50年近い歴史を誇るハワイの伝統的なサーフィンイベント「パイプマスターズ」が消滅の危機!?というサーフィンの未来を変えてしまうような衝撃的なニュースの続報が入った。
2019年のパイプマスターズを従来の12月から1月〜2月に移動してCT開幕戦にする大幅なスケジュール変更を予定していたWSLと開催時期の変更を許可しないと言っていたハワイのホノルル市長、カーク・コールドウェル。
両者の争いに結論が出たそうだ。
■WSLのプレスリリース
2018年1月15日
昨日、ホノルル市と「Department of Parks and Recreation」(公園でのレクリエーションを管理する課)は、2018年/2019年の冬のイベントカレンダーの仮の許可の承認を発表しました。
2018年の『Billabong Pipe Masters』を含むWSLの歴史的なイベントの許可は全て認められていますが、2019年の『Billabong Pipe Masters』の許可が下りなかったことには失望しています。
WSLは来シーズンのためにこの問題の対策を模索します。
WSLはジュニアからQS、CTと今年の冬にかけて幅広いイベントに取り組んでいます。
また、イベントやジュニアのプログラムを通じてハワイのローカルサーファーがチャンスを得ることにも取り組んでいます。
WSLはサーフィン、コミュニティ、全てのステークホルダーの利益のため、2019年/2020年以降の計画の許可について許可手続きの根本的な変更を要求しています。
昨日、WSLはカーク・コールドウェル市長のオフィスで面会し、将来の許可の手続き、ハワイのサーフィンのための中長期的な目標について肯定的な議論が行われました。
昨日の記者会見で市長は許可規則の見直しが必要であると認め、コンテスト開催や地元の若いサーファーを支援。ハワイの文化とコミュニティの生命線としてのサーフィンの地位を維持するため、熱心な若いサーファーを育てる必要性を認めました。
■WSLのCEO
ソフィー・ゴールドシュミットのコメント
2019年の『Billabong Pipe Masters』を開催出来ないことに失望しています。
しかし、サーファー、コミュニティ、その他のステークホルダーを対象としたハワイのサーフィンにとって有益な許可の手続きには根本的な変更が必要であると市長が認識してくれたことは喜ばしいことだと思います。
私達はこの手続きの件で出来るだけの支援をして変更について理解し、2019年以降の冬のハワイのイベントに取り組めるかを判断します。
今まで通り、私達はハワイのイベントを開催したい。
将来的にハワイのサーフィンを成長させるためには、長期的な計画を立てて、地元の適切な支援を受ける必要があります。
WSLが公表した2018年/2019年冬のイベントは以下の通り。
10月27日〜11月9日 『HIC PRO』
11月12日〜11月24日 『HAWAIIAN PRO』
11月25日〜12月6日 『VANS WORLD CUP OF SURFING』
12月8日〜12月20日 『BILLABONG PIPE MASTERS』
1月28日〜1月28日 『SUNSET OPEN』
1月29日〜2月10日 『VOLCOM PIPE PRO』
今回のWSLのプレスリリースを見る限り、2019年の『Billabong Pipe Masters』の開催は見送られることになりそうだが、一時は面会を拒否していたホノルル市長、カーク・コールドウェルがWSLに少し歩み寄った印象もあり、今後の関係によっては新たな展開も考えられる。
なんと言っても多くのノースショアローカルは『Billabong Pipe Masters』の開催を強く希望しているのであるから、良い方向に進む可能性もあるだろう。
(空海)
COVER PHOTO:© WSL