(ジャドソン・アンドレ)

『Four Seasons Maldives Surfing Champions Trophy』まずはジャドソン・アンドレがシングルフィン部門で優勝!

五つ星ホテルのフォーシーズンズが全てをケアする究極のVIPイベント、『Four Seasons Maldives Surfing Champions Trophy』がモルディブ・サルタンで開催中。

このイベントに過去に招待されたサーファーは、ケリー・スレーター、ロブ・マチャド、アインディ・アイアンズ、テイラー・ノックス、シェーン・ドリアン、ロス・ウィリアムス、ジョエル・パーキンソン、エイドリアーノ・デ・スーザ、ラスタ、コナー・コフィン、ココ・ホーなど時代を築いた偉大なサーファーたち。

12回目となる今年もオリンピックの初代金メダリストで5xワールドチャンピオンのカリッサ・ムーアを始め、ジェレミー・フローレス、タジ・バロウ、マイケル・フェブラリー、ジャドソン・アンドレと元CT選手が勢揃いした。
また、毎回1枠用意されるローカルワイルドカードはアマデイことアーメド・アギルが入り、初日から盛り上げていた。

ファーストラウンド

(ローカルワイルドカードのアマデイ)

『Four Seasons Maldives Surfing Champions Trophy』は一般的なスラスターの他、シングルフィン、ツインフィンと3つの部門が設けられたユニークなフォーマット。

これまたユニークなのは、年齢順のヒート時間のハンデ。
最年長46歳のタジは33分、ジェレミーは28分、ジャドソン、アマデイは27分、カリッサ、マイキーは26分ヒートで戦うことになった。

まず、現地時間9月1日、初日のシングルフィン部門はサルタンで最上レベルの素晴らしいコンディションに恵まれた。
それはクラマスを更に良くしたようなバレルあり、ビッグマニューバーありの波。この映像を見た世界中のサーファーがモルディブ行きのチケットをすぐに予約したくなるような魅力的な波だった。

(カリッサ・ムーア)

ファーストラウンドは3人ヒート。

H1では8.50を出したジャドソンが主導権を握り、カリッサとアマデイが2位争い。バレルマスターのアマデイが2位に入った。

H2はジェレミーがダブルバレルをメイクして9.10を出したが、バックアップが見つけられず、ハイスコアを2本揃えたタジ、マイキーがラウンドアップ。

カリッサ、ジェレミーがファーストラウンド敗退で4位になった。

ちなみにカリッサは妊娠中。
来年2月に出産予定だ。

セミファイナル

(マイケル・フェブラリー)

セミファイナルはマンオンマン。

まずはジャドソンとマイキーの対戦。8.27と7.33を持っていたジャドソンがマイキーをパーフェクト10に近いニードスコアまで追い込んでいた。
後半、マイキーの元に完璧なセットが入り、ロングバレルとビッグカービングを決めたが、9.00で逆転には及ばず、ジャドソンがファイナル進出おを果たした。

タジとアマデイとH2は今イベントで2度の優勝経験があるタジが2本の9ポイント台でトータル18.86という驚異的なスコアを稼ぎ、更に最後の波では9.63とこの日のハイエストを出してアマデイをコンビネーションに追い込んで圧勝。

ファイナル

ジャドソンとタジのファイナル。

まだヒート開始のホーンが鳴る前に入ったセットが最高のバレルになった。
もちろん、スコアにはならなかったが、ジャドソンは終了後のインタビューで、「あれは人生最高のバレルだったと思う。この波とサーフボード、この場所に特別な繋がりを感じ、優勝を予感したよ」と話していた。

ファイナルはそのジャドソンの予感が的中。
あのセットから波がピタリとおさまり、タジの6分のアドバンテージが無効になった。
その後、バレルをメイクしたジャドソンがリードをしてタジを抑えて優勝を決めた。

「今の気持ちを言葉にするのは難しいね。5度のワールドチャンピオンであり、金メダリストでもあるカリッサ・ムーアとヒートで対戦できたんだ。彼女は本当に最高だよ。シングルフィンでのパフォーマンスが素晴らしいマイキー・フェブラリーともヒートを戦うことができた。そして、タジ・バロウとファイナルだよ!信じられないよね。ツアーで一緒に沢山のヒートを戦ったけど、彼が8年前に引退し時、またこんな時間がくるとは予想もしていなかった。今日は本当に特別な日だったよ」

唯一のグーフィーフッター、ジャドソンはシングルフィンとは思えないバーディカルなターンとテールが滑りながらもグラブレールでコントロールする驚異的なスキルでバレルをメイク。
この優勝は彼のイメージを変えるもので、今後のサーフィン人生にも影響を与えるだろう。

(タジ・バロウ)

一方、2016年のフィジー戦後に引退して46歳、少し身体が大きくなった感があるタジだが、まだサーフィンは世界レベルであることを証明していた。

「正直、ファイナルは少しぼーっとしちゃったね。ジャドソンはまるでコンテストマシンみたいで、次々と波をキャッチして素晴らしいライディングを決めていた。最後に彼を倒すチャンスがあったんだけど、波に乗るタイミングがすごく遅くなって、テイクオフしてすぐにポンピングし始めたんだけど、あのボードでは無理だったね。最初のポンプでフィンが滑って、チューブの中で転んでしまった。目の前に理想のラインが見えてたんだけどね。シングルフィンは難しいけど、良い波に乗れた時はそれだけ報われる。ジャドソンは本当に嬉しそうだったね。本当に嬉しいよ。彼は本当に素晴らしいライディングをしていたし、自分にとって最高の2位だった。大満足さ」

「シングルフィン部門」結果
1位 ジャドソン・アンドレ(BRA)
2位 タジ・バロウ(AUS)
3位 マイケル・フェブラリー(ZAF)、アーメド・アギル(MDV)
4位 カリッサ・ムーア(HAW)、ジェレミー・フローレス(FRA)

『Four Seasons Maldives Surfing Champions Trophy』公式サイト
https://www.surfingchampionstrophy.com/

(空海)

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