新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために世界中で外出禁止や外出自粛、入国禁止や一定期間の隔離など様々な対策が行われている。
特に感染者が多いアメリカではハワイも含め、多くの州で外出禁止令が広まっており、カリフォルニアやハワイでは海岸に面した駐車場が閉鎖。
「屋外での適度な運動」にあたるサーフィンに関しては場所によって温度差があり、ハワイやカリフォルニアの一部では皮肉にも失業者の増加でサーファーが増えている一方、カリフォルニアのマンハッタンビーチでは海に入らないようにというライフガードの命令を無視したとサーファーに1,000ドルの罰金が科されたという話もある。
また、カリフォルニアの中で最も厳しいサンディエゴはカールスバッド、オーシャンサイドを始め、全ての駐車場や公園、遊歩道などが閉鎖され、無断で侵入した場合は罰金や軽犯罪として起訴される可能性もあるとのことだ。
こんな状況でも、いや、こんな状況だからこそ海に入りたいという気持ちはサーファーなら誰でも同じだと思うが、国が定めた規則は守らなければいけない。
3月29日現在、263名の感染者が報告され、4月12日まで外国からの入国が禁止になっている中米のコスタリカでは全ての海水浴場の閉鎖と夜間の外出禁止など厳しい措置が講じられているが、シーズン最初のウネリが入った太平洋側のプラヤ・エルモサで海に入っていたサーファーに対して警官が発砲。
サーファー3名が逮捕されるという悲劇が起きた…。
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@surfingrepublica
プラヤ・エルモサで逮捕された3名の内、一人は2015年の『ISA World Surfing Games』で金メダルを獲得したローカルのノエ・マア・マクゴナグル。
2日前、2名のサーファーが逮捕されたビーチでサーフィンしていたノエは大勢の警官に連行された後、罰金を科せられずに釈放されたとのこと。
本来なら1〜3年の懲役を科せられる可能性もあったそうだ。
この異例の事態にサーフィン界のキング、ケリー・スレーターも反応。
「この状況は白黒ハッキリしているよね。もし、今回のサーフィンが違法だとしても罰金を科したり、逮捕はしないでください。ノエに起こったことや、コスタリカでサーフィンが禁止になったことは知らなかった。オーストラリアのボンダイでは店や通りに大勢の人がいたけど、サーフィンは禁止だったね。自分には不合理に見えたさ。この動画の銃声は狂っている。警官が発砲するなんて最悪だよ」
ケリー・スレーター
ケリーの警官に対しての意見はもっともだが、今回のケースはそもそも閉鎖されている場所に入ったサーファーにも問題があるし、この危機の間でもサーフィンすることが許されるのか?という点にも議論の余地があるだろう。
もし、全ての場所でサーフィンだけが許可されるのであれば、それは多くのサーファーの移動にも繋がる。
特に新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために会社が休みになっていたり、失業したりしている場合、サーファーは心を癒し、身体を動かすために海に出るだろう。
海の中での感染率が低いと仮定しても、海に行く間にガソリンスタンドやコーヒーショップ、公衆トイレなどに寄れば、感染の可能性は広がるのだ。
ビーチから徒歩圏内に住んでいるサーファーだけが海に入れるという規則になれば問題ないだろうが、その考えは非現実的…。
政府が海水浴場や海岸に面した駐車場を閉鎖するのは、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐための理にかなった措置なのだ。
しかし、プラヤ・エルモサで最初に逮捕された2名のサーファーへの発砲は彼らを足止めをするためだったとしても、明らかに権力の乱用。
更に議論を巻き起こす可能性がある。
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@stab
(空海)
≫各地域の連盟や自治体からの自粛要請、駐車場の閉鎖やイベント中止情報は「新型コロナウイルスによるサーフィン業界への影響まとめ」にて更新中