(ジョーディ・スミス) PHOTO: © WSL/Cait Miers

「オンショア・極寒のベルズで垣間見れた新旧攻め方の違い」 – F+

F+(エフプラス)

ライブで見てるとそれなりに見えるとは思うけど、現実はけっこうひどい。
メンズラウンドワンの残り11ヒートと、ウイメンズ、メンズのエリミネーションラウンド。
午前中は曇り、霧雨系のひどい天気に加えて強いオンショア。昼頃からは天気は回復したけど、波は相変わらず。ベルズだから何とかフェイスあるけど、なんか、これでやるんだ、って感じ。今日やるなら明日も明後日も明々後日もやるよね。
コンテストピリオド終盤に少し波ありそうだけど、そこに賭けるのもギャンブルだし、ベルズのようなポイントブレイクではできるだけデュアルヒート避けたいし、まだ誰も負けないし、早いラウンドだけでも終わっておきたい、ということだな。

急に寒くなって、ごっそり持ってきたヒートテック超極暖系大活躍。海ではダウン系のレインジャケット、手袋、ネックウォーマー、アグブーツ、これこそ正当なベルズアウトフィットって感じ。それでも寒いし。

(ラムジ・ブキアム) PHOTO: © WSL/Ed Sloane

このコンディションになると番狂わせが出やすいわけだけど、ターンの場所や質を一応見てる感じなので、マニューバー系レール使いの選手が取りこぼすことは少なかったように思う。たまに、えっ、ってのはあったけど。
今日イチの波をつかんで大差でヒートアップしたイタロ、そのヒートで超アンラッキーだったのがラムジー。ヒート終わってビーチに帰るときにちょっとした波に押されて転倒。膝をまた痛めたようで、なんかこの人ずっと怪我してるような気がする。ケガから復帰してまたケガみたいなのをずっとやってるかなぁ、と思う。エリミネーションラウンド不戦敗。ビッグネームだったらワイルドカードとかもらい放題なんだろうけど、けっこう苦労して自力でカムバックしてくる感じで、試練に次ぐ試練的な。ネガティブ貯金いっぱいなので、いつかガッツリ幸運を手にしてほしい。

(イーサン・ユーイング) PHOTO: © WSL/Cait Miers

なんだろな、ちょっと気になったのは、新旧攻め方の違いというか、波に対するアプローチの違いというかかな。選ぶ波も違うし。わかりやすいのはイーサン・ユーイングとモーガン・シビリックの差。同じヒートだったから比較しやすいかと思う。
イーサンうまいんですよ、ホント。うまいんだけど、テクニックに走りすぎて爆発感がないというか、キレイすぎて意外さに欠けるというか。退屈とは言わないけど、モーガンの1発爆発ドカーンに比べると、なんか迫力に欠けちゃうので、イーサン3発、モーガン1発に同じ点が出てくる感じだったと思う。

(モーガン・シビリック) PHOTO: © WSL/Cait Miers

火炎放射器で広範囲を焼いていくのとバズーカ1発でドカン、焼ける範囲は同じ、みたいな。スピードの差もあったかもしれないけど、私にはイーサンが単調に見えた。実際には単調ではないし、技術的にはホントうまんだけどねぇ。アラン・クレランドとフィリッペとかも同じ。世界は新しい方角に動いてるな。

この先は波が続きそうなので、ちょっと風と天気のいい日にしてほしいかな、と思う。明日は強いオンショアで絶望的だけど、明後日からオフショア予報なんで、その辺のいいところでお願いしたいところ。日曜日がいちばんいい波予報なんだけど、そこまで待つかどうか。

F+編集長つのだゆき

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