全9戦のレギュラーシーズンとワールドタイトルを争う『WSL Finals』で構成される2024年CTもいよいよ折り返し地点。
オーストラリア・マーガレットリバーを舞台としたCT第5戦『Western Australia Margaret River Pro』が4月11日から開幕する。
今イベントの一番の見どころはメンズ36名から24名、ウィメンズ18名から12名に絞られるミッドシーズンカット。
ここをクリアできなかった選手はCSから再びCT入りを目指すか、引退するかの選択を迫られることになる。
つまり、マーガレットリバーは選手生命をかけた最終決戦の舞台になる。
ケリー引退、ギャビーCS落ちの危機
冒頭にもお伝えしたが、今イベントはミッドシーズンカットを決める最終戦となる。
現在33位のケリー・スレーター(USA)はすでにベルズで引退をほのめかしている。
計算上、ミッドシーズンカットをクリアするにはSF進出の3位でも危険なラインで、ファイナル進出が条件とされている。
マーガレットリバーが得意ではないケリーにとってその条件は非常に厳しい。
ポルトガル戦で巻き返したとはいえ、ハワイレッグとベルズで17位を重ねてしまい、現在20位のガブリエル・メディナ(BRA)はRound of 16進出で9位以上が条件と言われている。
ギャビーの場合、ディフェンディングチャンピオンでもあり、サーフィンの調子も良いので、ここはクリアしてくる可能性が高い。
二つのブレイク
オーストラリアの中でも豊かな自然に恵まれているWA(ウェスタンオーストラリア)のマーガレットリバーで使用されるブレイクはメイン会場がその名も「メインブレイク」で、ライト、レフト共にあるパワフルなリーフブレイク。
オープンフェイスとバレルもあるサンセットのような波質が特徴で、最近のコンテストではライトが中心になっている。
一方、バックアップ会場の「The Box」はレギュラー版のタヒチ・チョープーと呼ばれるほどで、底掘れするスラブ波が特徴。
大きなウネリが入った時に真価を発揮してバレルオンリーの勝負になる。
またメインブレイクから約16キロ北上した「North Point」はキラのような長いバレルが特徴だが、過去に使用されたケースは僅か。
今回、WSL公式でも「North Point」のことは触れられていない。
2023年のワインコンテストで世界1になったオーストラリアの中でもマーガレットリバーはワイナリーの宝庫。
トロフィーにもワイン樽がモチーフに使用されている。
ワイルドカードとリプレイスメント
今回もジョアオ・チアンカ(BRA)は欠場。
リプレイスメントはリーフ・ヘーゼルウッズ(AUS)
バックドアで重傷を負ったジョアオはすでに海に復帰しているが、まだコンテストに出場するほど回復していない。
ワイルドカードは3名。
イベント前にメインブレイクで開催されたトライアルで優勝したオティス・ノース(AUS)とウィメンズはブロンテ・マコーレー(AUS)
WSLワイルドカードはベルズ戦にも出場したCSランキングで3位のジョージ・ピッター(AUS)が選出されている。
なお、初日の4月11日は南西ウネリが残り、翌日の12日にかけてまずまずのコンディションが予想されている。
日本との時差は1時間で、現地時間7時が日本時間8時になる。
Western Australia Margaret River Pro Women’s Opening Round Matchups:
Heat 1: Molly Picklum (AUS), Luana Silva (BRA), Alyssa Spencer (USA)
Heat 2: Johanne Defay (FRA), Lakey Peterson (USA), Sophie McCulloch (AUS)
Heat 3: Caitlin Simmers (USA), Sawyer Lindblad (USA), Bronte Macaulay (AUS)
Heat 4: Caroline Marks (USA), Gabriela Bryan (HAW), India Robinson (AUS)
Heat 5: Bettylou Sakura Johnson (HAW), Tyler Wright (AUS), Sally Fitzgibbons (AUS)
Heat 6: Brisa Hennessy (CRC), Tatiana Weston-Webb (BRA), Isabella Nichols (AUS)
Western Australia Margaret River Pro Men’s Opening Round Matchups:
Heat 1: Barron Mamaiya (HAW), Imaikalani DeVault (HAW), Eli Haneman (HAW)
Heat 2: Jack Robinson (AUS), Gabriel Medina (BRA), Deivid Silva (BRA)
Heat 3: Jake Marshall (USA), Ramzi Boukhiam (MOR), Kelly Slater (USA)
Heat 4: John John Florence (HAW), Ian Gentil (HAW), George Pittar (AUS)
Heat 5: Ethan Ewing (AUS), Kade Matson (USA), Reef Heazlewood (AUS)
Heat 6: Griffin Colapinto (USA), Seth Moniz (HAW), Otis North (AUS)
Heat 7: Kanoa Igarashi (JPN), Italo Ferreira (BRA), Callum Robson (AUS)
Heat 8: Cole Houshmand (USA), Ryan Callinan (AUS), Caio Ibelli (BRA)
Heat 9: Crosby Colapinto (USA), Yago Dora (BRA), Frederico Morais (POR)
Heat 10: Jordy Smith (RSA), Matthew McGillivray (RSA), Jacob Willcox (AUS)
Heat 11: Rio Waida (IDN), Connor O’Leary (JPN), Samuel Pupo (BRA)
Heat 12: Liam O’Brien (AUS), Leonardo Fioravanti (ITA), Miguel Pupo (BRA)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)