサイドはケリス・カレオパア(HAW)とソフィア・コーヘーン(HAW)がファイナリストに選ばれ、序盤は5.83を出したケリスに対して6.00をスコア。更にスタイリッシュなライディングで5.63を重ねて主導権を握り、後半には7.50とスコアを伸ばしてLT初優勝を決めた。

「この感覚を言葉で表現するのは難しいわ。ただ本当に幸せよ。波も楽しかったしね。ケリスは本当に優れたコンペティターで、素晴らしいスタイルを持っている。尊敬もしているし、本当に大好きなの」

ファイナルデイは二人のワールドチャンピオン、クロエ・カルモン(BRA)、レイチェル・ティリー(USA)を倒してファイナル進出を果たしたソフィア。
ランキングも2つ上げて3位に浮上している。

なお、優勝こそ逃したものの、開幕戦で優勝しているケリスはシーズン2度目のファイナル進出でランキングトップに浮上している。

(カニエラ、ジョンに担がれるソフィア)
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(ケリス・カレオパア) PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

カニエラがシーズン2勝目でトップに立つ

(カニエラ・スチュワート)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

メンズサイドは前日にランキングトップのテイラー・ジェンセン(USA)が早々と敗退。
トップに立つチャンスが巡ってきた2位のカニエラ・スチュワート(HAW)がテイラーを倒したジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)とファイナルを戦い、8.33を含む14.83で優勝。
開幕戦に続き、シーズン2勝目を決めてランキングでもトップに立った。

「本当に興奮して言葉にならないよ。神様に感謝する。彼のお陰で実現できたんだ。神様、そして家族やサポーターのみんなに感謝したい。マリブが良い波でみんなが素晴らしいサーフィンができるように願っている。本当に楽しみだね。タイトルをハワイに持ち帰りたいよ」

(今イベントのダークホースになったジョン)
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2023年のLTはCTと同じようなプレーオフシステムでワールドタイトルを決め、トップ8がその舞台に上がることができる。
タイトルを決めるのはロガーの聖地でもあるカリフォルニアのマリブ。
ランキング順でシードが決まり、カニエラは最も有利なシードを得ることができた。

なお、2位のジョンは今年からフルにシーズンを回った選手で、フィリピン生まれ。
6歳の時にハワイに移住して理想的なサーフィンライフを送っている。
LTでの2位はキャリア最大の結果、トップ8は逃したものの、来年に繋がるイベントだった。

(シーズン2勝目でトップに立ったカニエラ)
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井上鷹は9位、田岡なつみは12位

(田岡なつみ)
PHOTO: © WSL/Cait Miers

2023年シーズンは田岡なつみと井上鷹が参戦。
第2戦のベルズでは井上鷹の妹、井上楓がトライアルから勝ち上がり、ワイルドカードを手に入れていた。

田岡なつみ、井上鷹共に5位が最高位。
最終ランキングは井上鷹が9位、田岡なつみは12位。

また、同じアジアリージョナルのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)はルーキーイヤーで大活躍。
トップ8入りを決めている。

ワールドタイトルを決める『Original Sprout Malibu Longboard Championships』は10月3日〜13日にカリフォルニアのマリブで開催される。

(井上鷹)
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マリブ行きを決めたトップ8

カニエラ・スチュワート(HAW)
カイ・サラス(HAW)
テイラー・ジェンセン(USA)
デクラン・ワイトン(AUS)
ベン・スキナー(GBR)
エドゥアルド・デルペーロ(FRA) 
ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)
トニー・シルヴァニ(USA)

ウィメンズ
ケリス・カレオパア(HAW)
ソレイユ・エリコ(USA)
ソフィア・コーヘーン(HAW)
ホノルア・ブロムフィルド(HAW)
アリス・レモーン(FRA)
クロエ・カルモン(BRA)
レイチェル・ティリー(USA)
メイソン・シューマー(USA)

LT第3戦『Surf City El Salvador Longboard Classic』結果
1位 カニエラ・スチュワート(HAW)
2位 ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)
3位 ベン・スキナー(GBR)、スティーブン・ソーヤー(ZAF)
5位 ケヴィン・スカヴァーナ(USA)、カイ・サラス(HAW)、ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)、コール・ロビンス(USA)

ウィメンズ
1位 ソフィア・コーヘーン(HAW)
2位 ケリス・カレオパア(HAW)
3位 ホノルア・ブロムフィルド(HAW)、レイチェル・ティリー(USA)
5位 メイソン・シューマー(USA)、ゾエ・グロスピロン(FRA)、ソレイユ・エリコ(USA)、クロエ・カルモン(BRA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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