2019年、スペインで開催されたQSで最もグレードが高い10,000『ABANCA Galicia Classic Surf Pro』で優勝。このチャンスをものにして2021年はコンペティターなら誰もが憧れるワールドチャンピオンシップツアー(通称CT)にワイルドカードで出場している都筑有夢路。
日本人として初のWJCタイトルも獲得し、2021年7月には世界が注目する東京オリンピックで見事銅メダルも獲得。彼女のこれまでの経歴や家族などを紹介する。
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基本プロフィール
名前:都筑有夢路(つづき あむろ)
誕生日:2001年4月5日
出身地:埼玉県所沢市
身長:158cm
・公式Instagram
@amurotsuzuki
都筑有夢路とサーフィン
・アマチュア時代
4歳の頃、家族で埼玉県所沢市から神奈川県藤沢市の鵠沼に移住。
小学4年生頃まではクラシックバレエを習っていたが、サーファーの父親の元、現在プロでもある2歳年上の兄、百斗に刺激されて11歳頃に本格的にサーフィンをスタート。
ジュニア時代から和製タイラー・ライトと言われるほどパワフルなサーフィンを武器に2014年は『Go Pro JUNIOR GAMES』U-20で準優勝。
2015年のNSA主催『第33回全日本級別サーフィン選手権大会』で3位に入る。
・アマチュアからプロへ
2016年、15歳の時にJPSAプロ公認を得て2017年、16歳から本格的にツアーを回り、第2戦の『伊豆下田CHAMPION PRO』で初のファイナル進出で2位に入り、翌週に行われたWSLジュニア『Ichinomiya Isumi Pro Junior Surfing Governor’s Cup』では初優勝。
QSではオーストラリア、インドネシア、南アフリカ、スペインと転戦して最終ランキング64位。
プロに転向した後、コンテストのためにより良い環境を求めて千葉の一宮に兄の百斗と拠点を移す。
この頃が同年代の選手と比べるとコンテストの経験が少なかった彼女の転機となったと言える。
2018年のQSは『Ichinomiya Chiba Open』の9位が最高位だったが、2019年に躍進。『Ichinomiya Chiba Open』で優勝、スペインで開催された最もグレードが高い10,000『ABANCA Galicia Classic Surf Pro』でも優勝してクオリファイに大きく前進。
18歳以下のジュニアの世界一を決めるWJCこと『World Junior Championships』では日本人初の優勝。
最終ランキングは8位とクオリファイのラインに届かなかったが、この年にワールドタイトルを獲得したカリッサ・ムーアの休暇宣言により、繰り上げでCT入りを果たす。
なお、WSLの前身、ASP時代には小野里美之さんがCT入りを果たしているため、都筑有夢路のCT入りは日本人女性2番目。
・東京オリンピック出場権を獲得
エルサルバドルで開催された「2021 ISAワールドサーフィンゲームス」では、リパチャージR8まで進み9位。上位9名の選手にが五輪出場権を確定させているサリー・フィッツギボンズや、定員に達しているアメリカ選手が含まれていたため、実質7位以上となり前田マヒナと共に五輪出場権が確定した。
・2020 東京オリンピックで銅メダルを獲得
2020東京オリンピックではR3でブラジル代表のタティアナ・ウェストン-ウェブ、QFでオーストラリア代表のサリー・フィッツギボンズと二人のCT選手を倒してSF進出を果たす。
SFではアメリカ代表のカリッサ・ムーアに敗れたが、3位決定戦ではアメリカ代表のキャロライン・マークスを相手に終始リードして勝利。見事に銅メダルを獲得した。
「厳しいコンディションだったけど、台風は沢山経験してて、いつもそのなかで頑張ってきた成果がでました」
・これまでの主な戦績
NSA
2015年 『第33回全日本級別サーフィン選手権大会』 3位
2015年 『9th ALLJAPAN SURFING GRAND CHAMPIONGAMES2015』 準優勝
JPSA
2016年 最終戦『ブルーエコシステムプロ』 3位
2017年 第2戦『伊豆下田CHAMPION PRO』 2位
WSL
2014年『Go Pro JUNIOR GAMES U-20 girls』 準優勝
2016年『Minami Boso Junior Pro 3位
2017年『Ichinomiya Isumi Pro Junior Surfing Governor’s Cup』 U-18優勝
2017年『 Ise Shima Pro Junior』 3位
2018年『Pantein Junior Pro by Gadis』 3位
2019年『Ichinomiya Chiba Open』 優勝
2019年『ABANCA Galicia Classic Surf Pro』優勝
2019年『World Junior Championships』優勝
ISA
2021年『ISA World Surfing Games』9位、東京五輪出場権獲得
スポンサー・所属
2017年7月から「RIPCURL」のジャパンチームの一員になる。
サーフボードは以前、Justice(ジャスティス)だったが、現在はXANADU(ザナドゥ)
その他、FCSなどとスポンサー契約を結んでいる。
2018年4月1日からNSAと業務委託契約を締結しており、日本代表「波乗りジャパン」の独占マーケティング権を取得する「株式会社ハンディ」に所属。
プライベート〜家族
都筑有夢路を紹介する上で家族の協力、特に兄の都筑百斗の存在は欠かせないだろう。
兄はサーフィンは8歳の頃から初めていたが、幼稚園児からサッカーに夢中で小学6年生までサッカー少年だった。
家族で鵠沼に引っ越して周囲の環境が変わってからはサーフィンにのめり込むようになり、コンテストの道に進むようになる。
16歳、まだ免許も持っていない年齢から海外のQSを回り、経験を積む。
2017年、 『Ichinomiya Isumi Pro Junior Surfing Governor’s Cup』では兄妹揃っての優勝を果たした。
好きな食べ物はマシュマロ。
試合の時は3袋も食べてしまうほどだそうだ。
好き嫌いはなく、特にママのカレーが好物。
村田嵐、平原颯馬が結成したチーム「NINJA HEADS」に加入。
3人で写真を撮影してInstagramに投稿することもある。
なお、都筑家は3兄弟で、弟は典(てん)君。
愛犬の名前はハク。
ちなみにアムロという名前の由来はガンダムのアムロレイでも、安室奈美恵でもないそうだ。
(空海)