(イタロ・フェレイラ) PHOTO: © WSL/Thiago Diz

「ファイナルファイブ確定は最終戦フィジーへ持ち越し」 – F+

F+(エフプラス)

ブラジル終了、イタロ・フェレイラとケイトリン・シマーズ。
昔のように普通にタイトル決めるなら、ジョンジョン確定、ケイトリンほぼ確定ということなんだけど、ファイナルファイブなんで、よくわからない。
このふたりはファイナルファイブ確定しているけど、ほかはまだわからないので、残す1試合フィジーでの結果次第ということになる。

(イタロ・フェレイラ) PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

練習でできないことは試合でできないわけで、イタロのこの試合でのサーフィン、特にエアーとそのランディングを見ていると、彼が練習で何をやっていて、どこまでできているのかが見える。もうどこでも飛べてどこでも下りれるのね、みたいな。昔からそうだけど、とにかく同じ滞空時間なら半回転ぐらい多く回れると思うほど、回転速度が速いのもイタロのエアーの特徴だと思う。フルローテーションとか回り切ってから着地までにだいぶ余裕あるから、波のどこに着地しても時間の余裕がある。練習じゃもっと回ってるんだろうし。
地元ブラジルでの初優勝、とてもうれしそうだった。何ならワールドタイトル取った時よりうれしそうな感じ。これでランキングを4位にあげ、ファイナルファイブの圏内に滑り込んできた。

(ヤゴ・ドラ) PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

2位はエルサルバドルに続いて惜しくも2位のヤゴ・ドラ。ヤゴは今回マニューバーでもエクセレントを出していて、興味深かった。ランキング6位で、5位のイーサン・ユーイングとは300点ぐらいのわずかな差なので、フィジーでのでき次第だ。この2試合連続2位の悔しさが、フィジーでのいいモチベーションにつながればって感じ。
そのすぐ後ろにつけているジョーディ・スミス。ジョーディもフィジーの結果次第でまだ期待ができる。イーサン含めてこの3人は1000ポイント内にダンゴ状態。少し離れてガブという布陣だ。ガブはイーサン超すにはフィジーで最低でもクオーター以上が必要だと思う。後半になってからのガブは3位、3位、5位と安定しているので、ひとつ優勝があればって感じだし、フィジーなら優勝もあるだろう。
その下はクロスビー・コラピント、リオ・ワイダと続くわけだけど、ちょっと離れているので優勝とかあればの話だろう。リオ・ワイダ、CT入ってからものすごく進化しているし、進化し続けてると思う。この進化を続けるって、本当に大事。止まったらおしまい。

(ケイトリン・シマーズ) PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

女子はケイトリン・シマーズが昨年に続きブラジル2連覇で、今シーズン3勝目。2位はソウヤー・リンドブラッド。来てるな、ハワイ含むアメリカ女子軍団。
いやぁ、ケイトリンは前からそうなんだけど、本当にコミットメントの女王様だと思う。今のジャッジクライテリアで最も求められている部分だ。ひとつのポケットの中でもどこが一番コミットメントか、というところに正確にタイミングを合わせるのは天才的ですらある。よく見ているとそのポケットへのアプローチの最中に、わずかなスピードコントロールでほんの一瞬タイミングを早めたり遅らせたりして、当たるのは同じポケットなんだけど、見た目一番派手にコミットするところに正確に当ててきて、そのあとの処理も天才的なバランスコントロールでワイプアウトしない。
158cm52kgの体格で他の選手のパワーに勝つには、今のところそれしかないと思うし、当てるタイミングを自由自在に、しかも瞬時に操れるところが、今回のサクァリマの癖のある波に効果的だったように思う。みんなが勢い込んで当てに行ってカスって外れちゃうところをうまく合わせてた。恐るべし18歳。レールワークではたぶんソウヤーのほうが上だと思うけど、タイミングとねらい目は女王様。恐れ入谷の鬼子母神。

F+編集長つのだゆき

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