カリフォルニアのローワー・トラッセルズを舞台とした『Lexus WSL Finals』が現地時間9月6日からウェイティングピリオドに入る。
現在の波予報では初日の6日が最もベターなコンディションとなり、ゴーサインが出されそう。
現地時間9月6日の7時は日本時間の同日23時。
日本時間の9月7日の昼間にはワールドタイトルが決定している可能性がある。
レギュラーシーズンのトップ5による現在のフォーマットに変わって今年で4年目。
パリ五輪で2度目のサーフィン競技が行われた歴史的な2024年の頂点に立つのは？
改めてファイナル5を順に紹介しよう！
ケイトリン・シマーズ(USA)
カリフォルニア州オーシャンサイド出身。
スタイリッシュなサーフィンを武器にツアー2年目にして、2年連続でファイナル5入りを果たしている。
2024年はパイプラインでの開幕戦で優勝。ベルズ、ブラジルでも優勝してランキング1位でトップシードの座を確保した。
パリ五輪にもアメリカ代表として参加。
もし、彼女がタイトルを獲得すれば、カリフォルニア出身の女子選手では1983/84のキム・メアリグ以来となる。
「この状況は信じられないくらい非現実的に感じるけれど、それでも本当に起こっているのよね。最高だわ。ローワー・トラッセルズはとても楽しい波。夢のような状況なので、タイトルのことは全く考えないようにしている」
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2xワールドチャンピオン(2016年、2017年)であり、五輪にも2大会連続で出場している31歳のジョン・ジョンだが、ここ数年は怪我に悩まされ、初のファイナル5入りとなる。
新米パパとなった2024年は非常に安定したシーズンを送り、2019年以来のCT優勝の他、3つのイベントで2位になった。
ハワイのレジェンド、アンディ・アイアンズに並ぶ3x。最大のライバルであるガブリエルに並ぶ3x。彼にとって3xは大きな目標の一つである。
「ファイナル5に進出するのは今回が初めてなので、とても興奮しているよ。シーズン当初からの計画は、トップシードになることだった。コンテストを楽しんでいるよ」
キャロライン・マークス(USA)
2023年のワールドチャンピオンであり、パリ五輪の金メダリスト。
セカンドシードとして2年連続のワールドタイトルを狙う。
パリ五輪ではフロントサイドのバレルのスキルでチョープーを制したが、昨年のローワー・トラッセルズではバックハンドの強烈なターンで勝利した。
2005年以来初めて女子のワールドタイトルを獲得したグーフィーフッターであり、今回の出場者の中で唯一のワールドチャンピオンでもある、
その他、CT最年少出場記録や、2019年にCTが男女平等の賞金額になった時、初めて優勝賞金を獲得と22歳にして様々な記録を更新している。
2024年はエルサルバドル戦の優勝で2位に浮上。昨年のファイナル5よりも一つ上のシードで戦う。
「タイトル防衛が大きな目標だったので、本当に興奮しているわ。オリンピックで金メダルを獲得した後、大きな達成感を感じたけど、今年はまだやるべきことがある。今年の大きな目標は2つあり、その内の1つは達成した。あとはもう一つね」
グリフィン・コラピント(USA)
ローワー・トラッセルズがあるサンクレメンテで生まれ育った26歳。
2024年はフィジー戦で2度目のCT優勝を果たし、2年連続でファイナル5入り。
パリ五輪にもアメリカ代表として出場した。
もし、彼がタイトルを獲得すれ1990年のトム・カレン以来のカリフォルニア出身のサーファーとなる。
地元コミュニティや家族、特に2024年のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した弟のクロスビー・コラピントが初のワールドタイトル獲得に向けて大きなサポートをするだろう。
「自分の人生にとってこれが全て。このスポーツに多くを捧げてきたし、人生をかけて今やっていることに向かって進んできた。今はそれを噛み締めているよ」
ブリッサ・ヘネシー(CRI)
CT5年目で最も良いシーズンになったブリッサ。
ファイナル5は2度目の経験となる。
2023年は深刻な健康問題によってシーズン後半を休んだが、2024年は復帰して4回のSF進出、タヒチで2位と安定した結果を残していた。
パリ五輪にもコスタリカ代表として2大会連続で出場を果たした。
彼女は常に家族を大切にしており、年初には80歳の祖母にサーフィンを教える様子がSNSで話題になった。
ジャック・ロビンソン(AUS)
オージーとして2013年のミック・ファニング以来のワールドタイトルを目指すロボ。
ファイナル5は3度目となる。
26歳で父親になり、オリンピアンと人生で二つの大きな変化があった。
2024年のコンテストでのハイライトは銀メダル獲得、CTでの2勝。
特に地元マーガレットリバーでの2勝目は彼にとって大きな勝利だった。
モリー・ピックラム(AUS)
ツアー3年目の21歳。
2024年はパイプラインでの開幕戦でウィメンズ初の10ポイントを出して2位になり、次のサンセットビーチでは2年連続で優勝。
その後はアップダウンがあったが、パリ五輪出場を経て最終戦のフィジーでSFに進出。
昨年と同じファイナル5の4番目の席を手に入れた。
イーサン・ユーイング(AUS)
現代サーフィンにおいて新たな基準を打ち立てた卓越したレールワークで3年連続のファイナル5入り。
そして、パリ五輪にも出場した。
2023年はタイトルマッチまで勝ち進み、世界2位になった。
これはオーストラリアにとって2018年以来の最高成績。
ツアー5年目の2024年はポルトガルでのファイナル進出とフィジーでのSF進出がハイライト。
今まで注目されてこなかったバックハンドのバレルのスキルがクラウドブレイクでの結果に結び付いた。
「今年は本当に浮き沈みが多かったし、後半はただ持ちこたえるだけだった。いくつかの大会で沢山のミスを犯したので、ファイナル5の座を手に入れて再びワールドタイトルに挑戦できるのは、良い気分だよ」
タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
2021年のタイトルマッチでキャリア最高の2位になったが、彼女の目標はブラジリアン女子として初のワールドタイトル獲得。
2024年は3度のSF進出が最も良い結果で、ファイナル5のラインぎりぎりに立っていた。
フィジーでの最終戦の条件はファイナル進出と厳しいものだったが、パリ五輪での銀メダル獲得の勢いでフィジーでそれをクリア。
再びローワー・トラッセルズで目標達成のチャンスが巡ってきた。
「こんなに粘り強い女性たちのグループの一員であることは本当に名誉なこと。今年は女子サーフィンにとって本当に楽しい年だった。銀メダルを獲得し、今ファイナル5にいることは私にとって特別な年よ」
イタロ・フェレイラ(BRA)
2019年のワールドチャンピオンであり、東京五輪の金メダリスト。
2024年はスロースタートでミッドシーズンカットの危機にも直面したが、後半に一気に挽回。
シーズン後半の4イベントの内、タヒチとブラジルで優勝した。特にブラジルは母国で初の優勝となり、感動的なフィナーレになった。
ファイナル5入りした2021年と2022年よりも低いシードだが、彼のタフさと超人的なエネルギーは多くのヒートをこなすことを問題としないだろう。
2018年以来続くブラジリアンのタイトル連続記録を更新することができるのか？
最初から全力で戦う彼の挑戦を信じたい。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)
