PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

「イエロージャージを着て覚醒したジョンジョン、スキがなかった」 – F+

F+(エフプラス)

ジョンジョン、エルサルバドル優勝。スキがなかったな。
まるでセミの10ポイントライドのようだった。あの10ポイントは本当にスキがなかったと思う。高さのあるアリーウープのランディングからのボトムターンへの流れ、というか流れとすらいえないような、着地そのままボトムターン、でもってそこからのリップの連続。本当につけ入るスキがなかったと思う。今回のジョンジョンのサーフィンは、ビデオクリップをうまくつなげたような、というか、フリーサーフィンの進化をそのまま試合で見る、みたいなパフォーマンスだったと思う。

(ジョン・ジョン・フローレンス)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

2021年以来の優勝って、ジョンジョンってそんなに優勝してなかったっけ? って感じで意外だったけど、この優勝で一足お先にファイナルファイブ確定。
まぁ、言われてみれば優勝候補筆頭で勝ってきてファイナルで力尽きる、みたいなのを何回も見た気はする。イエロージャージを着て覚醒したかな。

(ヤゴ・ドラ) PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

2位のヤゴ・ドラはもうエアーマスターというか、困ったときのヤゴのエアーみたいなことではあるけど、パワフルなリップもカードに持っているので、今回のような波だと強い。
まぁ、そう考えると、ジョンジョンのオールラウンドさって、すごいかなと思う。バレルゲーム、エアーゲーム、レールゲーム……何でも優勝できそうだ。ジョンジョンといえば何? って聞かれても、何かが突出してるって印象はないもんな。ペース配分とメンタルキープだけできれば技術的なウイークポイントはなさそうだ。

(ガブリエル・メディーナ) PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

前回も今回もいい感じで来てるのに、セミでやられちゃうガブ。ついこの間までのジョンと同じ感じだけど、ファイナルファイブまでもう一息というところまでランキングをあげてきている。現状5人の中にブラジルゼロという近年においての異常事態なので、頑張れ、な感じ。サーフィンそのものは間違いなくファイナルファイブ入りする内容だと思うし、順当に入ってほしい。
残すところブラジルとフィジー、ということを考慮に入れてポイントを見てみると、ガブが入ればジョーディが抜けてしまいそうな感じで、そこ微妙かなぁ。ジョーディはたぶんファイナルファイブを花道に引退というシナリオなんだろうから、今シーズンの集中ぶりを見る限り、入れてあげたい気もする。ジョーディももう36歳だから。

(キャロライン・マークス) PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

女子はキャロライン・マークス。
う~ん、個人的にはそんなにポイント出す? って感じなんだけど、出るよね。デビューイヤーからずっと、キャロラインには点が高いと思う。どこをジャッジは買ってるんだろう、といつも考えて見ている。クリティカルヒットとパワーなのかな。
ケイトリン・シマーズの重量級な感じ? ケイトリンはこれから身体がもっともっと大きくなっていくだろうから、パワフルになっていくと思う。シャープなキャロライン・マークスって感じの選手になっていくんだろうな。今は少ない体重をいかにうまく使うか、いかによりクリティカルなところにコミットするかでランキングトップを走っているんだと思う。
でも今回私はキャロラインよりケイトリンよりハワイアンガールズ、ガブリエラ・ブライヤンとベティルー・サクラ・ジョンソンだった。あのパワーとキレは高く買う。女子サーフィンの未来。

F+編集長つのだゆき

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