(ファイナリスト) PHOTO:© WSL/Laurent Masurel

ヤゴ・ドラ&キャロライン・マークスが優勝!CT第3戦『MEO Rip Curl Pro Portugal』

現地時間3月23日、自然を相手にするサーフィンコンテストの宿命ながら、不安定なコンディションに悩まされたポルトガルでのCT第3戦『MEO Rip Curl Pro Portugal』がファイナルデイを迎え、メンズはヤゴ・ドラ(BRA)がCT2度目の優勝。ウィメンズはキャロライン・マークス(USA)がポルトガルで2度目の優勝を飾った。

ランキングではファイナルに進んだイタロ・フェレイラ(BRA)、QFまで進んだケイトリン・シマーズ(USA)がカレントリーダーの座を維持。
すぐに始まる次のエルサルバドル戦でも、この二人がイエロージャージを着用することになる。

イタロとのエアーゲームを制したヤゴ

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ストームの影響で4日間のレイデイを経たファイナルデイはウィメンズがSFとファイナルのみだったのに対してメンズはRound of 16からだったため、勝ち上がった選手にとってハードな1日となった。

コンディションは4-6ftレンジの十分なサイズがあり、「Supertubos」らしいバレルが姿を現した時間帯もあったが、不安定な風と強いカレントで苦戦を強いられたヒートが多かった。

(ファイナルのハイエストスコアを出していたイタロだったが…)
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メンズサイドはエアーが得意なブラジリアンの中でも特に強いヤゴとイタロがファイナルまで残り、高さがあるエアーリバース、際どい着地もメイクしたイタロの7.43がヒートのハイエストスコアとなったが、最後までバックアップスコアを伸ばせなかった…。
一方、ヤゴはフロントサイドでのフルローテーションエアー、後ろの手でレールを掴むステールフィッシュ・リバースと2本のエアーで6ポイント台を重ね、トータル13.37でイタロを上回った。

「イタロとの対戦はいつも本当に厳しいよ。彼は勝つために常に必要なことをする。でも、今日は自分が勝つ方法を見つけられて本当に嬉しいね。神に感謝したい。神のおかげでファイナルまで進み、この勝利を掴むことができた。この一週間、何か特別なことが起こる予感がしていたけど、それが現実になったよ」

昨年のブラジル戦のファイナルでイタロに敗退していたヤゴは今回のポルトガルでリベンジを果たした。

新体制による成功

今シーズン、28歳のヤゴは大きな決断をした。

ワールドタイトルを獲得した年のエイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)を始め、ロボことジャック・ロビンソン(AUS)、イアン・ジャンティ(HAW)、ルアーナ・シルヴァ(BRA)などを成功に導いた敏腕コーチ、父のレアンドロ・ドラから離れ、新しいコーチを雇ったのだ。

「変化には常にリスクが伴うけど、それがうまくハマったときは最高の気分だよ。周りが何を言っても関係ない。自分を貫いて、自分の好きなことをし続けるだけさ」

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今シーズンのヤゴは開幕戦で33位と最悪のスタートを切った後、アブダビでは5位で持ち直した。
そして、今回の優勝で11もランキングを上げて一気に4位に浮上した。
新体制により、2023年のブラジル戦以来、2度目のCT優勝を決めることができたのだ。

コーチを離れたとはいえ、父は常にヤゴの一番の理解者であり、今回の優勝を最も喜んでいた。
そして、親友のロボも勝利に真っ先に駆けつけて熱いハグを交わしていた。

勢いが止まらないイタロ

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昨年の後半戦から以前の野獣ぶりが復活したイタロはポルトガルでも勢いを維持していた。

開幕戦から3位、1位、2位と素晴らしい結果を重ね、ファイナルデイではジョエル・ヴォーン(AUS)とのRound of 16で9.17のハイエストスコアをビッグエアーで出して圧勝。和井田理央(IND)、バロン・マミヤ(HAW)と次々と強敵を倒し、ファイナル進出を決めてポイントを稼いでいた。
ランキング2位のバロンとはすでに6,000ポイント以上の差があり、独走状態になっている。

「今週は長かった。自信もあったけど、ファイナルではいくつかミスをしてしまった。ヤゴとの対戦はいつも楽しいし、彼におめでとうと言いたい。この場所は本当に大好きで、良い思い出が沢山ある。シーズンはまだ長い。次のイベントも頑張るよ」

キャロラインがポルトガルで2度目のタイトル獲得

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ウィメンズサイドのファイナリストはキャロライン・マークス(USA)とガブリエラ・ブライアン(HAW)の二人。
サイドショアが強い難しいコンディションで、ヒートのハイスコアが4.90、トータルでも一桁という厳しい勝負となった。
最後の数分でのガブリエラのプライオリティミスが勝敗を分け、リードを守ったキャロラインが優勝。

ポルトガルでの優勝は2019年以来2度目、CT通算では昨年のエルサルバドル戦以来の7勝目。
ファイナル終了後はコーチのルーク・イーガンとチームメイトのコール・ハウシュマンドに担がれ、ビーチ凱旋を満喫していた。

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「決して素晴らしいファイナルではなかったけど、勝ちは勝ちよね。本当に難しいコンディションだったけど、勝つことができて最高に嬉しい。めちゃくちゃ興奮してるわ。ここ数年、シーズン後半に向けて勢いをつけるような展開が多かった。今シーズンは開幕から全試合でファイナルデイまで進めているのが凄く良い感じ。ポルトガルの雰囲気も最高だし、今回は父と一緒にこの勝利を分かち合えるのが本当に特別なことなの。父はイベントに来ることがあまりないので、一緒にいられることが本当に嬉しい」

昨年はパリ五輪で金メダルを獲得し、CTではランキング2位と素晴らしいシーズンだったキャロライン。
23歳の彼女の2025年は開幕戦、第2戦と5位が続き、今回の優勝でランキング3位に浮上。
2019年以来最高のスタートを切っている。

エリンを倒したガブリエラ

(パワーサーフィンが武器のガブリエラ)
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昨年のマーガレットリバー以来の優勝は逃したものの、SFではゴールデンルーキーのエリン・ブルックス(CAN)とのクロスゲームを制してファイナル進出を決めたガブリエラ。
開幕戦では9位とつまずいたが、アブダビでは3位に入り、今回の2位でランキング5位に浮上している。

「ベストなファイナルではなかったけれど、キャロラインと一緒に戦えて本当に良かったわ。彼女は本当に素晴らしい人で、今年はもっと一緒にファイナルを戦いたいと思っている。ポルトガルでの時間は素晴らしくて、色々なコンディションでサーフィンを楽しんだ。ファイナルに進出できて本当に嬉しいわ」

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カノアはランキング8位で第4戦へ

(今シーズン2度目の9位になったカノア)
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日本の五十嵐カノアはRound of 16のH6で和井田理央(IND)と対戦して敗退。
今シーズン2度目の9位となり、ランキングは8位となっている。

リオは5位となり、ランキング5位。
コナー・オレアリーは今シーズン2度目の17位でランキングは21位と厳しいポジションにいる。

(カノアを倒したリオ) PHOTO:© WSL/Manel Geada

次の第4戦『Surf City El Salvador Pro』はエルサルバドルで4月2日〜12日に開催される。

『MEO Rip Curl Pro Portugal』結果
1位 ヤゴ・ドラ(BRA)
2位 イタロ・フェレイラ(BRA)
3位 イーサン・ユーイング(AUS)、バロン・マミヤ(HAW)
5位 ジャック・ロビンソン(AUS)、フィリッペ・トレド(BRA)、和井田理央(IND)、マルコ・ミニョ(FRA)

ウィメンズ
1位 キャロライン・マークス(USA)
2位 ガブリエラ・ブライアン(HAW)
3位 モリー・ピックラム(AUS)、エリン・ブルックス(CAN)
5位 ジョアン・ディファイ(FRA)、タイラー・ライト(AUS)、ケイトリン・シマーズ(USA)、ベラ・ケンワーズィ(USA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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