(シエラ・カー) PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

岩見天獅が3位!シエラ・カー&オスカー・ベリーが優勝!QS5,000『Siargao International Surfing Cup』

現地時間10月2日、フィリピンのクラウド9で開催されていたQS5,000『Siargao International Surfing Cup』が終了。

ファイナルデイは公式3-4ftレンジ。
クラウド9にしてはスモールコンディションに加え、風が悪く、朝の内はスコールもある悪条件で進行。
バレルよりもターン、エアーが勝敗の鍵を握る中、メンズ、ウィメンズ共にSFとファイナルが行われた。

シエラ・カーがQS5,000初勝利

(シエラ・カー) PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

ウィメンズサイドはWJCチャンピオンでもある17歳のシエラ・カー(AUS)がチャーリー・ヘイトリー(AUS)とファイナルを争い、ストレートエアーのメイクで9.57と8.33をまとめ、トータル17.90で圧勝。
Roun of 32で自身が出した18.03の次となるヒートスコアを出してQSでは3度目の優勝、5,000では初優勝を決めた。

「凄い嬉しいけど、まだ実感がないわ。あのヒートは天候がめまぐるしく変化し、まるで四季が次々に移り変わったかのようだった。最初は土砂降りで何も見えなくて、それからオンショア、少し弱いオンショア、そして晴れてきた。ターンを試してたけど重なってしまう波が多くて、もうエアーで決めようと思った。最初のトライで上手くいったので、そのまま続けたわ」

PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

ご存知の通り、元CT選手で現在もスポットでQS参加して今年の二アスでは2位になっていたジョシュ・カーの娘でもあるシエラはその才能をまだコンテストに出場する前から注目されていた。

2021年からQSオーストラリア/オセアニアリージョナルを回り、徐々にランキングを上げて今回の優勝でカレントリーダーの座を手に入れている。
来年はCSでも目立つ存在になると期待されている。

「昨年は本気でCS入りを目指していなかった。気付いたら出場権を得ていたけど、今年は撮影に集中したの。来年こそはCSに出たいと思い、この大会に本気で挑んだわ」

ファイナルを争ったチャーリーはシエラより更に若い15歳。
ゴールドコースト出身でシエラとは一緒にツアーを回る仲間でもある。
2週間前にはWAの1,000で初ファイナル、初優勝したばかりで、今回の2位でランキングも3位に浮上している。
クラウド9ではバックハンドのパワフルなターンでスコアを出していた。

岩見天獅を倒したオスカー・ベリーがQS初優勝

(オスカー・ベリー) PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

メンズサイドはSFで岩見天獅を倒したゴールドコースト出身、21歳のオスカー・ベリー(AUS)がビクトリア州出身のザビエル・ハクスタブル(AUS)と対戦。

QS5,000のファイナル進出はお互いに初で、オスカーはファイナル自体が初となった。
ファイナルは二アスでパーフェクトヒートを達成していたザビエルが主導権を握っていたが、残り時間5分を切ってからダブルアップしてくる波を掴んだオスカーがフィンフリーのリップ2発で6.90を出して逆転勝利を決めた。

「今年はCSをフルで戦った。シーズン序盤に良い瞬間があって、いくつかの大会ではとても調子が良かったけど、思い通りにいかないヒートが続いて悔しかったね。もう一度頑張りたいという気持ちが凄く強く、この大会に大きなプレッシャーを感じながら挑んだ。結果を出せて本当に信じられないくらい嬉しいよ」

PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

インドネシアレッグではクルイで25位、二アスで49位と悪い結果が重なっていたオスカーだったが、今回の優勝で一気にランキング4位まで浮上している。

「本当に夢みたいな気分さ。最後の3分で波が来て勝てたのは凄くドラマチックだった。ずっと待ち望んでいた瞬間がやっと来た感じ。今週は誰でもヒートを勝ち上がれるようなコンディションだった。幸運にも良い波に乗ることができたね。ファイナルデーが少し風が強く、サイズが小さめになるかもと言われていた時は、僕の得意なレールワークやエアーが活きるので興奮していた。とにかく嬉しいよ」

なお、優勝を逃したザビエルは2位で初のCS入りが現実的になってきた。
キャリア最高の結果を出した岩見天獅はアジアリージョナルで10位から3位に浮上している。

次のQSは11月9日〜16日に台湾の・台東の金樽漁港で開催される5,000『Taiwan Open of Surfing』
今回もアジアとオーストラリア/オセアニアリージョナルの併催で行われる。

QS5,000『Siargao International Surfing Cup』結果
1位 オスカー・ベリー(AUS)
2位 ザビエル・ハクスタブル(AUS)
3位 岩見天獅(JPN)、ジョン・マーク・トコン(PHL)
5位 カイアン・ファルヴィー(AUS)、マックリン・フリン(AUS)、リーフ・ヘーゼルウッズ(AUS)、エデン・ハッソン(AUS)

ウィメンズ
1位 シエラ・カー(AUS)
2位 チャーリー・ヘイトリー(AUS)
3位 ホリー・ウィリアムズ(AUS)、ミラ・ブラウン(AUS)
5位 脇田紗良(JPN)、フレイヤ・プラム(AUS)、佐藤李(JPN)、松岡亜音(JPN)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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