2020年に東京オリンピックを控え、国内外で様々な動きがあった2018年のサーフィン業界。
THE SURF NEWSで人気だった話題TOP10と共に、この一年を振り返ります。
1. 品川大井町に「Citywave」がアジア初上陸
今年8月に、東京のど真ん中、品川・大井町駅から徒歩5分の場所にオープンした人工サーフィン施設『Citywave Tokyo』。
世界中で建設ラッシュとなっているモダンウェーブプールと異なり、リーバーサーフィン型の本施設は「実際の海での乗り味とは大きく異なる」という指摘が多いものの、やはりその乗り味が気になるサーファーは多く、建設段階の独占取材からオープン後の利用者レビューまで沢山のアクセスが集中。
また、都会の真ん中でサーフィンを体験できる施設として、マスメディアにも度々登場。世間からも広く注目を集め、堂々1位にランクイン。
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2. 『2018 ISAワールドサーフィンゲームス』
今年9月に愛知県田原市の伊良湖で開催された『2018 ISA ワールドサーフィンゲームス』。
2020年東京オリンピックの予行イベントとして位置づけられていたこの大会は、出場選手にとっても運営側にとっても、重要なイベントとなりました。
今年から登録籍を日本に変更して、日本代表“波乗りジャパン”として五十嵐カノアが出場し堂々の銀メダルを獲得。会場には多くの報道陣が駆けつけ、日本初の団体金メダルを獲得するなど大きな話題を集めました。
2019年は宮崎県木崎浜での開催が決定しています。
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3. 千葉・木更津の人工サーフィン施設、遂に建設許可。
サーフィン界のキングことケリー・スレーターが開発した本格的な人工サーフィン施設Surf Ranch(サーフランチ)。
日本での開発計画が進んでいることが発覚し、またそのオーナー企業であるWorld Surf LeagueのCEOが「オリンピック会場の代替候補としても考えられる」と公言したことから、センセーショナルな話題となりました。
TSNでは、千葉・木更津の建設予定地について独自調査を実施。ついに建設許可となったものの、その後の動向に引き続き注目が集まっている。
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4. 五十嵐カノアが急遽来日、千葉・志田下で公開練習
今年から登録籍を日本に変更した五十嵐カノア。
5月に緊急来日し、オリンピック会場である志田下に登場。多くの報道陣を前にフリーサーフィンを披露し「日本の旗で勝ちたい」と公言。日本のアベレージコンディションでのパフォーマンスにも注目が集まりました。
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5. 「FCS フリーダムリーシュ」がリリース
“より軽く、より強く、より絡まない”というキャッチコピーで、リリース前から注目を集めていた「FCS Freedom Leash」が、2月のインタースタイルで世界初のお披露目。
豪Stab Magazineが独自に行った使用レビューも反響を呼びました。
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6. 東シナ海タンカー事故
今年1月、東シナ海で石油タンカーが衝突し、11万トン超の超軽質原油「コンデンセート」が流出。
奄美大島や周辺の島々に油状漂着物が大量にたどり着いたことで大きな問題となりました。
THE SURF NEWSでは、海上保安庁、現地自治体や住民、専門家や研究機関に取材を行い、事態の把握に努めたほか、過去のナホトカ号事故で漂着油の回収作業にあたった北陸のサーファーの方々にもインタビューを実施。当時を知る方々の経験談にも大きな反響がありました。
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7. 「日本の冬の波を楽しむ。」
サーフィンジャーナリスト李リョウによる人気シリーズの「おいらはサーファーの味方」。そのなかでも「日本の冬の波を楽しむ。」の2本は、大きな反響を呼びました。
サーフィンの五輪採用が決まり、コンペシーンの注目が高まりつつあったり、ウェーブプールに注目が集まったりしていますが、やっぱり天気図を読んで、良い波を求め、車を走らせ旅をする…というのがサーフィンの醍醐味。そんなことを考えさせられる2本となりました。
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8. 2020年東京オリンピックに向けた動き
サーフィンが初めて採用される2020年の東京オリンピックに向け、五輪の競技日程や選考基準など様々な決定がありました。
また、今年9月には、オリンピックでサーフィン競技を統括するISA(国際サーフィン連盟)が、五輪の予行イベントとして位置づけている「ワールドサーフィンゲームス」を日本の愛知県田原市で開催。
2019年大会も宮崎県宮崎市の木崎浜で開催することが発表されました。
また、日本代表選手の選考大会となる「ジャパンオープン」の開催決定も発表されました。
来年は、オリンピックのチケット金額や、プレオリンピック、日本国内での選考基準詳細など、更に多くのことが決定してくる見込みです。
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9. ミック&パーコ 大物スター引退
2018年は、サーフィン界の大物スター二人が引退。3Xワールドチャンピオンのミック・ファニングの引退試合となったCT第2戦「リップカールプロベルズビーチ」には、連日多くのギャラリーが駆け付けました。
CT最終戦のパイプマスターズで、ジョエル・パーキンソンが引退。直前のQS10000「ハワイアンプロ」で優勝するほどの実力をまだまだ残しながらも、今後はワイルドカードでの出場も一切しないと断言し、自ら潔くコンペ生活に終止符を打ちました。
親友でもある二人は、2016年にビールブランド「Balter Brewing」を立ち上げており、今後その経営にも力を入れていくことが考えられます。
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10. サーフランチでの2つのイベント
カリフォルニアの内陸部レモーにある人工サーフィン施設Surf Ranch。
ケリー・スレーターが開発したこのウェーブプールは、2015年12月に初公開され、その後数年の調整期間を経て、今年WSLの正式イベントを2つ開催。
5月にスペシャルティイベントとして「Founders’ Cup of Surfing」を、9月にCTイベントとして「Surf Ranch Pro」を開催しました。
Surf Ranch Proで優勝したブラジルのガブリエル・メディナは、年間チャンピオンにも輝き、ウェーブプールを攻略できるかどうかがワールドタイトルにも関わってくるという、新たな時代の流れを感じさせる出来事となりました。
そのほかにもアメリカのテキサスに「BSRサーフリゾート」がオープンしたり、オーストラリアの「サーフ・レイクス」がプロトタイプ映像を初公開したりと、ウェーブプール関連の話題が多い一年でした。
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惜しくもTOP10には入らなかったものの、サーフィン界では男女平等(ジェンダーイークオリティー)が躍進した一年でもありました。ISAが「ワールドサーフィンゲームス」の出場枠を男女同数にしたり、WSLが2019年以降の賞金額を男女同額にすると発表したことが話題となりました。
来年は、2020年に向け、さらに大きな動きが出てくると予想されます。
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今年一年お付き合いいただきありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。
THE SURF NEWS編集部