先日お伝えした通り、サリー・フィッツギボンズがISA次期副会長選挙に立候補。
今週カリフォルニアで行われたISAの2024年年次総会にて選出された。
この総会の主要な議題の1つは、ISA副会長の2つの空席と、執行委員会の通常委員の1つのポジションを選出することで、3回の投票を経てサリーとペルーのカリン・シエラルタがISA副会長に選出。
また、現職でもある日本の井本公文が通常委員に選出。
長年にわたる国際的リーダーとしての彼らの価値が再確認された。
ISAのWSGで4度の金メダルを獲得し、東京2020オリンピックにも出場したサリーは、アフリカで最も成功したオリンピアンであり、現在IOC執行委員会メンバーを務めるカースティー・コヴェントリーの後任となる。
カースティー・コヴェントリーはISAへの多大な貢献を評価され、名誉会員および終身会員に任命されたことを発表した。
現職のカリン・シエラルタはISA副会長に再選。
彼はパンアメリカンサーフィン連盟会長でもある。
東京五輪でサーフィン競技マネージャーを務めた井本公文も再選となる。
更に総会では、英領バージン諸島(IVB)の新たな加盟が承認された。
英領バージン諸島サーフィン連盟はISAの117番目の加盟メンバーとなり、サーフィンのスポーツとしての拡大や新たな地域・コミュニティへの波及力を示している。
また、ISA憲章の一連の改正も承認された。
これには、人権と多様性をガバナンスの主要目的として優先的に推進することが含まれている。
加えて、今後ISAの正会員となる団体は、国際オリンピック委員会(IOC)が認める国内オリンピック委員会(NOC)により代表される国や地域からのものでなければならないことが規定された。
ISA会長 フェルナンド・アギーレ氏の声明
総会では2度目のオリンピック競技として大成功したパリ五輪の報告や、次の2028年ロス五輪の競技会場、出場資格、選手のシードに関する最新情報を共有。
2032年のブリスベン五輪を見据えた計画や、組織運営、選手育成、ISA医療委員会、ジェンダー平等の進捗、会員・発展状況、アンチドーピング、持続可能性、パラサーフィンの進展に関する内容を含むISAの多岐にわたる活動報告が行われ、会長のフェルナンド・アギーレ氏が以下のような声明を発表した。
「タヒチでのパリ2024オリンピック競技が大成功を収めたことで、サーフィンとISAにとって驚くべき1年となりました。この重要な総会を通じて、私たちはスポーツの成長を加速し、世界中のコミュニティにポジティブな影響を与えていきたいです。新たに選出された副会長のサリー・フィッツギボンズ。再選されたカリン・シエラルタ、井本公文執行委員に心からお祝いを申し上げます。彼らの持つ国際的なスポーツ経験とリーダーシップはISAにとって非常に貴重であり、サーフィンを更に発展させるために協力を続けることを楽しみにしています」
また、フェルナンド会長は、ISAが近年導入してきた改革やガバナンスの更新についても触れ、「オリンピック運動の一環としての役割に適した国際連盟としてISAが進化しています」と述べた。
IOC会長 トーマス・バッハからのメッセージ
総会では国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長からのビデオメッセージが届いた。
「親愛なる友人フェルナンド・アグエレ、そしてオリンピックの仲間たちへ。皆さんが年次総会を開催されているこの機会に、2024年パリオリンピックで素晴らしい活躍を見せた全てのサーファーたちに心からの祝福を送ります。サーフィン競技の成功により、ISAの全員が新しいオリンピックの歴史を築く重要な役割を果たしました。この成果を誇りに思い、未来に向けての道を進んでください。LA28やブリスベン2032、それ以降に向けて、ISAが輝かしい未来を切り拓く機会をこの総会で確実にすることを期待しています」
このメッセージは、ISAとIOCの協力関係がオリンピック精神を世界に広げる上でどれほど重要であるかを強調した。
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/
(空海)