(田岡なつみ) Photo: ISA/Jersson Barboza

日本代表が全てファイナルデイに残り、国別で単独1位!『ISA World Longboard Championship』5日目

現地時間4月24日、ファイナルデイまで残り1日となった『ISA World Longboard Championship』

会場のエルサルバドル、エル・スンザル。朝はクリーンなフェイスから始まり、日中は風の影響でバンピーに変化するいつも通りのコンディション。
ウネリは十分あり、世界一を決めるのにふさわしい波でメインラウンドはメンズがR4とR5。
ウィメンズはR4。リパチャージラウンドはメンズがR7、ウィメンズがR5まで進行した。

ファイナルデイはメンズのリパチャージR8から始まり、メインラウンドを挟み、最後のリパチャージ。
そして、グランドファイナルが行われる。

4名全員がファイナルデイに残った日本代表

Photo: ISA/Jersson Barboza

前日の時点で唯一4名全員がメインラウンドを進んでいた日本代表。

この日行われたR4では浜瀬海、田岡なつみがトップ通過、井上鷹が2位でR5へ。
一方、吉川広夏はクロスゲームの末に4位でリパチャージR6行きを強いられているが、ファイナルデイに3ヒート勝てばグランドファイナル進出が可能になる。

オープニングヒートでフランスのエドゥアルド・デルペーロ、イギリスのベン・スキナー、ウルグアイのジュリアン・シュヴァイツァーと対戦した浜瀬海は終了間際に7.60の一本とロースコアで3位に追い込まれていたが、最後の波で8.27を出してトップでこのヒートを勝ち上がった。

(浜瀬海のソウルアーチ)
Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Pablo Jimenez
Photo: ISA/Pablo Franco

勝利者インタビューではマイクを持ったベンに「大きなウネリとハイタイドにより、昨日の夜に凄い砂がなくなってしまい、岩が出ています。ピークも深くなっている感じがしますが、今日の波を説明してください」と聞かれ、「昨日よりもサイズが下がっています。ピークはそんなにずれた感じはしません。凄い乗りやすかったです」とコメント。

好きなサーファーは?の問いには「カイ・サラスとジョエル・チューダーです」と答えていた。

浜瀬海はR5でオーストラリアのデクラン・ワイトン、ブラジルのカルロス・バイアと対戦して2位でR6進出を果たした。
井上鷹はR5でフランスのエドゥアルド・デルペーロ、ハワイのカニエラ・スチュワートと対戦してトップでR6へ。

(井上鷹)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(井上鷹のソウルアーチ)
Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Pablo Jimenez
Photo: ISA/Jersson Barboza

過去最高のチーム

(田岡なつみ)
Photo: ISA/Jersson Barboza

ウィメンズサイドでは田岡なつみがアイルランドのルビー・ノックス、ハワイのホノルア・ブロムフィルド、アメリカンサモアのシヴァ・ジェラードと対戦。

前半に全くスコアを出せなかった前日のR3と変わり、R4では序盤に6.50と3.00でトップに立っていた。
中盤、ホノルアにトップを奪われ、3位に落ちる場面もあったが、後半に6.27とバックアップスコアを伸ばしてトータル12.77で再びトップに立ち、R5進出を決めた。

インタビューでは、「あなたはいつも笑顔でハッピー、メローです。それがリラックスしているようにも見え、とても重要な感じがします」とマイクを向けられ、「全てのヒートを楽しんでいます。何故なら完璧な波だからです。ヒート前にナーバスになることはありません。今年のチームジャパンはとても強く、お互いをサポートし合っているので、ヒート前もリラックスしています」とコメント。

日本代表が全てメインラウンドに残り、金メダルの可能性もありますがと聞かれると「メダル獲得は私達の夢ですが、それよりも一つ一つのヒートにフォーカスしています。ヒート前のマッサージやストレッチなど、お互いサポートし合いながらやっています。過去最高のチームだと思っています」と話していた。

木下デヴィッドを含めたチームジャパンは食事も日本人シェフが用意してくれるとのこと。
それがエネルギーになって強さを生んでいると話していた。

(吉川広夏)
Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Pablo Franco
Photo: ISA/Pablo Franco

ファイナルデイに残った22名

(デクラン・ワイトン) Photo: ISA/Pablo Franco

ファイナルデイに残ったのはメンズ10名、ウィメンズ12名。

メンズサイドでは、メインラウンドR6に残ったのが浜瀬海、井上鷹の他、ブラジルのカルロス・バイアとフランスのエドゥアルド・デルペーロの4名。

(ブラジルのカルロス・バイア)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(暫定4位のブラジル)
Photo: ISA/Pablo Franco

リパチャージR8にはオーストラリアのデクラン・ワイトン、ハワイのカイ・サラス、フィリピンのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル。
ハワイのカニエラ・スチュワート、イギリスのベン・スキナー、ブラジルのロドリゴ・スファイアーの6名。
現LTサーファー中心で誰が金メダルを獲得してもおかしくないメンバーが揃った。

(イギリスのベン・スキナー)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(ハワイのカイ・サラス)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(カニエラ・スチュワートPhoto: ISA/Jersson Barboza
(フィリピンのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル)
Photo: ISA/Jersson Barboza

ウィメンズサイドは田岡なつみの他、フランスのゾエ・グロスピロン、アメリカのレイチェル・ティリー、ハワイのホノルア・ブロムフィルドがメインラウンドR5を戦う。

リパチャージR6は吉川広夏の他、アイルランドのルビー・ノックス、カナダのリヴ・ストークス、コスタリカのリア・ディアズ。
ペルーのマリア・フェルナンダ・レイエス、アメリカンサモアのシヴァ・ジェラード、フランスのアリス・レモーン、メキシコのコーラル・ボニージャ。

(ハワイのホノルア・ブロムフィルド)
Photo: ISA/Jersson Barboza

3連覇を狙うフランスのアリス、WSLで3度のワールドタイトルを獲得しているハワイのホノルア、アメリカのレイチェルなどの強豪の他、ほぼ無名の選手が残っている。ISAでは中米、南米、ヨーロッパの選手が強い傾向にあるため、ほぼ無名の選手でも侮れない。

大会5日目を終えて日本は国別で単独1位。
ロングボード団体での夢の金メダルが見えてきた。

ファイナルデイの4月25日は朝7時(日本時間同日の22時)にメンズR4から再開予定。

スケジュールは以下。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)

(右カメラマンのパブロ・ヒメナス) Photo: ISA/Jersson Barboza
(カメラマンのパブロ・フランコ) Photo: ISA/Jersson Barboza

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