今年で61回目を迎える伝統のベルズ戦、CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』は2日連続で進行。
現地時間3月27日に大会2日目を迎え、ベルズからウィンキーポップに移動してウィメンズElimination Roundからスタート。
Round of 16まで消化し、QFを戦うベスト8が決定。
メンズはメンズRound of 32の16ヒートの内、5ヒートのみ消化した。
二人の優勝候補が敗れる
一気にベスト8が揃ったウィメンズサイドはカレントリーダーのモリー・ピックラム(AUS)と2年連続のベルズの覇者、タイラー・ライト(AUS)が敗れる波乱があった。
モリーはElimination Roundで復活した後、Round of 16でルーキーのソーヤ・リンドブラッド(USA)と対戦。
ルーキーの洗礼を受けていたソーヤはようやく実力を発揮してバックハンドでこの日のハイエストヒートスコアとなる15.64を出してモリーを倒した。
「調子はとても良いわ。ポルトガルでの敗戦後、火がついたのよ。7、8ポイントを出せて良かったわ。このイベントは楽しみだった。ウィンキーポップでサーフィンするのは今回で3度目。地元のトラッセルズを思わせるような良い波だわ。このラウンドを通過できて本当に嬉しい。ミッドシーズンカットのことはまだ考えていない。ルーキーイヤーだし、プレッシャーは感じていないの。ただサーフィンをしてハイスコアを狙いたいだけよ」
タイラーは初日にモリーを倒したワイルドカードのエリー・ハリソン(AUS)とクロスゲームの末に敗退。
同じRipCurlのチームメイトでもある二人のヒートは序盤こそタイラーがリードしていたが、エリーがローカルナレッジを活かして後半に逆転。ニード6.50に追い込まれたタイラーは猛烈なサーフィンを披露したが、このヒートはローカルのエリーのものになった。
「ヒートの組み合わせを見た瞬間、オー!ノー!と思ったわ。タイラーはとても尊敬している人。海では一番親切で、いつも褒めてくれてくれるし、とにかく最高の女性よ。失うものはないという気持ちでヒートに挑んだ。とにかく冷静さを保とうと努め、セットが入ってくるのをじっと待って、ビッグスコアを狙おうとしたわ。そうしたらもう1本良い波が来た。あの波が決定的なスコアになったかは分からないけど、とにかく通過できて本当に嬉しい。ベルズ戦でサーフィンすることが夢だったの。家族や友達全員が応援してくれる中で勝ち進むのは、毎年考えていたこと。それが今現実になり、ちょっと変な感じもするわ。どう振舞って良いかも分からない」
QFのマッチアップは以下。
ライブランキングではすでにジョアン・ディファイ(FRA)がモリーを抜いてトップに立っている。
Rip Curl Pro Bells Beach Presented by Bonsoy Women’s Quarterfinal Matchups:
HEAT 1: Johanne Defay (FRA) vs. Ellie Harrison (AUS)
HEAT 2: Sawyer Lindblad (USA) vs. Brisa Hennessy (CRC)
HEAT 3: Caroline Marks (USA) vs. Tatiana Weston-Webb (BRA)
HEAT 4: Caitlin Simmers (USA) vs. Gabriela Bryan (HAW)
モーガンがロボを倒す
Round of 32の5ヒートだけ進行したメンズサイドではジョアオ・チアンカ(BRA)のリプレイスメントとして入ったモーガン・シビリック(AUS)がロボことジャック・ロビンソン(AUS)を倒す大金星。
両者共に7ポイントをハイスコアにしてバックアップスコアを探す勝負となり、後半に6.37を重ねたモーガンがトップに立った。
ロボのニードスコアは6.65と決して難しいスコアではなく、終了間際に強烈なレイバックをメイクしたが、残念ながらスコアは伸びず、ロボは怒りを露わにしていた。
「最高だね。こんな素晴らしい場所で試合できる機会にとても感謝しているんだ。ヒートを勝ち進み、良い波にも乗れたので、さらに嬉しいよ。調子はとても良かった。リップカールのホームに来て、昨日のあのボウルズで波に乗れたのは夢のようだった。ジャックとマンツーマンで戦えたのも最高だったよ。彼とは仲が良いので、ちょっとしたバトルをしてトップで終えたのは嬉しいよ」
奇しくもロボとモーガンは2021年にルーキーとしてデビューした仲。
ルーキーイヤーのモーガンはジャイアントキラーと呼ばれ、ロボの存在さえ霞んでしまうような活躍。
それどころか、ワールドタイトルさえも狙えるポジションにいた。
しかし、翌年には失速してツアーを脱落、その一方でロボはツアーの中心人物と呼ばれるまで成長した経緯がある。
その他、ライアン・カリナン(AUS)、サミュエル・プーポ(BRA)、マシュー・マクギリヴレイ(RSA)、イーサン・ユーイング(AUS)がラウンドアップ。
コナー・オレアリー(JPN)はこのラウンドで姿を消している。
Round of 32の残りヒートは以下。
Rip Curl Pro Bells Beach Presented by Bonsoy Men’s Round of 32 Remaining Matchups:
HEAT 6: Ramzi Boukhiam (MAR) vs. Liam O’Brien (AUS)
HEAT 7: Gabriel Medina (BRA) vs. Cole Houshmand (USA)
HEAT 8: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Jacob Willcox (AUS)
HEAT 9: Griffin Colapinto (USA) vs. Tully Wylie (AUS)
HEAT 10: Miguel Pupo (BRA) vs. Crosby Colapinto (USA)
HEAT 11: Barron Mamiya (HAW) vs. Kelly Slater (USA)
HEAT 12: Jake Marshall (USA) vs. Frederico Morais (POR)
HEAT 13: John John Florence (HAW) vs. Kade Matson (USA)
HEAT 14: Yago Dora (BRA) vs. Ian Gentil (HAW)
HEAT 15: Italo Ferreira (BRA) vs. Rio Waida (INA)
HEAT 16: Jordy Smith (RSA) vs. Caio Ibelli (BRA)
ネクストコールは現地時間3月28日の朝7時45分(日本時間同日朝5時45分)
28日〜29日にかけてサイズダウン傾向となる予想のため、コンテストはオフになる可能性がある。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)