パリ五輪開催に出場する選手にとってはハードスケジュールかつ金メダル獲得という新たな名誉をかけての挑戦、挑む喜びや興奮がある2024年。
WSLサイドではハワイレッグからヨーロッパのサーフィンの中心地、ポルトガルに舞台が移り、現地時間3月6日のウェイティングピリオド初日にCT第3戦『MEO Rip Curl Pro Portugal』が開幕した。
公式4-6ftレンジのバレル、エアーありのペニシェ「Supertubos」でメンズOpening Roundのみが進行したこの日。
ロボことジャック・ロビンソン(AUS)が巨大なアーリーウープでエクセレントスコアを出し、ポルトガルのヒーロー、フレデリコ・モライスが最終ヒートで地元の応援団を満足させた一方、グリフィン・コラピント(USA)がヒートトップに関わらず、終了間際に明らかにミスのインターフェアを犯して項垂れ、サンセットビーチで久々のファイナル進出を決めた五十嵐カノア(JPN)が僅差で敗れ、プエルトリコのWSGであれだけ強かったガブリエル・メディナ(BRA)があっけなく敗退と波乱の初日でもあった。
ロボの8.83
サンセットビーチでの第2戦でカノアとファイナルを争って優勝したロボがこの日のハイエストスコアをマーク。
ルーキーのクロスビー・コラピント(USA)、ワイルドカードのジョアキム・シャヴェス(POR)を相手に速いセクションでスピードを稼ぐだけ稼ぎ、最高のカタパルトからリフトオフ。舞い上がるように高さのあるアーリーウープを着地まで決めて8.83を出した。
「できるだけ高く行こう思ったよ。クロスビーも大きいのを狙っているだろうし、ワイルドカードは何をするか分からない。だからできる限りのことをしたんだ。ポルトガルに戻ってこれて嬉しいね。ISAのためにプエルトリコに行って、そこで沢山のヒートに出場した。同じエネルギーを保ち続けようとしている。数日間休めたおかげでリチャージしてこのイベントに集中することができるよ」
グーフィーフッターの活躍
レフトもあったものの、基本的にライト中心だったこの日の「Supertubos」
ルーキーのジェイコブ・ウィルコックス(AUS)、コール・ハッシュマンド(USA)、ジョアオ・チアンカ(BRA)のリプレイスメント、ジョアン・ドゥルー(FRA)とグーフィーフッターがバックハンドでのパワフルなターンでスコアを伸ばしてトップ通過と目立っていた。
「イベント毎に少しずつ良くなっているので、勝てて嬉しいよ。一日の最初のヒートはピークがどこにあるか?波はどうなか?といつも難しんだ。自分のパフォーマンスには少し落胆していた 。なんとか乗り切れて嬉しいね。世界のトップサーファーたちと戦うのは大きな変化だけど、結局は自分自身との戦いさ。自分のベストなサーフィンをすれば、ほとんどのヒートに勝てる。それが目標なんだ」
CSトップでCT入りしたコールだが、ハワイレッグではルーキーの洗礼を受けてしまい、このままだとミッドシーズンカットになるポジション。
Opening Roundで初のトップ通過を果たした「Supertubos」でどれだけ挽回できるのか?
他のサンクレメンテクルーも含め、注目したい。
ジョアンはプエルトリコで活躍してパリ五輪の出場権も獲得。
WSGの勢いをポルトガルでも維持している印象だった。
「今朝、ビーチの左側に良い波があったので、そこで待っていたのが報われたよ。ワイルドカードとしてここにいるのはとても嬉しい。プレッシャーはないし、ただ楽しんでいるよ。ポルトガルで良い波に乗れて嬉しい。大好きな場所さ」
敗者復活戦のElimination Roundのカードは以下。
なお、3月7日はストーム接近の影響でオフ。
ネクストコールは3月8日の朝、日本時間の同日夕方になる。
MEO Rip Curl Pro Portugal Men’s Elimination Round Matchups:
HEAT 1: Griffin Colapinto (USA), Jake Marshall (USA), Joaquim Chaves (POR)
HEAT 2: Kanoa Igarashi (JPN), Matthew McGillivray (RSA), Marco Mignot (FRA)
HEAT 3: Ryan Callinan (AUS), Gabriel Medina (BRA), Deivid Silva (BRA)
HEAT 4: Ian Gentil (HAW), Liam O’Brien (AUS), Rio Waida (INA)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)