1週間に渡ってエルサルバドルで開催される『ISA World Longboard Championship』は現地時間4月26日に大会2日目を迎え、メンズR1の残りヒートとウィメンズR1の全18ヒートの内、H1〜H14が進行。
エル・スンザルの波は途切れず、風の影響はあったもののの、ハイスコアが更新された1日だった。
日本代表は昨年のメダリストが揃ってトップ通過

Photo: ISA/Pablo Jimenez
昨年の同大会で団体総合銀メダルを獲得した日本代表。
今年も優勝候補の筆頭で、R1はウォーミングアップのようにここまで全ての選手が余裕でトップ通過を果たしている。
まず、メンズR1のH17では井上鷹がコロンビア共和国、南アフリカ代表を相手に8.33 7.33を揃え、トータル15.66の圧勝。
シングルスコア、ヒートスコア共にエドゥアルド・デルペーロに続くトータルでも3番目に高い数字を出した。

Photo: ISA/Jersson Barboza

続いてウィメンズH9では田岡なつみがニューシーランド、オランダ王国代表を相手に1本目で8.17をスコア。
バンピーな波に手こずり、バックアップは5.33と伸ばせなかったが、他選手が2〜4ポイントのロースコア止まりで、危なげなくR1を通過した。
2日目を終了した時点で8.17はウィメンズのハイエストスコアとなった。
「バンピーだったけど、良い波でした。特に1本目の8.17を出した波は良かったです。エルサルバドルには4回来ています。日本ではいつも波が小さいのですが、ニュージーランドとインドネシアにビッグクェーブの練習に通ったので、ここの波でも快適です。あのヒートでは2本目のスコアを出せなかったので、次のヒートでは2本良い波を揃えることに集中したいです。日本で応援してくださっている皆さん、朝早くから応援ありがとうございます。R1は1位通過することができました。次のヒートも頑張ります。応援宜しくお願いします」
翌日に行われる予定のウィメンズR1のH16には吉川広夏が登場する。


エルサルバドルではスタビが有利?

メンズのハイエストスコアを出したのはフランスの35歳のベテラン、エドゥアルド・デルペーロ。
8.87、8.67はトップ2スコアで、トータルでも井上鷹を上回っていた。
実はエドゥアルド、井上鷹の二人は現在の主流であるシングルフィンではなく、スタビを使用している。
初日の二人のスコアを見る限り、エルサルバドルのパワーがある波では有効なのだろう。

Photo: ISA/Pablo Jimenez
「難しい波だったね。風が強く、バンピーだった。でも、自分のサーフボードには完璧だっよ。1位になれて興奮している。いつもコンテストの最初は難しい。パフォーマンスをメイクできて嬉しい。正しいセクションを見極めて、ノーズライドに適した場所を特定し、できるだけ長くキープしようとした。波のバンプは互いに重なり合っているような感じなので、上に留まろうとした。それが上手くハマった感じだね」
シングルフィンから「TWO PLUS ONE」スタビのボードに変えた感想を聞かれると、「単純に簡単になるね。もっと快適になり、ボードをもっと自分の望む場所に動かせるようになる。確実に違う感覚だ。自分の91 EDプロワイドモデルは最高だよ」と答えていた。

Photo: ISA/Jersson Barboza

Photo: ISA/Pablo Jimenez



その他、ハワイのカイ・サラス、イギリスのベン・スキナー、アメリカのケヴィン・スカヴァーナ、ペルーのブノア・ピッコロ・クレメンテ。
ウィメンズはハワイのソフィア・コーヘーン、フランスのアリス・レモーン、アメリカのレイチェル・ティリーなど強豪がトップ通過を果たしている。
コンテスト3日目の4月27日は朝7時(日本時間同日の22時)にウィメンズR1の残りヒートからスタート。
その後、メンズのR1、ウィメンズのR2が進行予定。
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/
(染谷たかし)