現地時間10月31日、フィリピンのシャルガオ島にあるクラウド9で開催中のQS5,000『Siargao International Surfing Cup』はファイナルデイを戦うベスト4が決定。
公式3-4ftレンジからたまに大きめのセットが入り、風の影響が入りながらもバレルのチャンスがあるコンディションでウィンメンズのRound of 16、メンズQF、ウィメンズQFの順で進行。
ファイナルデイを戦いベスト4が決定した。
岩見天獅がベスト4入りを果たす
今イベントは6月のQS5,000『Nias Pro』同様にオーストラリア/オセアニアリージョナルの併催。
メンズ、ウィンメンズ共にオージーの強さが際立ち、特にウィメンズのベスト4は全てオージーが独占。
メンズは岩見天獅とディフェンディングチャンピオン、フィリピンのジョン・マーク・トコンの2名が残った。
現在アジアリージョナル10位の岩見天獅はカイアン・ファルヴィー(AUS)とQFを戦い、バレルライドで6ポイントを2本まとめて圧勝。
キャリア最高の結果を更新した。
今回は和光大がバイリンガルのインタビュアーを務め、岩見天獅は日本語で「とにかく嬉しいです。コンディションはかなり難しくて、ちょっとサイドオンショア が吹いているので、チューブの中でも水が上から落ちてきて、フェイスがガタガタしてて。朝の練習で一本もチューブを決められなくて、結構やばいなと思ったんですけど、試合中、もうとにかく中のフォームボールにやられないように姿勢を低くしてなんとか出てこようとずっと頑張っていました」とQFの状況を答えていた。
今回は両親と共にフィピリン入りしており、ローカルヒーローのフィルマー・アリパヨがキャリーを務めるなど最高の環境で挑んでいる。
5度目の優勝を目指すジョン
クラウド9で開催された8回のQSの内、6回のSF進出、4回の優勝。
ディフェンディングチャンピオンでもあるジョンは今年もローカルナレッジを活かして最高のバレルを手に入れている。
Round of 64では18.26のハイエストヒートスコアを出し、この日行われたエデン・ハッソン(AUS)とのQFでは、9.00と8.70でトータル17.70と2番目のヒートスコアを出して圧勝した。
「クレイジーだったね。波が動いていて、バレルにはなりにくい状況だった。ほとんどの波がバレルではなかったので、ダブルアップやクリーンな波を待っていたよ。幸い、波の読み方を熟知しているので、良い波が来たら思い切って挑戦しようと決めていた。最初の波で9ポイントが出た時は凄く嬉しかったね。バレルに入っている間は目を閉じていて、開けた時に綺麗に開けて、抜けられたのさ。本当に嬉しかったよ」
その他、二アスでパーフェクトヒートを達成していたザビエル・ハクスタブル、オスカー・ベリーと2名のオージーがファイナルデイに残っている。
ディフェンデイングチャンピオンの松岡亜音は?
ウィメンズサイドはディフェンデイングチャンピオンの松岡亜音がQFでミラ・ブラウンとクロスゲームの末に敗退。
残り15秒で乗った波は僅か0.08ポイント届かずと悔しい結末となった。
勝ち上がったミラは「「本当に楽しかったわ。ヒートの序盤はスローだったけど、中盤からはお互いスコアを取り合って、どんどん順位が入れ替わっていく展開だった。終盤でアノンが最後の波に乗って、私たちは5分間ほどスコア判定を待っていた。凄くドキドキしたわ。アノンは前年のチャンピオンで本当に優れたコンペティターなので、楽しかった。彼女のバックハンドは本当に素晴らしい。勝利を手にできて最高の気分よ」とコメント。
現在アジアリージョナル4位の松岡亜音。
他選手が5戦のポイントに対してまだ3戦のポイントで4位のため、イベント終了後にランキングを上げてくる可能性は十分にある。
その他、脇田紗良、佐藤李もこのラウンドで敗れ、ホリー・ウィリアムズと対戦した脇田紗良は僅差だった。
現地時間11月1日は特別な祝日のためにコンテストは行われず、ネクストコールは翌日6時30分(日本時間同日7時30分)となる。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)