フローレンス兄弟が支配した『Vans Pipe Masters』3日目

現地時間12月13日、『Vans Pipe Masters』は3日目を迎え、メンズR2、ウィメンズR3の順で進行。

朝の時点で7-9ftレンジの北西〜西北西ウネリと公表されたパイプライン、バックドア。
難しいコンディションながらバレルが開いたコンディションで8時から夕方まで合計15ヒートが進行した。

イヴァン&ネイザンがトップ2に君臨

今年はディフェンディングチャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が出場していないが、次男のネイザン、三男のイヴァンはファイナル進出に王手をかけた。

ヨーロッパ北大西洋のスラブを旅してきたばかりの二人はノースショアに戻ってからも好調で、イヴァンはロングバレルとストレートエアーでスコアを伸ばし、トータル58.30でトップに立った。

兄のネイザンは自身のYouTubeチャンネルで解説付きのライブを配信をしながらコンテストに参加。
パイプラインで理想的なポジションからバレルを抜け、30ポイント中の21.00を獲得してトータル57.10で2位に浮上した。

なお、ネイザンの仲間が集まる緩いライブには兄のジョン・ジョンも参加。
公式のライブ中継がないだけに視聴者数は前日よりも伸びていた。

暫定3位はビリー・ケンパー(HAW)で、クイオ・ヤング、カイネヘ・ハント、カラ・グレースのオールハワイアンのヒートでパイプライン、バックドア共にメイク。
15.00、17.00を重ね、トータルでは53.00をまとめた。

ちなみにビリーはRVCAの創設者、パット・テノアが新しく立ち上げたTENŌREにサポートされている。
TENŌREはアート、スポーツ、ストリートカルチャー、格闘技などさまざまなカルチャーを結びつけたブランドのRVCAの成功を基盤に、スポーツや文化、コミュニティをつなぐ新しい取り組みとして支持を集めている。

R2終了時点で暫定4位のアラン・クリーランド(MEX)以外、上位13人の内、12人がハワイアンと今年の『Vans Pipe Masters』はここまでローカルナレッジが活かされている。
なお、シングルスコアでのハイエストはJOBことジェイミー・オブライエンの27.20。
僅か3本しかポテンシャルがある波が入らなかったスローなヒートでパイプラインをメイク。
賞金の500ドルからチップをボードキャディのベン・グレイビーに渡していた。

日本の佐藤魁は14.70で40人中の33位。
R3での巻き返しに期待したい。

ウィメンズはファイナリストが決定

12月20日までのウェイティングピリオドを設けている『Vans Pipe Masters』

午後は風が悪化していたが、長期予報によると後半に不確定要素があるため、コンテストディレクターのネイザン・フレッチャーはこの日のスケジュールを続行してウィメンズのR3を行うかの判断を多数決にした。

モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)とケイトリン・シマーズ(USA)は賛成、エリン・ブルックス(CAN)、シエラ・カー(AUS)は反対。
最終的に11対9で最も重要なR3を決行することになった。

ウィメンズのトップに立ったのはR2で2位だったモアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)
彼女はディフェンディングチャンピオンでもある。

ケイトリン・シマーズ(USA)を含む他2名のハワイアンとのヒートは全ての選手が後半までまともに波に乗れずに時間だけが過ぎていた。
終盤に入ったセットではケイティがバックドアにテイクオフ。シャンデリアを潜り抜けたが、ドギードア直前で潰されてしまう。
一方、直後にパイプラインにビハンドピークからテイクオフしたモアナはバレルをメイクしてフィニッシュまでキッチリと決め、ウィメンズではハイエストスコアとなる26.00をスコア。
トータル61.80で3位のケイティと共にファイナル進出を決めた。

2位でファイナル進出を決めたのはサクラことベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)でトータル56.90。
過去2回のCTパイプイベントでは3位に終わり、優勝経験はまだないが、今年の『Vans Pipe Masters』では他を圧倒するパフォーマンスを披露している。

4位に滑り込んだのは42.60のエリン・ブルックス(CAN)で、バックドアでのハードなターンでスコアを稼いでいた。

ウィメンズのファイナリストは以下。

モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW) 61.80
ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW) 56.90
ケイトリン・シマーズ(USA) 49.80

エリン・ブルックス(CAN) 42.60

(空海)

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