(ファイナリスト) PHOTO: © WSL/Thiago Diz

メイシー・キャラハン&マルコ・ミグノーが優勝!CS最終戦『Corona Saquarema Pro』

4月のオーストラリアから始まり、南アフリカ、カリフォルニア、ポルトガル、ブラジルと巡った2024年のCS最終戦『Corona Saquarema Pro』が現地時間10月16日に終了。
今年のブラジル戦はウェイティングピリオド序盤に波に恵まれたため、4日間の余裕を残して一気に進行した。

ファイナルデイのサクアレマのプライア・デ・イタウナのコンディションは公式3-4ftレンジのいわゆるブラジルらしいビーチブレイク。
メンズ10名、ウィメンズ5名の2025年CTクオリファイも全て決定した。

メイシーがCS優勝&ヴァヒネが最後の1枠を獲得

(CS初優勝のメイシー)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

ウィメンズサイドはCTクオリファイの枠がメンズの半分の5枠のため、より熾烈な争いだった。

すでに4枠が埋まっていたため、ファイナルデイは6位から9位のヴァヒネ・フィエロ(FRA)、ルアーナ・シルヴァ(BRA)、ヨランダ・ホプキンス(POR)、ソフィア・メディナ(BRA)の4名による残る1枠の争い。

ルアーナ、ソフィアがQFで敗れ、SFのヴァヒネ vs ヨランダの直接対決となり、ヴァヒネがクロスゲームを制して最後の1枠を獲得した。

(クオリファイ確定の瞬間)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz
(ファイナルに向かう二人)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

ファイナルはヴァヒネとスネークことジェイク・パターソン率いる「SnakeTales」のメンバーでもあるメイシー・キャラハン(AUS)とのカード。
メイシがレフトの波でバックハンドスナップを連発。6.67をスコアし、5.67のバックアップスコアを重ねてトータル12.34でCS初優勝を果たした。

「凄い嬉しいけど、最後のヒートは本当に疲れたわ。シーズンを優勝で終えることができて本当に嬉しい。これがここに来た理由でもある。サクアレマはいつも楽しい時間が過ごせる場所。波も素晴らしかったし、天気も霧だったポルトガルに比べてとても良かったわ。週末にウィメンズのヒートが行われた時の盛り上がり方は凄かった。週末に女子がサーフィンしたときは本当に盛り上がり、ビーチは沢山の人で埋め尽くされていて、エアショーもあって最高だった。3ヶ月ぶりに帰国するのが楽しみ。友達や家族に会えるのが待ち遠しいわ」

(バックハンドでスコアを出したメイシー)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

2023年のミッドシーズンカットでCTを脱落したメイシー。
返り咲きは果たせなかったが、今回の結果によりランキング10位となり、2025年のCSスポットを獲得している。
恐らく、「SnakeTales」の最新動画でファイナルデイの模様が公開されるので、裏舞台も楽しみにしておきたい。

(バレルだけではなく、ビーチブレイクでも最高の仕事をするコンペティターのヴァヒネ)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

今年のCTタヒチ戦でワイルドカードにして優勝したヴァヒネはオリンピアンでもあり、最高のタイミングでクオリファイを決めた。
チョープーのバレルだけではなく、ビーチブレイクでも強いのが彼女の強み。
サリー、イザベラの返り咲き組を除くとルーキーは他にベラ・ケンワーズィ(USA)とエリン・ブルックス(CAN)の17歳コンビ。
ツアーに新しい風を吹かせてくれるだろう。

「混乱の中でも冷静さを保とうとしたわ。全てに満足している。ファイナルはリズムが少し合わなかったけど、ベストを尽くした。観戦してくれた皆さん、サポートしてくれた皆さんに感謝している。みんなのマナ(スピリチュアルな力)を感じたわ。タヒチの父にも感謝したい。あっちは夜遅い時間だと思うけど、きっと観てくれていると思う」

マルコ・ミグノーがCS初優勝

(マルコ・ミグノー)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

メンズサイドはすでに前日にクオリファイを決めていたマルコ・ミグノー(FRA)とデイヴィッド・シルヴァ(BRA)がファイナリストとなり、6ポイント2本の後、最後に8.90を出したマルコが圧勝。

ブラジルのCSはガブリエル・メディナ、サミュエル・プーポと初開催から2年連続で自国の選手が制していた。
マルコは初の外国人選手としてブラジルのアーティストがデザインしたPB Artsの貴重なトロフィーを手に入れた。

「今年は本当に素晴らしい年だった。全ての瞬間を大切に生きようと思ったんだ。ここでの時間は信じられないほど素晴らしく、目標だったCSの優勝とクオリファイも達成できた。多くの努力と献身が必要だったけど、ここから新しい章が始まることを感じている。次のステップに進む準備はできているよ」

(最後に8.90を出したマルコ)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo
(デイヴィッド・シルヴァ)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

残り2枠はブラジリアンとハワイアンが獲得

(エドガー・グロッジア)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

ファイナルで残されていたクオリファイのメンズ2枠はエドガー・グロッジア(BRA)とジャクソン・バンチ(HAW)が獲得。
両者共にファイナルデイには残っていなかったが、他選手の結果によって2025年のCT入りが決定した。
エドガーはこの日誕生日を迎える特別な日となった。

「なんて素晴らしい日なんだ。ここに来るために、クオリファイのために懸命に努力してきた。遂に達成できたよ。最高の誕生日プレゼントだね。サポートしてくれた皆さんに感謝している。来年のシーズンが待ちきれないよ」
エドガー・グロッジア

(ジャクソン・バンチ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

「信じられない、言葉にならないね。大会には自信を持って挑んだけど、早々に敗退してしまい、その後は結果を待つしかなかった。ここで友人と過ごした時間が素晴らしく、彼らが成功の大きな支えになった。今はパイプラインに行って、自分の名前が入ったジャージを着るのが楽しみさ」
ジャクソン・バンチ

エドガーは28歳の中堅、ジャクソンはマウイ島出身の20歳のアップカマーで、2019年にISAジュニアで優勝経験もある。
特に開幕戦のパイプラインではジャクソンの活躍に期待が高まるだろう。

栄光の裏側

メンズ10枠、ウィメンズ5枠という狭き門を争うCS。

当然、勝者よりも敗者の方が多く、特にファイナルデイまでチャンスがあった選手にとって、本当に辛い瞬間となった。

(マテウス・ハーディ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz
(ルアーナ・シルヴァ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz
(ケイド・マトソン)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz
(ソフィア・メディナ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

CS最終戦『Corona Saquarema Pro』結果
1位 マルコ・ミグノー(FRA)
2位 デイヴィッド・シルヴァ(BRA)
3位 ジャクソン・ベーカー(AUS)、ジョエル・ヴォーン(AUS)
5位 ケイド・マトソン(USA)、マテウス・ハーディ(BRA)、カウアン・コスタ(BRA)、レヴィ・スローソン(USA)

ウィメンズ
1位 メイシー・キャラハン(AUS)
2位 ヴァヒネ・フィエロ(FRA)
3位 ヨランダ・ホプキンス(POR)、イザベラ・ニコルス(AUS)
5位 テレサ・ボンヴァロ(PRT)、ソフィア・メディナ(BRA)、ハニレ・ゴンサレス・エチャバリ(EUK)、ルアーナ・シルヴァ(BRA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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